先週末(4月11-13日)は、復活祭で連休だった。知り合いのコロネルが、自分の村で復活祭の行事があるので来てほしい、と言うので行くことにした。コロネルは、アビジャンの税関局長を勤めた後、財務大臣の顧問をしている。税官吏には軍の将校のような階級があるらしい。彼は自分の名刺に、コロネル(大佐)と刷っているから、仲間うちではコロネルと呼ばれている。
コロネルの村は、ガンゴロ村(N'Gangoro)という。ヤムスクロからでこぼこ道を、さらに40キロくらい走ったところにある、バウレ族の村である。アフリカのこんな地の果てで、意外にも人々は信心深く、復活祭は大事な祝日である。そういえば、バウレ族出身のウフエボワニ大統領は、ヤムスクロに巨大な聖堂を建設して、ローマ法王に献上した。キリスト教は、バウレ族の人々の生活に浸透している。
土曜日にガンゴロ村に到着したら、サッカーの対抗試合をやっていた。題して、「コロネル杯」。コロネルが勧進元になっての大会である。村の中で、女性チーム、壮年チーム、青年チームの順に、2チームに分かれて試合をする。勝った方が、コロネルの優勝杯を授けられる、負けた方は残念賞のサッカーボール1つ。ささやかな大会であるが、それでも、村中の人々が、火炎樹の咲き誇るグラウンドに集まって、真剣に試合を応援している。太鼓がどんどん鳴り響き、おばさん達の応援歌が、延々と続く。
今日の最後の試合、青年チームの対抗戦が始まった。試合のレベルは、思ったより高い。誰もが実に上手に、ボールを足で確保し、パスをつないでいく。ほんの物心付いた頃から、皆サッカーボールで遊んできたのだろう。サッカー強国コートジボワールの原点は、こんな村のサッカー場にある。
「白チームは、アビジャンなど村の外に出て行った青年たち。青チームは、村に残った青年たち。この試合は、村の外に出て行った青年と、残った青年の間で、旧交を温める交流試合なんですよ。」
コロネルの解説である。復活祭には、ふだん村の外に出て行っている青年たちが、村に戻ってくる。そして、家族や旧友と一緒に過ごす。復活祭とは、村の出身者が1年に一度みんなで集まって、村のつながりを確かめる機会だという。
前半に、村の外に出て行った青年たちの白チームが、1点を入れていた。ところが休みの後、後半戦もぎりぎりになって、村に残った青年達の青チームが、見事にシュートを決め、1対1のタイになった。そうしたら、村人達が大喜びだ。隣で観戦していた村の教会の老シスターたちも、喜びのあまり、私のところに握手をしに来た。同じ村出身の青年たちだけれど、やはり村に残った青年たちのほうに、気持ちが入るということなのだろう。
試合は、PK合戦に持ち込まれ、7回目のシュートで、青チームが勝った。村人が老若男女全員グラウンドに集まって、歓声を上げている。夕暮れのグラウンドで、コロネル杯とサッカーボールの授与式。司会者が、コロネル有り難う、とマイクに叫んでいる。これから村人達は、みんなで集まって、食べて歌って踊って、夜遅くまで楽しく過ごすのだという。
「それにしても、みんながコロネル、コロネル、と大変な人気でしたね。いや、恐れ入りました。」
と、私がコロネルを持ち上げると、コロネルは余り嬉しそうでもない。
「いやね、私のように、村で一人、中央官庁の官僚になったりすると、村の面倒見が大変で。」
コロネルは、村の小学校で優秀だった。だから、村の期待を一身に担って、ブアケの高校に進学し、更に教育を得て、アビジャンに上京した。アビジャンで、税関に勤めてから、こつこつ出世階段を上り、局長までいった。この村では出世頭であるから、当然、村人たちのいろいろな期待に応えなければならない。村人が1年に一度集まる復活祭だ。コロネルが一肌も二肌も脱ぐことを、皆が大いに期待する。コロネル杯は、そうした村人への、彼の手みやげの一つなのである。
おそらく、この村の人々のために、コロネルは他にもいろいろな面倒を、出費や手間をかけて、見ているのだろう。この国で中央官僚というのは、日本とは違って大変だな、と思いつつも、面倒をかける村が故郷にあって、村の人々に親分のように慕われているコロネルを、少し羨ましく思うところでもある。 コロネル杯
ボールさばき
ボールを取り合う
線審は旗のかわりに木の枝を振る
青チームと白チームの試合
青チームと白チームの試合
応援団が喜ぶ
様
突然のご連絡をお許しください。
コートジボワール在住だと拝見しましたので、メッセージをお送りさせて
いただきます。
クロスインデックスの前田と申します。
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