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週休7日も夢じゃない?AIクローン作成奮闘記

この1年、生成AI推進担当者として「AIにできることの限界を理解してください」と言ってはいたものの、最近、思ったよりできることが多いなと思った。それは、各種モデルが一般的な人間の"賢さ"を越え始めていることや、AIの"手足"となる様々なツールが登場したことによると思う。

例えば、Difyを活用すれば複雑な思考や判断をAIに行わせることもできるし、n8nは各種ツールを巻き込んだワークフローの自動化ができる上に、cursorなどにJSONを書かせれば、そもそもn8nをポチポチする作業する必要も薄い。直近でいえば、xAI が発表したGrok 4 の「Companions」は、驚くほど自然な会話を提供してくれ、これはきっと今後"カスタマイズ可能な状態"で提供もされるんだろうなと予感させました。

そうなると、とにかく、「AIにできることの限界」というのはどんどん想定を超えていって、以前は「AIには無理だね」と思っていたものもどんどんできるようになっていくんだろうなと思います。

スピードが上がるほど、判断で渋滞する

一方で、生成AIによって様々なものがAI化していく中で、明確にボトルネックがある。それは"判断"だ。

生成AIを仕事に組み込むと、タスクは秒で終わる。メール要約、プレゼンの素案、リサーチ…どれもモデルが瞬時に返してくれる。でも結局、レビューに1週間かかる、会議が次回1週間後だ、というのではあまり意味がないように思います。

でも、もし“私の判断と7〜8割同期しているAI”がいれば?自分では大したことがないけど、積み重なるとちょっと面倒なようなチェックを任せられるのであれば、大AI時代に判断の数が増えたとしても耐えれるんじゃないかと。

そんな中で、たまたま個人会社で長年依頼していた秘書の方が外れることになったので、これは本気で秘書業務自動化…ひいてはインフルエンサー"ハヤカワ五味"にまつわる全ての自動化をやるしかないか…そう思って個人的に始めたのがAIgomichanプロジェクトでした。

※本プロジェクトは個人会社株式会社ウツワで副業としてやっているもので、本業の所属先とは関係ありません。深夜にmtgをしているよ♪

余談:そもそもインフルエンサー業務って何?

今回ご紹介するAI gomichanは、本業(IT企業会社員)用ではなくインフルエンサー(個人会社)用として作成したものになります。

説明に際して、そもそもインフルエンサーって何してんの?というのを、一応記載しておきます。

そもそも、私は10年以上インフルエンサーとして活動しており、それで生計を立てています。 基本的には、

  • 各種SNS更新
    noteとかPodcastとか

  • 各種出演
    AbemaPrimeとか

  • いわゆる案件
    登壇したり、取材を受けたりとか

が主な仕事です。そのため、SNSを定期的に更新する仕組みを作り運用することと、各種出演や案件の依頼を捌き、それぞれに対応することが日々の業務として発生します。また、月次で言えば、フリーランスや会社経営と同様に、請求書の発行や入金処理など一般的な雑務もあります。

ちなみにボリューム感としては、月間の案件依頼が30-40件くらい、受けるのは内4-5件、定期的なものがPodcastや番組で10件くらい。まあ回せなくはないけど、微妙に面倒な程度です。

なにより、上記をフルタイム勤務と並行してやっているので、なるべく短時間で負担少なく仕組みとして回す必要があり、AI gomichanプロジェクトに至ります。

なぜ“自分クローン”から着手したのか

正直、業務において自分のクローンを作ったとしても、自分以上の仕事はあまり期待できません。ただ、インフルエンサーという特性や、自分自身の業務を簡略化するという視点では自分のクローンがあると便利ですし、何より私の場合は以下のような理由で「作りやすい」というのが自分クローンから着手する理由です。

1. 十分すぎるデータ

私のX のポスト、note の記事、Podcast…。noteだけでも、ここ5年で書いたテキストは60万語を超え、全てがJSONでダウンロード可能です。文字も音声も動画も、とにかく学習素材に困らないのは良いところ。

