「手にしていた洗面器を蹴りつけ…」入浴中の妻を溺死、就寝中の子供に馬乗りに…一家4人を殺害した中国人留学生の“鬼畜な犯行”(2003年の事件)
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Bさんを浴槽内に押し倒し、右手首を押さえ付け
〈被告人と楊寧は、現場に毛髪を遺留すると自分達の犯行と分かってしまうことを恐れ、1階廊下の帽子掛けに掛けられていた毛糸の帽子等をそれぞれ被った。 そして、同日午前零時15分ころ、被告人は、洗面所から浴室に通じる開き戸を開け、人の気配に驚いて振り向いて悲鳴をあげたBに対し、いきなり手にしていた洗面器を蹴りつけ、被告人、楊寧の順に間髪を入れず浴室内に飛び込み、二人がかりでBを浴槽内に押し倒し、浴槽内の湯の中に仰向けに倒れたBの右手首を押さえ付け、他方、楊寧は、浴槽の湯の中に入り、同女の左手や足を押さえ付けるなどして、同女を約10分間にわたり浴槽の湯の中に押し込み、同女を殺害する犯行に及んだ。 被告人及び楊寧の両名は、Bが蘇生することを恐れ、確実に溺死するように、うつ伏せにし、後ろ手にした同女の両手首に準備していた手錠の一つをかけた。〉
被告人と王亮の2人で、Cくんを殺害
こうして第一の殺人が実行された。その様子からは、初めての殺人であるが、躊躇があるようには感じられない。 〈Cの殺害状況 被告人及び楊寧は、Bを殺害した後、台所及び居間に赴き、居間のカバン掛けにかかっていたバッグ類の中の金品を物色し、Bの財布から現金約1万5000円及びキャッシュカード数枚を抜き取ってこれらを奪った後、直ちに2階に上がり、王亮に、Bの殺害を伝えた。そして、被告人、王亮及び楊寧の3名は、今後の措置を相談し、Cを殺害し、Dを生かしておいて、ベンツで帰宅する家人を脅迫するための人質として使うこととし、Cの殺害は、被告人と王亮の二人で実行することにした。〉 3人は、11歳の息子よりも8歳の娘の方が人質にしやすいと考えたのだろう。なお、Cくん殺害が、なぜ魏と王の2人に決まったのかについては、ここで触れられていない。
Cくんの遺体から大量の白色微細泡沫が…
〈被告人ら3名は、同日午前零時30分ころ、子供部屋に入り、2段ベッドの下段で仰向けに就寝中のCに対し、被告人が、ベッド上段に置かれていた枕を両手に持って、同児の顔面に強く押し付け、王亮が、同時に馬乗りになる姿勢で、その手足を押さえ付けるなどして、同児を窒息死させようとしたものの、息苦しくて抵抗する同児に対し、馬乗りになっていた王亮が右手で、同児の前頸部をつかんで絞め付ける一方、被告人は、枕で顔面を押さえ付ける役割を楊寧と交替し、その後、王亮と楊寧が、犯行を継続し、同児を殺害する犯行に及んだ。〉 じつは遺棄されたCくんの遺体が海中から引き揚げられた直後、彼の鼻からは、大量の白色微細泡沫(白く細かい泡)が出ていた。これは溺死の際によく見られることである。ただ、その一方で、彼の首には手で絞められた痕も残っており、さらには絞頸の際に見られる顔面のうっ血、左右眼瞼・眼球結膜の多数の溢血斑(毛細血管の破綻による小出血=「溢血点」の、やや大きなもの)、口腔粘膜の溢血点などがあった。 そうしたことから、検視の段階では死因については、「溺死(扼殺も否定できず)」と判断されていた。 だが、その遺体が司法解剖にまわされたことにより、舌骨筋等への出血も認められたことなどから、扼殺(手を使った絞殺)であると最終的に判断されたのだった。 ちなみに、なぜ口腔内から白色微細泡沫が漏出したのかということについては、「気管内に白色微細泡沫がわずかに貯留」しており、「肺のプランクトン検査は陰性」であったことなどから、死後海中に投棄されたあと、水圧により海水が気道内へ侵入して発生したものと推測された。 こうして、A家に侵入してわずか30分ほどで2人を殺害した3人の視線は、2段ベッドの上段で、なにも知らずに寝息を立てるDちゃんに向けられたのである。 《家族4人殺害》父親は「その娘を殺さないでくれ」と哀願し…生きたまま海に遺棄された「福岡一家4人殺人事件」の全貌 へ続く
小野 一光
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