詐欺被害者に返還されるべき現金詐取などの疑い3人逮捕 警視庁

詐欺の被害金が振り込まれ凍結されていた口座について裁判所にうその申し立てをして差し押さえを行い、本来、被害者に返還されるべき現金およそ600万円を引き出したとして東京のコンサルティング会社の73歳の社長ら3人が詐欺などの疑いで逮捕されました。警視庁は社長らが詐欺の被害金の移転先についての情報を把握し、差し押さえを繰り返していた疑いがあるとみて捜査を進めています。

逮捕されたのは東京のコンサルティング会社「スタッシュキャッシュ」の社長、井上達雄容疑者(73)と実質的経営者の林竹千代容疑者(61)ら3人です。

警視庁によりますと井上社長らは去年8月、詐欺の被害金が振り込まれていた口座について「名義の会社に貸し付け金がある」といううその公正証書を作成したうえで、裁判所に口座の金を差し押さえる強制執行を認めさせ、本来、被害者に返還されるべき610万円を引き出したとして詐欺などの疑いがもたれています。

詐欺グループはだまし取った金を短期間で移転させて引き出すため被害者の救済が難しくなっていますが、入金がわかった口座は法律に基づいて早期に凍結する対応がとられています。

「スタッシュキャッシュ」をめぐっては、同様の手口でほかにも凍結口座の差し押さえを繰り返していたことがわかっています。

警視庁は井上社長らが詐欺の被害金の移転先についての情報を把握して裁判所の手続きを悪用し、現金を引き出していた疑いがあるとみて捜査を進めています。

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