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資源ごみ持ち去り、各地で急増 垣間見えるウクライナ侵攻の影
2025/5/20 07:00 1389文字家庭ごみの持ち去りに関する相談が全国の自治体で相次いでいる。福岡市では2024年度の相談件数が4年前の15倍超に急増。対策強化のため、ごみ捨て場を巡回していた市職員が暴行される事件まで起きた。ごみの持ち去りはなぜ増えたのか。背景として浮かび上がってきたのは世界的に大流行したウイルスや、長引く戦争の
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「ハードル高い」安全確保命令違反 高速船浸水隠しで初適用、背景は
2025/4/9 21:33深掘り 1477文字JR九州の子会社「JR九州高速船」が運航していた日韓高速船「クイーンビートル」の浸水隠しで、福岡海上保安部は9日、当時の幹部らを全国初の海上運送法(安全確保命令)違反容疑などで書類送検した。北海道・知床半島沖で起きた観光船沈没事故を機に厳罰化された同違反での立件はハードルが高いとみられたが、なぜ適
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高速船浸水隠しの裏に「運休対応のトラウマ」 社内都合でルール無視
2025/4/9 21:15深掘り 972文字JR九州高速船が、悪質な浸水隠しを繰り返した背景には何があったのか。 JR九州は1991年3月、福岡・博多港と韓国・釜山港を結ぶ高速船「ビートル二世」を就航。2003年7月に4隻体制へと拡充し、最盛期の04年度には約35万人が利用した。05年に船舶事業部を分社化してJR九州高速船を創設し、運航を引
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離陸から17分後に着水か GPS情報途絶える 医療ヘリ3人死亡
2025/4/8 19:28スクープ 1227文字患者や医師ら6人を乗せた医療搬送用のヘリコプターが長崎・壱岐島沖で転覆した状態で見つかり、3人が死亡した事故で、ヘリは6日午後1時半に離島の長崎県対馬市を離陸してから約17分後に海に着水した可能性があることが関係者への取材で判明した。ヘリに取り付けられたGPS(全地球測位システム)機器は水中に入る
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「虚偽自白」生んだ捜査に踏み込まず「冤罪防げぬ」 松橋事件国賠訴訟
2025/3/14 21:17 1650文字再審無罪となった「松橋事件」を巡り、国に賠償を命じた14日の熊本地裁判決は、検察の公判活動に違法があったと明確に認めた。弁護団は「証拠隠しは許されないと捜査側に訴える判決だ」と一定の評価をし、証拠開示の在り方や再審制度見直しの議論が進むことを願った。一方、「虚偽自白」を生んだ熊本県警の取り調べの違
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ずっと2人を忘れないよ 博多高ハンド部で受け継がれる事故撲滅の印
2025/2/8 15:06 2020文字私立博多高校(福岡市)のハンドボール部のユニホームには、三つのハートが重なったロゴがプリントされている。2011年の飲酒運転事故で犠牲になった同高の男子生徒2人の大切な命と、飲酒運転撲滅を願う人々の思いを表し、同市のNPO法人がデザインしたものだ。悲惨な事故から9日で14年。当時を知らない若い世代
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浸水隠しは組織的不正か 日韓航路のJR九州子会社 信頼回復波高し
2024/11/6 09:00図解あり 2866文字JR九州の子会社が日韓を結ぶ高速船「クイーンビートル(QB)」の浸水を隠して運航を続けた問題は、福岡海上保安部による強制捜査に発展した。北海道・知床半島沖の観光船沈没事故を受けて旅客船への規制が強化される中、組織的な不正があった疑いもあり、実態解明が急務だ。JR九州側は10月に改善報告書を国に提出
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救助のプロ18人が監視中になぜ 消防学校の立ち泳ぎ訓練で生徒死亡
2024/8/18 07:00図解あり 1868文字消防士を夢見て福岡市の消防学校に今春入学した男性(26)が7月、立ち泳ぎの訓練中に意識を失い、死亡した。同種の訓練で生徒が意識を失ったり、死亡したりする重大事故は過去10年で少なくとも2件起きており、国は各都道府県や政令市に注意喚起の通達も出していた。救助のエキスパートである複数の消防士が見守る訓
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交通事故“無傷”が一転、翌日死亡 頭部内「外見判断は不可能」
2024/7/4 11:00 1997文字「けがはない」。交通事故の現場でそう判断された女性が翌日、息を引き取った--。福岡県で4月、そんな奇妙な経過をたどる事故が起きた。女性にけがは見当たらず、事故後も普通に会話ができる状態で警察の実況見分にも立ち会っていたが、帰宅後に急死した。一体、何が起きたのか。 「交通事故を起こした女性は、すぐに
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ウクライナ避難の大学生が卒業 復興支援の日本企業に就職 福岡
2024/3/15 19:46 1536文字ロシアによる侵攻を受けたウクライナから避難し、日本経済大(福岡県太宰府市)で学んでいたビラ・パリチクさん(23)が15日、卒業した。4月には、ウクライナの復興支援事業も手掛ける日本の建設コンサルタント会社に就職する。戦争の終結が見えない中、人生の節目を迎え、「ウクライナ人として母国のためにできるこ
