三重県四日市市の暁学園暁高で2022年、当時3年だった女性(20)が交際していた男子生徒から受けたとされる性的暴行について、同校が設置した第三者委員会が「心理的苦痛を感じていた」として、いじめ重大事態に認定したことが27日、関係者への取材で分かった。保護者から訴えを受けた同校は当初「男女問題」と認識し組織的対応や積極的な調査をせず、第三者委は報告書で「いじめへの認識の欠如が顕著だ」と指摘した。
関係者によると、女性は22年8~11月、当時の交際相手から屋外や校内などで20回以上、性被害を受けたという。
第三者委は今年6月に報告書をまとめ、通常望まない人の出入りがある場所で行われ、心理的負担になったと認定。欠席や早退を繰り返し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたのは、いじめが原因とした。22年11月に同校が被害を把握した後、いじめとして調査すべきだとの県の助言に応じなかったとし、再発防止策を求めた。