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コートジボワール日誌

在コートジボワール大使・岡村善文・のブログです。
西アフリカの社会や文化を、外交官の生活の中から実況中継します。

信任状捧呈

2008-09-19 | Weblog
昨日(18日)に急遽連絡があって、本日(19日)に大統領が信任状奉呈を行うという。なんと、アビジャンに到着して3日目だ。こんなに早く実現するとは、通常ではありえない。日本との関係を本格化したいという、コートジボワール側の気持ちが現れていると感じる。

夕方4時過ぎに、大統領府からの迎えの車が来る。ダークスーツに身を包み、威厳をただして車に乗り込む。白バイの先導で、大統領府に入ると、新任大使として一緒に信任状奉呈に臨む、バチカン大使、ブラジル大使がすでに待合に入っていた。
信任状奉呈は、大使一人一人が呼ばれて行われる。順番が来て大統領接見の間に案内されると、バグボ大統領が待っている。大統領とバカヨコ外相をはじめ、居並ぶ政府要人に挨拶を行った後、儀式が始まる。

バグボ大統領に、私から告げる。
「大統領閣下、日本国天皇陛下が私をコートジボワール国駐箚特命全権大使にご任命になった信任状を、奉呈する光栄を有します。」
そして、東京から携えてきた信任状を、うやうやしく掲げて大統領に渡す。大統領はこれを受け取り、握手を求めてきた。

その後、ソファーに座って、バグボ大統領とはじめての会談。シャンペンが配られる。百戦錬磨の冷徹な政治家のイメージとは違う、気さくな話しぶりだ。大統領は、コートジボワールの人々は、日本のことが大好きだ、と言う。調査をすると、好きな国の第一に日本が来る。それだけに、日本の企業が出て行ったのは残念だった。早く呼び戻してほしい。
私からは、今は大変重要な時期にある、つまり11月末に予定されている大統領選挙がきちんと実施されることが重要である、と応じる。民主選挙が行われてはじめて、我が国からの経済協力や民間投資も復活できるのだ。
大統領は力を込めて、自分は選挙を行う、大統領選挙は必ず行われる、と答えた。私は、大統領との緊密な関係を開始したい、次にお会いするときは、「選挙後」について話題にしたい、と述べる。我が国として、選挙が行われることは当然と考えているということを、言外に含ませる。

儀式を終えて大統領府の建物を出る。儀仗兵の閲兵があり、コートジボワールの国旗に深々と敬礼をする。再び大統領府の見送りの車に乗り込む。往路と異なり、車には日章旗がはためいていた。

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