「どうですか調子は」 2度の災害乗り越え町唯一の診療所が再開 “安心”支える能登の医師の思い
地震と豪雨2度の被害を受けながら、地域に寄り添い続ける石川県輪島市町野町に町唯一の診療所があります。ふるさとの医療を支える医師の思いを取材しました。
地震と豪雨、2度の災害に見舞われた石川県輪島市町野町。
町唯一の診療所「粟倉医院」。
「お元気でしたか」
「お元気でしたよ。どうですか調子は」
「まあまあです」
自分にできることはないかと、発災から1か月後には中学校の一角で診療を始めました。
粟倉医院・大石 賢斉 医師:
「新しい日常を築いていくことをみんなで頑張っていこうと。不安にならないように、リラックスしていられるような、それが人を一番強くしますから」
地震から半年後に再開した診療所は、能登を襲った豪雨で濁流に飲み込まれました。
粟倉医院・大石 賢斉 医師:
「ここに線、天井まであと20センチくらいかな、そこまで水が押し寄せてきてた」
それからは再び、中学校の保健室を間借りして、診療を続けてきた大石さん。
6月、ようやく「粟倉医院」での診療を再開しました。
「お酒は控えてくださいよ」
訪れた人は:
「なくてはならない人ですよね。今、バスもあんまりないしね。近くにあるので具合悪ければすぐに来れる」
「すっきりするというか、ここ来てお話すれば心が晴れる」
粟倉医院・大石 賢斉 医師:
「医療がないということが、ものすごく人を不安にさせてしまう。続けていく、(診療所が)あるということが大事なんだろうなと、安心して帰っていかれる姿を見るのがうれしいし、僕自身の幸せとみなさんの幸せは一致している。そういう環境がいい」
祖父の代から三代続く粟倉医院。
度重なる災害に見舞われた町野町の人々の安心のために、大石さんは、町のお医者さんとして唯一の診療所を守り続けます。