血管は上水道、リンパは下水道? ──身体を守る免疫システムを「チコちゃんに叱られる」で学ぶ (元教授、定年退職374日目)
奥田英朗と旅するホテルマッサージ──心身リセットのススメ
私の好きな作家さんの一人に奥田英朗さんがいます。『家日和』『オリンピックの身代金』など長編の文学賞受賞作も多くありますが、最初に読んだのは「精神科医・伊良部シリーズ」の『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』(同シリーズの最新作は『コメンテーター』)でした。同い年ということもあり、読んでいて共感できる部分が多いのです。特に『野球の国』『泳いで帰れ』などの野球系のエッセイは何度も読み返しました。
彼のエッセイには、旅先でのホテル滞在や、映画鑑賞、マッサージの描写がよく登場し、それがまた楽しいのです。私自身も、出張の夜などにホテルでマッサージを依頼することがありますが、あまりの心地よさに寝落ちしてしまうこともしばしば。たいていは翌朝スッキリ目覚められるのですが、コリがひどい時などは、施術後に熱っぽくなることもあり、逆効果になることもあります。それでも、軽くツボを押されたり、リンパを流してもらうだけで、一瞬で痛みが消えることもあるのです(たとえば、腕をほぐしてもらうと、あちこちのコリがスッと引いていくような感覚になります)。
「チコちゃんに叱られる」で知る、リンパの役割と機能
前置きが長くなりましたが、今回は「リンパ」の話です。NHK の番組「チコちゃんに叱られる」でリンパの役割やむくみ(浮腫)対策について特集されていたのを視聴しました(下写真)。考えてみると「リンパ」という言葉は耳にするものの、どこにあって、どのような働きをしているのか、実はあまり理解していませんでした。番組では最初に「全身に張り巡らされた戦う下水道」と表現されていましたが、それだけではわかったようでわかりません。腰を落ちつけて、じっくり観ることにしました。
解説者の先生によると、血液が酸素や栄養を全身に届ける一方で、細胞から出た老廃物は血漿とともにリンパへと流れます。例えるなら、血管は栄養を運ぶ「上水道」、リンパ管は老廃物を回収する「下水道」。つまりリンパは、体内の掃除役というわけです。
「戦う下水道」リンパ──老廃物処理と免疫システムの要所
リンパ管は全身に網の目のように張り巡らされており、リンパ液(血漿由来)は手足など末端から鎖骨下の静脈へと一方向に流れていきます。リンパ管は血管とそこで繋がっているのですが、そのままでは老廃物も一緒に血管に流れてしまうため、途中にあるリンパ節で免疫細胞(白血球など)がそれを分解し、きれいな状態にしてから血管へ戻します。また、リンパ節は免疫細胞の集まる「防御拠点」としても機能し、体外からのウイルスや菌と戦ってくれます。体調が悪いときにリンパ節が腫れるのは、こうした働きの一環なのですね。(下写真もどうぞ)
むくみの正体と対策──運動とマッサージの重要性
リンパの働きがわかってくると、気になるのが「むくみ」との関係。番組では、この点についてもわかりやすく解説されていました。リンパ液はリンパ管の周囲にある筋肉の働きによって流れるため、流れが非常にゆっくり。そのため、筋肉を動かさないでいると、リンパの流れが滞り、リンパ液が漏れて膨らんでしまうことになります。これが「むくみ」の正体です。
たとえば、夕方に足がむくむのは、重力の影響でリンパ液が上へ戻りにくくなるから。朝に顔がむくんでしまうのは、横になっているためリンパ液の流れる量が減ってしまうためです(下図)。番組ではその対策として、足のむくみには「エア自転車こぎ」、顔のむくみには「ガムを噛む」、指のむくみには「腕の付け根のマッサージ」が有効だと紹介されていました。
歩いて流すリンパ──公園散歩で始める健康習慣
私自身、年齢のせいか、以前に比べむくみが取れにくくなっているのを実感しています。今さら小顔になる必要はありませんが(笑)、運動やマッサージがリンパの流れに効果的であることはよくわかりました。少し散歩でもしてきましょう。桜もまだ残っているようですし、本を持って近くの公園に出かけてみようと思います。久しぶりに『野球の国』でも読み返してみようかしら。では、また。
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注1:NHK「チコちゃんに叱られる: リンパの役割と機能」より


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