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各地に津波警報、最大3mの恐れ 一部の地域は注意報に
30日午前8時25分ごろ、ロシアのカムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード(M)8.7(推定)の地震があった。気象庁は北海道から和歌山県までの太平洋側の地域に津波警報、オホーツク海沿岸や、四国や九州などの太平洋側などに津波注意報を発表した。気象庁によると、北海道から沖縄県の太平洋沿岸の広い地域で津波を観測し、岩手県久慈市では同日午後2時ごろ、最大1メートル30センチを記録した。
気象庁は30日午後6時半、茨城県から和歌山県までの太平洋沿岸に出していた津波警報を、注意報に引き下げた。一方、北海道と東北の太平洋側を対象とする津波警報は引き続き、発表されている。
総務省消防庁によると、30日午後5時までに19都道県の201万1038人に自治体から避難指示が出されている。
気象庁によると、今回の震源は北海道根室市から北東に約1500キロ離れた地点。当初、地震の規模を示すMは8.0と推定し、同日午前8時37分に広い範囲に津波注意報を発表したが、その後の解析でM8.7に更新し、最大3メートルの津波が到達する恐れがあるとして、一部の地域で津波警報に引き上げた。
この地域はもともと、プレートが沈み込み、地震活動が活発で、7月20日にもM7.4の地震があった。1952年11月に近くで発生したM9.0の地震では、岩手県久慈港で最大1メートルの津波を観測したという。
清本真司・地震津波対策企画官は会見で、「震源は離れており、日本での地震活動が活発になるとは考えにくい。遠くで発生した地震による津波の継続時間は長いため、高いところへ避難を続けてほしい」と呼びかけた。
国内で津波警報が発表されるのは、2024年4月に台湾東部沖を震源とする地震で沖縄本島地方、宮古島・八重山地方に発表されて以来となる。
60代女性が避難中に転倒し軽傷
林芳正官房長官は30日午後の記者会見で、津波警報が発表されている北海道太平洋沿岸の白老町で、60代女性が避難する際に転倒し、軽傷を負ったと明らかにした。
政府は、首相官邸危機管理センターに官邸連絡室を設置し、引き続き被害状況を収集している。
鉄道、高速、航空便にも影響
津波警報の発表を受け、交通網にも影響が出ている。
JR北海道では午前11時時点で、釧路発札幌行きの特急おおぞらなど、釧路や帯広、函館などから発車する特急14本のほか普通列車23本が運休となった。
首都圏では、JR東海道線や横須賀線、外房線などが運転を中止し、走行中の電車は安全な高台にある駅などに移動した。
小田急電鉄や京浜急行も一部路線で運転を見合わせた。このほか、紀伊半島から東海、東北、北海道に至る太平洋沿岸部を走る路線が運転を中止した。
JR東海は午前11時40分時点で、熱海-豊橋間の上下線などを運転を見合わせた。JR西日本は30日午前10時20分時点で、きのくに線の和歌山―新宮間と、紀勢線の和歌山―和歌山市間の運転を中止した。
航空機への影響も出ている。
国土交通省によると、午前9時41分に仙台空港の滑走路が閉鎖となった。日本航空(JAL)によると、午後4時時点で仙台空港に着陸予定だった伊丹・福岡発の2便が滑走路の閉鎖により、それぞれ出発した空港に引き返したという。このほか、仙台を発着する20便が欠航となり、計1638人に影響が出たという。
全日本空輸(ANA)によると、午後3時点で30日に仙台を発着する計19便が欠航となったという。また、翌31日も機体を用意できないため伊丹-仙台間の2便が欠航となった。これにより計約2420人に影響が出たという。
国交省によると、午後2時現在、道央自動車道の大沼公園インターチェンジ(IC)―苫小牧中央IC間などで通行止めとなっている。また、仙台東部道路や紀勢自動車道の三重県内の一部でも出口が閉鎖されている。
福島第一原発、処理水の放出を停止
東京電力は30日、福島県への津波注意報・警報発表を受けて、福島第一、福島第二原発の作業員に避難指示を出したと発表した。対象者全員が構内の高台などに避難したという。
第一原発では今月14日から処理水の海洋放出を行っていたが、手動停止した。処理水には「多核種除去設備」(ALPS(アルプス))で取り除ききれなかった放射性物質のトリチウムが含まれる。
首相「直ちに高台や避難ビルなどに非難を」各省庁に対応指示
太平洋側沿岸に津波警報が出たことを受けて、石破茂首相は30日午前、首相官邸で記者団の取材に応じ、「警報が発表されている地域の皆様は、直ちに高台や避難ビルなどの安全な場所に避難をしてください」と呼びかけた。
首相は関係各省庁に対し、住民避難等の被害防止の措置を徹底すること▽早急に被害状況を把握すること▽地方自治体とも緊密に連携し被害防止に全力で取り組むことを指示した。
人的、物的被害は「確認中」としている。
警報発令に伴い、官邸連絡室に改組
カムチャツカ半島付近を震源地とする地震で、太平洋沿岸に津波警報が出たことを受けて、林芳正官房長官は30日午前、臨時の記者会見をした。林氏は、人的、物的被害は確認中と説明し、「警報が発表されている地域の皆様は、直ちに高台や避難ビルなどの安全な場所に避難をしてください」と呼びかけた。
林氏は「津波が到達しても第2波、第3波がより大きくなって到達することがあるので、津波に関する情報に十分注意をし、警報が解除されるまで安全な場所から離れないようにしてください」と話した。
政府は官邸危機管理センターに設置していた情報連絡室を、津波警報が出たことに伴い、官邸連絡室に改組した。
原発「異常の報告は受けていない」
太平洋沿岸に津波警報が出たことを受け、林芳正官房長官は30日午前11時すぎからの記者会見で、「現時点で人的、物的被害があったとの報告は受けていない」とした上で、警察や消防、自衛隊などのヘリで被災地域の被害状況を確認していると説明した。
林氏によると、高速道路が3路線3区間で通行止め、鉄道は17事業者41路線で運転見合わせ、仙台空港で滑走路閉鎖中、との報告を受けているという。原発については「現在のところ異常があったとの報告は受けていない」と話した。
- 【視点】
昨日、横浜港を出港し、本日の朝に和歌山県の日高港に到着する予定だった客船に乗船しています。津波警報の発令によって本日の着岸はできなくなり、現在は紀伊半島と四国の間を行ったり来たりしている状況です。波はやはり高く、微妙に船酔いしています。悪天候は想定していたものの、これはちょっと予想外の事態ですね…
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