ノーベル委員会委員長「今こそ被爆者の声聞くべき」都内で会見

去年、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会にノーベル平和賞を授与したノルウェー・ノーベル委員会のフリードネス委員長が28日、都内で会見し、「核の脅威にさらされる今こそ世界の人々は被爆者の声を聞くべきだ」と訴えました。

先週、来日し、被爆地の広島や長崎を訪問したノルウェー・ノーベル委員会のフリードネス委員長は、28日、東京 千代田区の日本外国特派員協会で会見を行いました。

最初に今回の来日について、「平和賞の受賞者の国をノーベル委員会の委員が訪れるのは初めてのことであり、それが日本になったことは大変喜ばしいことだ」と述べました。

また広島と長崎を訪問したことについては、「広島と長崎では苦痛と強さ、そして尊厳ある証言を聞くことができ、80年前に2つの都市で起きたことを二度と起こしてはならないと人々に誓わせるものだった。被爆者の声は過去からの叫びではなく、時として方向性を見失う世界における道徳的な指針だ」と述べました。

そして、みずからの体験にもとづき核兵器の恐ろしさを訴え続けた日本被団協の功績をたたえた上で「日本被団協が何十年にもわたって証言を続けてくれたおかげで、多くの人たちが被爆者の声を聞くことができた。『核のタブー』が揺らぎ、世界が脅威にさらされる今こそ世界の人々は彼らの声を聞くべきだと強調したい」と訴えました。

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