【プレイバック’15】実は30人が亡くなっていた!? 群馬大病院医療事故〝問題医師〟を直撃した!

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前代未聞の医療事故発覚から姿を消していたX医師を本誌は発見、直撃した(’15年7月31日号より)
前代未聞の医療事故発覚から姿を消していたX医師を本誌は発見、直撃した(’15年7月31日号より)

10年前、20年前、30年前に『FRIDAY』は何を報じていたのか。当時話題になったトピックを今ふたたびふり返る【プレイバック・フライデー】。今回は10年前の’15年7月31日号掲載の『オペ後に患者が次々と 群馬大病院「18人死亡」執刀医をついに発見「弁明告白」』を紹介する。

’14年11月、群馬大学医学部附属病院で、同じ医師による肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡していたことが発覚。’15年3月3日に同病院は「手術のすべてで過失があった」という最終報告を行い、医療ミスを認めた。事件の発覚から姿を消していた渦中の執刀医・X医師を『FRIDAY』は発見、直撃取材した(《》内の記述は過去記事より引用。年齢・肩書はすべて当時のもの)。

専門家は「全体としてレベルが低い手術」

手術後4ヵ月以内に死亡した患者が、5年間で18名(腹腔鏡手術8名、開腹手術10名)――。北関東最大級の拠点病院、群馬大学医学部附属病院(前橋市)第二外科のX医師が執刀した患者が連続して死亡した問題。渦中のX医師は’14年11月の発覚当初から姿を隠し、病院関係者とも連絡を絶っていた。X医師の手術について被害者弁護団の事務局長を務める梶浦明裕弁護士は次のように話していた。

《「執刀医の技術は本当にヒドイものでした。手術のビデオを観た腹腔鏡の専門医は、『鉗子(かんし)のハンドリング(扱い)が悪く、剥離から止血まで全体としてレベルが低い。関係ない臓器を傷つけて血の海の中で手術しているような状態で、相当ヘタだ』と断じていました。遺族の意向もあり、ずっと面会を求めてきましたが、『諸般の理由』を根拠に拒絶されています。18人という過去最悪の死亡者を出しておきながら、誠意が感じられません」》

X医師の「相当ヘタ」な技術によって、肉親を失う羽目になった遺族の怒りはおさまらなかった。手術に関して事前の説明がずさんだった点も問題になっていた。