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「我慢しないで」能登で相次ぐ関連死、熊本地震遺族が伝えたいこと
2024/2/29 06:30 1149文字能登半島地震の発生から3月1日で2カ月となる。避難の長期化に伴い避難生活で命を落とす災害関連死が相次ぎ、2月28日時点で15人となった。2016年の熊本地震では関連死が221人に上り、直接死50人の4倍を超えた。繰り返される関連死に、熊本地震での避難中に高齢の母親を亡くした遺族がいま伝えたいことと
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「大好きやった」夫しのぶ、春を前に消えた2人の夢 能登半島地震
2024/2/7 10:30 1138文字「50年の結婚記念日は迎えられるかなと思っていたけれど……」。石川県珠洲(すず)市宝立(ほうりゅう)町鵜飼の「浅田書店」は、能登半島地震で損壊した。薄暗い店内で、店を切り盛りしていた浅田妙子さん(70)は土やほこりにまみれたアルバムを丁寧にタオルで拭っていた。 夫三友(さんゆう)さん(74)とは知
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「ここでやりたいが…」工場損壊 ためらう輪島の和菓子老舗4代目
2024/2/5 16:01 1171文字石川県輪島市町野町広江にある創業約100年の老舗和洋菓子店「吉野屋」が存続の危機にさらされている。1月1日に発生した能登半島地震では製造工場が潰れ、地区一帯でも断水状態が続く。4代目の吉野博司さん(48)は「もの作りの場所を失った今は先が見通せない」と厳しい表情でこぼす。 輪島市で冬の時期に食べる
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ケーキで祝った78歳誕生日 太陽のような「母ちゃん」笑顔残し
2024/2/5 11:00 973文字なじみ客から「母ちゃん」と慕われ、酒の後に提供する手製のおにぎりが人気だった。三女と二人三脚で飲食店を切り盛りしていた石川県珠洲(すず)市若山町の倉指(くらさし)みち子さんはこの元日、78歳の誕生日を迎えた。子や孫たちに囲まれ、祝福されるいつもの正月。その約3時間後、能登半島地震に襲われた。 「健
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100歳まで生きてほしかった 避難所で弱った母見送り、深まる後悔
2024/2/3 11:00 1419文字足腰は弱っていたが、食べることが好きな母だった。「100歳まで生きられるだろう」。息子はそう思っていた。それが、地震で避難所に移った途端、ものを言わなくなり、食事も介助が必要になった。「避難所でいつもと勝手が違った。もう少し気を付けていれば……」。母を見送ったいま、後悔の念が深まる。 石川県能登町
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引き裂かれた家族の幸せ 亡くなられた方々の横顔 能登半島地震
2024/1/31 05:00 3291文字能登半島地震は元日の家族だんらんを引き裂き、238人が命を落とした。あの日からまもなく1カ月。最愛の人を失った遺族らは悲しみに暮れている。 <七尾市>立川ゆき子さん(56) 初詣の笑顔 「おさい銭で3000円も入れたから今年は良いことあるわい」。初詣でそう大笑いした。激しい揺れで自宅が倒壊し、柱の
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出会って17年で世界一に迫る デフサッカー日本代表GKの挑戦
2024/1/29 09:00 2346文字聴覚障害のある人たちがプレーする「デフサッカー」のワールドカップ(W杯)が2023年秋にマレーシアで開かれた。世界19カ国が参加し、日本は過去最高成績で準優勝した。主将でゴールキーパー(GK)の松元卓巳選手(34)は、高校サッカーの強豪・鹿児島実(鹿児島市)出身。デフサッカーに出会ってから17年。
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出会って17年で世界一に迫る デフサッカー日本代表GKの挑戦
2024/1/29 09:00 0文字 -
昆虫×フロンティア
パンデミック、食糧危機… 昆虫の「多様性」が秘めた可能性とは
2024/1/10 08:00 1646文字全生物の6割に当たる100万もの種類がいるとされる昆虫。多様な進化を遂げた現在の姿から、私たちは多くの知見を得てきた。パンデミック(感染症の世界的大流行)を経験し、将来の食糧危機が不安視される今、国内有数の昆虫研究拠点、九州大昆虫科学・新産業創生研究センター長の日下部宜宏(くさかべたかひろ)教授(
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「地元思いで情に厚く」 出身の熊本、悼む声 八代亜紀さん死去
2024/1/9 21:02 824文字2023年12月30日に亡くなった歌手の八代亜紀さんは、メジャーデビュー後も出身地の熊本県八代市を愛し、県立高校の校歌制作を手掛けたほか、16年の熊本地震で傷ついた古里の支援にも取り組んだ。 八代さんは同市の中学校を卒業後に地元でバスガイドになり、同市の老舗キャバレー「ニュー白馬」のステージで下積
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