大船駅前「タクシーと家族の迎えどちらが早いか」「駅で一晩…」 津波影響、交通混乱は夜まで
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カムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード(M)8・7(速報値)の巨大地震が発生し、相模湾・三浦半島に津波警報が発表された影響で、神奈川県内の交通機関などの混乱は30日夜まで続いた。 【別の写真を見る】大船駅でタクシーを待つ人たち 大船駅では、タクシーやバス乗り場に長蛇の列ができた。列の中ほどにいた50代の主婦は「2時間で前から120番目ぐらい。家族の迎えも道路が混んでいるらしく、タクシーとどっちが早いか」と諦め顔。米国から来日した男性(65)は朝から江の島観光を楽しんでいたが、国府津の宿に戻る手段がないと途方に暮れ、「アナウンスがほとんど日本語」と困惑した様子で「駅で一晩過ごすことになりそう」と肩を落とした。 タクシーの列に並んでいた男子中学生は「2時間ぐらい並んでいるが、何もできずに困っている。タクシー代は高くなるが、後で親に払ってもらう」と話し、平塚市に住む男性会社員(33)は「タクシーの配車アプリを使っているが、1台もマッチングしない。家で家族が帰りを待っているのに…」と焦りを見せた。 茅ケ崎市に住む40代の男性会社員は「タクシーの配車アプリも使えず、乗り場はディズニー並の列」と疲れ切った様子で、改札付近で座り込んでいた二宮町の30代女性は「妊娠中で、暑い中ずっと立っているのも本当にしんどい。今は近くのホテルを探している」と明かした。
神奈川新聞社
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