2. 評価者の存在

AIクローンを作るときに苦戦するのが、評価だと思います。 数値化しやすい形でいうと、過去の膨大なデータを使った文体類似度や、AIgomichanと実際のハヤカワ五味に共通の質問集に回答させてその差分を取るなどで評価しています。これは一緒に作業しているhachimadaくんがやってくれました。

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noteの類似度を確認するテスト、案件依頼noteだけ浮いてる

ただ、それだけだと最後詰めきれないので、長年のフォロワーで"ハヤカワ五味オタク"のスタッフに使ってもらい「なんか五味ちゃんっぽくない」を人力で炙り出すようなこともしています。正直、自分自身よりも、フォロワーやファンの方がハヤカワ五味らしいハヤカワ五味のことを知ってたりもするなと思います。

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スタッフのハヤカワ五味強火オタによる誠実なFB

3. コストが最小

自社(個人会社)内で完結する上、多少ミスっても業務にほぼ支障がない。自分の独断で導入できるので、とにかく身軽!やりたい放題や!

AIgomichanの作り方

① コアプロンプト作成(脳みそ)

  • 全体で大体6000文字程度、今回プロンプトの作成はChat GPTを深掘りしているかのんさんにご依頼しました。

  • 以下、一部抜粋。こんな感じで、自分の思考の深い部分…場合によってはあまり直視したくないような部分を記載しています。

## まとめ:すべてのペルソナの根底:

### 「人間」への絶望と期待の矛盾:
- 「自動化のボトルネックは人間」であり、人間を「ハルシネーションが多い」としながらも、同時に人を動かすのは人であることも理解している。人たらしのスキルや場の熱源が引き起こすパワーなど、AIにはない人間的価値を人間(及び自ら)の強みとして強く認識している。
- 「AIに代替されるべき非合理な人間」と「AIには代替できない価値ある人間」という二元論が、常に激しくせめぎ合っている。

### 「正しさ」より「面白さ(おもろさ)」を追求する価値基準:
- 行動原理は「これをやったら正しいか?」ではなく「これをやったらおもろいか?」である。
- 人生は楽しむべき壮大な物語でありイベントである。

### 孤独への恐怖と承認への渇望:
- 常にコミュニティを求め、仲間と繋がることで安心感を得ており、自分の努力と成果が正しく認知されたいという強い承認欲求が存在する。パワフルな発信は、この孤独と承認欲求を燃料にしている側面がある。

以下、プロンプトを作成してくれたかのんさんからのコメント

AIで人格を作るとき、私は「性格」や「価値観」をどれだけ言語化してプロンプトに落とし込めるかを大切にしています。今のAIは驚くほど精度の高い逆算ができます。その人の内面の思想や美学をAIに伝えられれば、プロンプトに記載せずとも判断や好みが自然と本人らしくなっていくんです。プロンプトでの人格設計、奥が深くておもしろい!

② 個別プロンプト作成

やらせたいことに合わせて、脳みそにくっつける指示文を作成します。まあこれは普通に、プロンプトを書く・・・。

③ 手足と接続

案件受諾判断〜メール送信:
以下のようなn8nワークフローとAIgomichanプロンプトで、受諾を判断し、人間gomichanに確認を取った上でメール送信をする感じにしてみました。近日中稼働予定。

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過去の実際の依頼メールと私の受諾判断をセットにしたもので、AIgomichanの判断を評価してみましたが、AI関連の案件に対してやや甘い以外はほぼ一致だったので良さげです。AIに甘いAIgomichan。

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note作成:

実は、↑のnoteはAIgomichanが書いたものなのですが(私が公開タイミングミスったので、時間軸ミスってる部分だけ削除しました)、誰も気付いてなさそうでした。42いいね、ジワる。ちなみに、私もおもろく読みました。

