ロシア カムチャツカ半島付近で巨大地震 3~4mの津波観測

ロシア極東のカムチャツカ半島の沖合で起きた巨大地震では、これまでに半島の一部などで3メートルから4メートルの津波が観測されたほか、けが人が出るなどの被害が報告されています。

茶色く濁った水が広い範囲に押し寄せる

この巨大地震で、ロシアの国営メディアは、カムチャツカ半島に近い、千島列島のパラムシル島の町、セベロクリリスクの上空から撮影した津波だとする映像を伝えていて、映像では、茶色く濁った水が広い範囲に押し寄せ、建物の周囲を流れる様子が確認できます。

また、この地震が起きた際に住宅の中で撮影されたとみられる映像も伝えていて、家具の上に置かれた物が激しく揺れて床に落ちる様子や床に物が散乱している様子も確認できます。

ロイター通信などは、水産加工施設が津波の被害を受けたとする映像を伝えています。

ロシアの有力紙「イズベスチヤ」はセベロクリリスクで、「津波は海岸線から200メートルの地点まで到達した」とする当局者の話を伝えました。ただ、住宅で家具が壊れるなどの被害はあったものの、「深刻な被害はない」としています。

ロシアメディアは、カムチャツカ半島の一部などで3メートルから4メートルの津波が観測されたと、地元の災害担当の当局者が明らかにしたと伝えているほか、半島にある幼稚園の建物の被害の様子だとする映像も伝えています。

カムチャツカ地方のソロドフ知事はビデオ演説で、「この数十年で最も激しい揺れだった」と述べました。

ロシア国営のタス通信は、当局者の話としてこの地震で地元の空港などでけが人が出ているものの、重傷者はいないと伝えています。

USGS=アメリカの地質調査所によりますと、カムチャツカ半島沖では7月20日以降、これまでに地震の規模を示すマグニチュード6以上の地震が相次いで起きています。

USGS=アメリカの地質調査所によりますと、日本時間の30日午前8時25分ごろ、ロシア極東のカムチャツカ半島沖を震源とする地震がありました。
震源の深さは20.7キロ、地震の規模を示すマグニチュードは8.8と推定されています。

カムチャツカ地方の住民「感じたことない揺れ」

カムチャツカ地方に住むビクトル・パストゥピンスキーさん(28)がNHKのオンラインインタビューに応じました。

パストゥピンスキーさんは30日午前、カムチャツカ地方にあるエリゾヴォ空港での建設工事にあたっていた時に、強い揺れを感じたということです。

その時の状況についてパストゥピンスキーさんは「子ども頃からここで暮らし、地震には慣れているので最初は落ち着いていたが、揺れが長引いていると気づき、これはおかしいと思った。これまで地震を怖いと思ったことはなかったが、人生で初めて本当に恐怖を感じた」と話していました。

パストゥピンスキーさんが提供した空港内部の様子を撮影した動画では、地震の揺れでターミナルの天井の一部が音を立てて落下する様子が見え、乗客とみられる人たちの悲鳴が聞こえます。

パストゥピンスキーさんは「1週間ほど前に地震があり、その後、小さい地震が毎日のように続いていたが、きょうの地震は比べものにならないくらい大きかった。親戚のオフィスが浸水の被害を受けたが、今のところ自分の生活には大きな影響はなさそうだ」と話していました。

ロシア国営通信はロシア科学アカデミーが公開した映像として、千島列島のパラムシル島の町、セベロクリリスクの上空から撮影した地震後の状況だとする映像を伝えています。

また、国営テレビも同じ映像を配信していて、津波が押し寄せる様子だとしています。

映像では、茶色く濁った水が広い範囲に押し寄せ、建物の周囲を流れる様子が確認できます。

「揺れは1分ほど とても怖かった」

カムチャツカ地方の中心都市、ペトロパブロフスク・カムチャツキーに暮らすエカテリーナ・ゼニナさんはNHKの電話でのインタビューに答えました。

「右に左に大きな揺れを感じました。地面が踊っているようでした。揺れは1分ほど続いたと思います。とても怖かったです。このような揺れは初めて経験しました。

余震が続いていて、怖くて自宅に戻らない人たちもいます。中には、車の中で夜を迎えようとしている人もいます」

一方、北方領土の国後島の中心部、古釜布近郊に暮らすロシア人のマリヤ・デニソワさんは「津波警報が発令されましたが、わたしたちの集落は平穏です。住民はふだん通り、職場に出ています。揺れも感じませんでした」と話していました。

そのうえで「息子はいま北海道羅臼町の対岸のオホーツク海沿岸の村でキャンプをしていますが、子どもたちは高台へと避難行動をとりました」と話していました。

ロシア アバチャ湾に津波警報 建物被害も ロシア国営通信

ロシア国営通信は、今回の地震を受けて、ロシア科学アカデミーがカムチャツカ地方の中心都市、ペトロパブロフスク・カムチャツキーに面したアバチャ湾に津波警報を出して警戒を呼びかけたと伝えました。

ロシア国営テレビは、カムチャツカ地方にある幼稚園の建物の一部が崩れた映像を伝えています。
この幼稚園でけがをした人はいないということです。

ロイター通信が伝えた映像からは、白い大きな壁とみられるものがはがれ、外から部屋にある机などが見える状態になっていることが分かります。

サハリン州知事 被害状況をSNSに投稿

また、ロシア極東サハリン州のリマレンコ知事は千島列島のパラムシル島の町、セベロクリリスクでの被害の状況を写した写真を自身のSNSに投稿しました。

写真からは天井の一部が落下し、床に散乱している様子が確認できます。

また、リマレンコ知事は30日、セベロクリリスクの状況について「住民は高台の安全な場所に避難していて、命の危険はない」とSNSに投稿しました。

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