寝るときのエアコン冷房、風向きはどこにするのが正解? 専門家の答えは
寝苦しい夏の夜、できることなら効率的・効果的にエアコンを使用したいですよね。風向きはどこにすればよいのでしょうか。 【表】エアコンは何年で買い替え? 家電の寿命一覧 「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。 (今回の質問) 寝るときのエアコン冷房、風向きはどこにするのが正解でしょうか? (回答) 冷房は天井に向けて吹かせるのが正解ですが、直接体に当たらないように注意しましょう。 どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆冷気は下にたまるので、冷房は天井方向が基本
冷房の風向きを考える上で最も重要な物理法則は「冷たい空気は下にたまる」という特性です。温かい空気は軽くて上昇する性質があるのに対し、冷たい空気は重く、下降して床付近にたまる性質があります。 この特性を考慮すると、エアコンから吹き出す冷たい空気を効率よく部屋全体に行き渡らせるには、吹き出し口を「上向き」または「水平」に設定するのが基本です。天井や壁に冷気を当てることで、冷気が自然に下降しながら部屋全体を循環し、ムラなく冷やせます。 ただし、冷房の風が直接ベッドやふとんに当たらないように左右の風向を調節しましょう。人体に直接エアコンの風を当ててしまうと、体感温度が急激に下がり過ぎて寝冷えの原因になったり、肌やのどの乾燥を招いたりする可能性があります。また、体温が奪われ過ぎることで、自律神経の乱れや疲労感につながることもあります。 この基本的な考え方から、冷房使用時は「冷たい空気を部屋の上方向に送って自然に下降させる」ことに加えて、「人体に直接当たらないようにする」ことが効率的かつ快適な使い方と言えます。
◆寝室での冷房の効果的な使い方は?
寝室は、私たちの体にとって最もデリケートな状態である睡眠時に利用する場所です。そのため、冷房もさらに慎重に使う必要があります。
▼風向きは「上向き」または「水平」が最適
先に述べたように、冷たい空気は下にたまるため、エアコンの風向きは「天井方向(上向き)」または「部屋の奥の壁方向(水平)」に設定するのが最も効果的です。 さらに、左右の風向きは冷気が直接体に当たらないようにすることで、部屋全体を効率よく冷やせます。寝ている人の真上にエアコンがある場合でも、必ず風を壁や天井に当てるように調整しましょう。