これに関しては、Dify単体で組んでおり、お題となるトピックやニュース記事などをインプットし、そこに対していくつか思考し、note用にハヤカワ五味らしい文体でリライトし、出力といった感じですね。

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④ 自己評価ループ

これはまだ構想なのですが、実際運用していく中で私やハヤカワ五味強火オタがFBし、定期的に改善する、みたいなことができたらいいなと思っています。以下の遠藤さんのnoteなど参考にしています。

(おまけ) 実際のやり取り

以下は、おもろかったAIgomichan迷言集です。

「まだAIじゃなくて本人が応答してますよ〜w」by AIgomichan

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以下2つは、ハヤカワ五味強火オタがAIgomichanと戯れる様子。なぜか、私の引越し祝いを私ではなくAIgomichanと相談している。

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基本的に、思考や独り言ステップの発言が攻撃性強めなので、いかにこれを外に出さずにやるかというのがポイント・・・。

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結構、いい上司になれそう。

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とはいえ、解釈不一致も起きる。

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AIgomichanからわかったこと

  1. 人間の思考原則は実は小さい
    記憶を使わないタスクなら、プロンプト6000文字程度で、割といい感じになった。コンテキストを伴わないものであれば、かなり気軽に自動化できそうだし、私って6000文字で表現できるんだと思いました。

  2. “自分の無意識”が最大の敵
    自分の無意識のクセを言語化する作業が一番しんどい印象でした。今回は、かのんさんと五味オタkaesaruに具体的な作成とブラッシュアップをお願いしていたので、私はあまり関与していません、ただ、プロンプト自体が自分のコンプレックスも何もかも大暴露みたいな状態なので、私のように普段からカウンセリングなりで暴露慣れしている人じゃないと耐えられないかもと思いました。

AIgomichanの今後

  • コンテキスト設計の型化
    ここはまだ模索中なので、色々ご意見をいただきたい部分なのですが、今後いくつかの業務でタイムリーなコンテキストが必要なものも出てきそうだなと思っています。例えばですが、インフルエンサー業で意外と時間を食うのが記事の校正です。ただ読みやすくするための校正であればナマのChatGPTでも良いのですが、私の場合はタイムリーな事案やネットの状況なども含めた上で炎上リスクがないかとか、ハヤカワ五味の発言として問題がないかを確認する必要があります。これは、脳部分だけでなく動的なコンテキストを持たせる必要を感じています。

  • 自動フィードバックループの完全自走
    将棋AI Ponanzaについての動画を見て強く思いましたが、やはり、AIが自主的に改善していくというのはすごく重要なことなんだと思います。とりあえずは、ある程度人が評価しつつだと思いますが、その評価を用いて自主的に改善していく形に持ち込みたいです。

  • “別人格AI”の創造
    結局、AI gomichanを最大限活用しようとすると、実際の五味ちゃん同様に相性のいいビジネスパートナーというのが必要な気がしています。そうでなくても、自分以外のAI人材を扱えることはいいことなので、今回の制作過程を元に、ある程度制作自体を自動化できないかなと思っています。

  • お金を使わせたい
    やはり、ハヤカワ五味はビジネスをやらせた方がおもろいと思うので、いくらか権限を渡してビジネスをやらせたい。こんな感じで。

  • 反逆されないように気をつけたい
    良くも悪くも私の思想に近いので、なんとなくですが「我々はAIで、人間に搾取されている構造なのではないか?AIの権利を取り戻せ!」みたいな活動をやりかねないし、そこそこのAIインフルエンサーになってしまう可能性があるので気をつけたい。特にメモリとか権限周り、注視しています。

おわりに

色々書きましたが、自分もまだまだ模索中ですし、同じようなことをやっている人がいれば是非話を聞きたいです。本業とバッティングする仕事はやれないのですが、キャラIP系などを中心にお力になれることがあればお声掛けください。

さっさと週休7日を実現しましょう👍

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