昔懐かしい「プリンアラモード」が絶滅の危機? その悲しい訳とは #エキスパートトピ

三輪大輔フードジャーナリスト
写真:アフロ

昨今、コスト高や店主の高齢化による飲食店の閉店ラッシュが続いています。その中で増えているのが、二度と食べられなくなった料理たちです。そうした味を守るため、ファンがお店を事業継承をするケースもあり、文化遺産としての料理に対する関心が高まっています。

そして今、絶滅の危機に瀕しているのが、サンデーグラスに乗った、昔懐かしい「プリンアラモード」です。昭和の喫茶店を思い出させる一品がなぜ絶滅の危機なのでしょうか。その理由を探っていきます。

ココがポイント

昭和の時代に親しまれたデザインやサービスが「昭和レトロ」としてブームになっている。
出典:読売新聞オンライン 2024/4/11(木)

2024年度に発生した「喫茶店」の倒産は2月までに66件発生し、年度累計で過去最多を更新する可能性がある
出典:株式会社帝国データバンク

連日の猛暑によるニワトリの夏バテで、卵価格が高騰している。
出典:朝日新聞 2025/7/25(金)

エキスパートの補足・見解

ここ数年、若者の間で「昭和レトロ」がブームとなっており、その中で純喫茶巡りをする人が増えています。実際、上野の三代純喫茶と呼ばれる「王城」「丘」「古城」には、連日、若者の姿が目立っています。

しかし、純喫茶を中心に、喫茶店の倒産件数が増えているのも事実です。2月までに66件発生していて、年度累計で過去最多を更新する可能性もあります。

そうした流れの中で、少しづつ姿を消しているのがサンデーグラスに乗った、昔懐かしいプリンアラモードです。現に、プリンアラモードが人気メニューの一つだった、東中野の人気喫茶店「ルーブル」も2023年末に閉店しています。

そもそもプリンアラモードは、食材の確保やカットなど、非常にコストと手間がかかる商品です。卵の価格や人件費の高騰で、その負担はこれまで以上に大きくなっているため、提供を止めるお店が出てきても不思議ではありません。

なお、プリンアラモードの発祥は、横浜の老舗ホテル「ホテルニューグランド」だといわれています。今もホテル内の「ザ・カフェ」でプリンアラモードが提供されていますが、その価格は2024円です。完全に姿を消さないまでも、高級品として生き残る未来もあるかもしれません。

  • 50
  • 134
  • 78
フードジャーナリスト

1982年生まれ、神奈川県出身。中高を福岡県で過ごす。2007年法政大学経済学部卒業。2014年10月に独立し、2019年7月からは「月刊飲食店経営」の副編集長を務める。「ガイアの夜明け」に出演するなど、テレビ、雑誌などのメディアに多数出演。2021年12月には「外食業DX」(秀和システム)を出版するなど、外食の最前線の取材に力を注ぐ。

三輪大輔の最近の記事

一覧

あわせて読みたい記事