ドラッグストア「避難のため閉店」 津波警報 静岡県内の生活・観光にも影響

 ロシア極東・カムチャツカ半島付近の地震に伴い、静岡市など県内沿岸部は30日午前、津波警報が発表され、多くの人が避難行動を取った。書き入れ時を迎えている各地の海水浴場は遊泳禁止の措置を執り、鉄道やバスの公共交通機関が運転を見合わせるなど、生活や観光に大きな影響が及んだ。

津波警報が発表され、高台に避難し海を見つめる人たち=30日午前11時31分、静岡市駿河区大谷(写真部・二神亨)
津波警報が発表され、高台に避難し海を見つめる人たち=30日午前11時31分、静岡市駿河区大谷(写真部・二神亨)
津波警報が発表され、高台に避難し海を見つめる男性=30日午前11時29分、静岡市駿河区大谷
津波警報が発表され、高台に避難し海を見つめる男性=30日午前11時29分、静岡市駿河区大谷
JR東海道線が運転見合わせ中の静岡駅改札
JR東海道線が運転見合わせ中の静岡駅改札

 JR東海道線や伊東線は県内の全区間で運転を見合わせた。静岡駅では運転状況や注意喚起の情報がボードに張り出され、駅員らが利用客への説明に追われた。静岡鉄道や路線バスも運行を取りやめ、タクシー乗り場には目的地へ急ぐ人が列をなした。静岡市内の大学へ通学途中だった磐田市の谷大和さん(18)は移動手段を失い、「電車が止まると帰宅の手段が無くなる。まだ授業があるので、再開すれば大学へ向かうが、とりあえずはただ待つことしかできない」と困惑した。  静岡市駿河区の高台にある大谷洋光台東公園には車やバイクで避難する人の姿があった。同区高松の大橋蔵乃介さん(18)は「夏休みで家に1人だった。仕事に出ている家族からも避難した方が良いと言われた」と話した。  同区の沿岸部にある大浜公園プールは開園直後に営業を中止し、500~600人いた来園者を避難誘導した。付近では警察官が避難を呼びかけ、近くの住宅地から車に乗り込んで市街地方面に移動する住民の姿も。ドラッグストアには「避難のため閉店します」という張り紙が出され、来店客がタクシーなどで帰宅する様子が見られた。海岸沿いを通る国道150号は一部区間で通行止めとなり、迂回(うかい)措置が取られた。  富士市の沿岸部に近い富士マリンプールも営業を停止。浜松市の遊園地「浜名湖パルパル」や「かんざんじロープウェイ」なども営業を取りやめた。

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