11月29日に、大統領選挙を実施する。昨日(5月14日)の閣議で突然決まり、バグボ大統領が大統領令に署名した。昨年11月30日という選挙日程が、延期されたままになっていた。それが、このたび新たな日程として発表されたものである。つまり大統領選挙は、ちょうど1年ほど先延ばしになって、実施されるということになった。
先月末(4月30日)のテレビインタビューでは、バグボ大統領は期待に反して日程を明らかにせず、日程はまあ5月中か、6月末までにははっきりする、と述べていた。だから、これは6月中に決定されればいい方かな、と高をくくっていたのである。それに、大統領自身が、日程を決めるためには、いろいろ前提条件があるというようなことを、インタビューで語っていた。だから、まだ5月も半ばなのに、突然日程が決定されたことに、正直びっくりした。
大統領令第2009-181号(2009年5月14日公布)は、次のとおり定めている。
「共和国大統領は、
第一条
コートジボワール共和国の有権者は、2009年11月29日に、共和国大統領の選出のために、投票に赴くことを求められる。投票は、午前7時から午後5時まで行われる。もしどの立候補者も過半数の得票を得なかった場合、第一回投票の最終結果が憲法評議会によって宣言されてから15日後に、得票数の多い上位2人の候補者の間で、第二回投票を行う。第二回投票においては、投票総数における単純多数決により、共和国大統領が決定される。
第二条
首相および独立選挙管理委員会委員長は、共和国公報に掲載される本大統領令を、それぞれの権限において執行する。
アビジャンにて、2009年5月14日。 ロラン・バグボ(署名)」
つい半月前にはまだまだ簡単には決められない、といわれていた選挙日程が、それからわずかの期間しか経っていないのに、どんでん返しで、いきなり大統領令によって公布されることになったのは、どうしてだろう。何か背景に動きがあったに違いない。外交団の中では、とくに働きかけをしたとか、そういう話があったようには聞いていない。だから、きっとバグボ大統領のテレビ発言などを受けて、国内でいろいろ議論や動きがあったのだろう。もうしばらく探っていると、そのあたりの事情が判ってくるはずだ。
なぜ11月29日なのか。おそらくこの日程が、2009年内に大統領選挙を完了して選挙結果を出すためには、ぎりぎり限界の日程なのだろう。12月半ばにはもう年末休暇の雰囲気になって、選挙に身が入らなくなる。だから、12月半ばまでに第二回投票を行うようにしようとすれば、2週間前の11月末に第一回投票を行うというのが最後の期限となるのである。
少し前に、10月11日という案がすでに提案されている、という報道があったから、一部からは今回の決定を不満とする論評も出ている。もっと早くできないのか、と。しかし、選挙管理委員会としては、準備期間をできるだけ十分とらなければ、ほんとうに選挙実施にこぎつけるだけの自信がない、ということであろう。つまり、投票日がこの日程に決定されたということは、選挙を本気で実施しようとしているということだ。
まだこれから、有権者登録をきちんと完了し、それをもとに選挙人名簿の暫定版が発表され、不正登録についての審査を行い、確定版が決定され、そして公示のうえで選挙運動期間に入るという、一連の手順がある。また大統領選挙の2ヶ月前には武装解除を了していなければならない、という昨年12月の合意があるから、その条件が満たされるかどうかは、十分慎重に見ていかなければならない。まだまだ、やらなければならない課題が残っている。
ともかくも、11月29日という具体的な日付が決められたことによって、話が引き締まってきた。各政治勢力の当事者たちも、一応に歓迎をしている。選挙実施に向けての国民の総意は、もう日程を反古にできないくらい、しっかりと固まっていくであろう。私の仕事にも、ひとつの出口が見えてきたようだ。
先月末(4月30日)のテレビインタビューでは、バグボ大統領は期待に反して日程を明らかにせず、日程はまあ5月中か、6月末までにははっきりする、と述べていた。だから、これは6月中に決定されればいい方かな、と高をくくっていたのである。それに、大統領自身が、日程を決めるためには、いろいろ前提条件があるというようなことを、インタビューで語っていた。だから、まだ5月も半ばなのに、突然日程が決定されたことに、正直びっくりした。
大統領令第2009-181号(2009年5月14日公布)は、次のとおり定めている。
「共和国大統領は、
第一条
コートジボワール共和国の有権者は、2009年11月29日に、共和国大統領の選出のために、投票に赴くことを求められる。投票は、午前7時から午後5時まで行われる。もしどの立候補者も過半数の得票を得なかった場合、第一回投票の最終結果が憲法評議会によって宣言されてから15日後に、得票数の多い上位2人の候補者の間で、第二回投票を行う。第二回投票においては、投票総数における単純多数決により、共和国大統領が決定される。
第二条
首相および独立選挙管理委員会委員長は、共和国公報に掲載される本大統領令を、それぞれの権限において執行する。
アビジャンにて、2009年5月14日。 ロラン・バグボ(署名)」
つい半月前にはまだまだ簡単には決められない、といわれていた選挙日程が、それからわずかの期間しか経っていないのに、どんでん返しで、いきなり大統領令によって公布されることになったのは、どうしてだろう。何か背景に動きがあったに違いない。外交団の中では、とくに働きかけをしたとか、そういう話があったようには聞いていない。だから、きっとバグボ大統領のテレビ発言などを受けて、国内でいろいろ議論や動きがあったのだろう。もうしばらく探っていると、そのあたりの事情が判ってくるはずだ。
なぜ11月29日なのか。おそらくこの日程が、2009年内に大統領選挙を完了して選挙結果を出すためには、ぎりぎり限界の日程なのだろう。12月半ばにはもう年末休暇の雰囲気になって、選挙に身が入らなくなる。だから、12月半ばまでに第二回投票を行うようにしようとすれば、2週間前の11月末に第一回投票を行うというのが最後の期限となるのである。
少し前に、10月11日という案がすでに提案されている、という報道があったから、一部からは今回の決定を不満とする論評も出ている。もっと早くできないのか、と。しかし、選挙管理委員会としては、準備期間をできるだけ十分とらなければ、ほんとうに選挙実施にこぎつけるだけの自信がない、ということであろう。つまり、投票日がこの日程に決定されたということは、選挙を本気で実施しようとしているということだ。
まだこれから、有権者登録をきちんと完了し、それをもとに選挙人名簿の暫定版が発表され、不正登録についての審査を行い、確定版が決定され、そして公示のうえで選挙運動期間に入るという、一連の手順がある。また大統領選挙の2ヶ月前には武装解除を了していなければならない、という昨年12月の合意があるから、その条件が満たされるかどうかは、十分慎重に見ていかなければならない。まだまだ、やらなければならない課題が残っている。
ともかくも、11月29日という具体的な日付が決められたことによって、話が引き締まってきた。各政治勢力の当事者たちも、一応に歓迎をしている。選挙実施に向けての国民の総意は、もう日程を反古にできないくらい、しっかりと固まっていくであろう。私の仕事にも、ひとつの出口が見えてきたようだ。
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