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サンフレッチェ広島レジーナのブランドはクラブにあるのではなく人の心にある スポーツ業界とファン・サポーターがクリエイターから学ぶこと

サンフレッチェ広島レジーナによる観客動員1万人プロジェクト『自由すぎる女王の大祭典』の裏側とその先にあるもの 

2025年7月17日、世田谷区三宿エリアにスポーツ関係者、クリエイター、ブランディングに関わる人々等が集まりました。「女子サッカーで2万人集客」を実現したアクションの裏側が語られたからです。

昨日に公開した前篇に続き、この後篇では、多くの人が関わることで生まれたコンセプトムービー、スポーツ業界とファン・サポーターが学ぶべきことをお伝えします。

画像提供:サンフレッチェ広島、DRAWING AND MANUAL TOP画像も

登壇者のプロフィールとここまでの経緯は前篇「2万人集客 サンフレッチェ広島レジーナの映像を制作したクリエイティブカンパニーは「女子サッカーの魅力は映像を見ただけでは伝わらない」と考えた」(https://www5.targma.jp/js/2025/07/30/post19197/)をご覧ください。

いつも明るく笑顔に溢れているサンフレッチェ広島レジーナ 写真提供:サンフレッチェ広島

多くの人が関わることで生まれたコンセプトムービー

前篇で紹介したプロセスの末、制作されたのが2024年12月1日に公開されたコンセプトムービーでした。

『自由すぎる女王』にふさわしい映像を制作する

ディレクションした石井壮太郎さんは「自由すぎる女王」を起点に、選手・スタッフを対象にしたアンケートや会話から抽出した言葉で映像のイメージを膨らませました。彩り、繋がれる、年齢も性別も関係ない、共に歩いていける……たくさんの人が発した言葉が映像表現に盛り込まれていきました。

「サンフレッチェ広島レジーナは『ゼロから生まれた』という話があった。だから、いろいろな人を巻き込んでいる感じにしたいと思いました。『自由すぎる女王』にたくさんの人が参加している雰囲気の映像を創りたいと思っていました。」

石井 壮太郎さん(DRAWING AND MANUAL 映像ディレクター)

また、実制作に踏み込むにあたり、セオリーに沿った広告映像制作とは異なる方法で自由に素材をセレクトしていきました。

コンセプトムービーで使用された映像は、新たに撮影した映像、試合の映像、スマホで撮影した映像、選手が撮影した映像、等、いくつものフォーマットで撮影されています。たくさんの人が関わった映像が「自由すぎる女王」の元に組み合わされ、一つのムービーとなりました。

石井 奏大さん(サンフレッチェ広島 経営企画室)

バラエティに富んだ表情、多種多様なシチュエーション、たくさんの登場人物、選手とサポーターの楽しそうな振る舞い……石井奏大さん(サンフレッチェ広島)は、完成したコンセプトムービーに踊る「自由こそ最強、自由こそ最高」という文字を見たとき「これだ」と感じ、「自由すぎる女王」というコンセプトで進んでいける確信を持てたと言います。

こうして、サンフレッチェ広島レジーナのブランドがわかりやすく発信されプロジェクトは具体化してきました。選手は3つの委員会に分かれサンフレッチェ広島レジーナの魅力を伝えていきました。

ウィンターブレイク中に横川駅前でクーポンの配布活動を実施。駅の利用者に話しかけられる塩田 満彩選手。選手は、地域に根付く委員会、お祭り実行委員会、サポーター共同委員会に分かれて活動した

集客目標の倍以上、2万156人をスタジアムに集め未来につなげる

試合当日、90分間のゲームを終えたエディオンピースウイング広島で入場者数・2万156人が発表されると、選手、スタッフ、ファン・サポーターで喜びを分かち合いました。そして、同時刻に試合が行われていたWEリーグの各会場にも数字の情報はすぐさま伝わり、全国で関係者から驚きの声が上がりました。

コンセプトムービーは観客動員1万人プロジェクト『自由すぎる女王の大祭典』の告知目的にとどまらず、その後もさまざまな場面で使用され、ファン・サポーター、パートナー企業、行政、メディア等々に向けてサンフレッチェ広島レジーナのブランドを伝え続けています。

市瀬 千里選手(左)、上野 真実選手(中)、中嶋 淑乃選手、嶋田 華選手(右)はなでしこジャパン(日本女子代表)に選出され東アジアE―1サッカー選手権2025決勝大会 韓国を戦った

プロジェクト後に、選手の意識は大きく変化し「自分たちが何者」で「どのような存在なのか」を活発に語るようになりました。チームを盛り上げようという自発的な行動が数多く見られ、選手からの発案が、その後のホーム最終戦での1万人集客に結びつきました。

サンフレッチェ広島レジーナは、2025年7月18日から23日まで鹿児島県内で行われた今シーズン開幕前のトレーニングキャンプで、選手がいま一度、ブランドの大切さや「自由すぎる女王」という言葉について深く考えるミーティングを設けました。また、プロジェクトの成果はWEリーグ内でも共有され、他のチーム(クラブ)にも良い影響を与えています。

トレーニングキャンプでのミーティング 写真提供:サンフレッチェ広島

なぜプロジェクトは成功したのか当事者視点で振り返ると見えてくる

クリエイティブトークイベントを終えた石井奏大さん(サンフレッチェ広島)に話を聞くと「今回のプロジェクトは非常に楽しかった」という答えが返ってきました。プロジェクトの素晴らしさを改めて感じたそうです。楽しかった理由がありそうです。石井壮太郎さんと中谷さんにも聞いてみました。

2025年7月17日に世田谷区三宿エリアで開催されたクリエイティブトークイベント

クリエイティブトークイベントで語りきれなかった仕事の難しさもある

石井壮太郎さんは、クリエイティブトークイベントで語った成功要因だけでなく、当事者として難しさを感じるところもあると言います。

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