まかれる備蓄米、余ったらどうなる? 専門家が語る今後のコメ価格

倉庫内に高く積み上げられた備蓄米=埼玉県内で2025年2月18日午後1時39分、北山夏帆撮影
倉庫内に高く積み上げられた備蓄米=埼玉県内で2025年2月18日午後1時39分、北山夏帆撮影

 コメ価格の高止まりが続くなか、新たに就任した小泉進次郎農相は随意契約による政府備蓄米の売り渡しを進め、それをテコにコメの店頭価格引き下げを狙う。

 なぜコメ不足が生じ、1年前の2倍という価格になったのか。

 コメ問題に詳しい流通経済研究所の折笠俊輔主席研究員に、政府のこれまでのコメ政策を振り返るとともに、問題の核心に迫ってもらった。【聞き手・杉山雄飛】

 <関連記事があります>
 ・「米ありません」苦渋の一時閉店 老舗米穀店主が見た流通の崩壊
 ・コメ不足、京大も直撃 学食2度値上げ 今年度分確保めど今も立たず(16日午前9時アップ予定)

インバウンド需要、十分加味せず

 今のコメの値上がりはひとえに米不足がもたらした。

 コメ農家は毎年、政府推計のコメの需要見通しに合わせて事実上の生産調整をしている。2023年産の需要見通しは約680万トンだったが、実際は20万トン超の705万トンもの需要があった。

 しかし政府は24年、25年産の需要見通しを約660万~670万トンに据え置いたままだ。

 今の需要見通しの算出法は、日本の人口推計と、1人当たりの年間消費量の推計という二つの推計値を掛け合わせて出している。年3600万人を超えるインバウンド(訪日客)の需要も十分に加味していない不確かなデータと言わざるを得ない。

 飲食や小売業界でのインバウンド向けの消費量などのデータを集め、早急に精緻な算出法を構築すべきだ。

生産者の犠牲で成り立つ「優等生」

 農水省は「流通過程で一部の業者がコメを抱え込んでいる」ことをコメの値上がりの原因としてきたが、そも…

この記事は有料記事です。

残り923文字(全文1593文字)

全ての記事が読み放題

夏得最初の2カ月無料

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません。

あわせて読みたい

この記事の筆者

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月