いわき市水道局の工事入札を巡る官製談合事件で、秘密事項の設計金額などを業者に漏らし、見返りに現金10万円の賄賂を受け取ったとして、福島地検は25日、加重収賄の罪でいわき市水道局工務課技術主任の男(34)=官製談合防止法違反などの罪で起訴=を追起訴した。また贈賄の罪で同市の管工事会社社長の男(74)=公契約関係競売入札妨害の罪で起訴=を追起訴した。
起訴状などによると、水道局職員の男は昨年1月に市水道局が発注した平下平窪配水管改良工事の入札を巡り、設計価格などを漏らした謝礼として2023年12月29日、管工事会社の事務所で社長の男から現金10万円を受けたとしている。社長の男は同日、設計金額などの情報をもらい受け、現金10万円を渡したとしている。
事件を巡っては、社長の息子で同社専務(48)も公契約関係競売入札妨害の罪で起訴されている。
いわき市は水道局職員の起訴を受けた懲戒処分について「本人に事実関係を確認した上で厳正に対処する」とした。