捕鯨文化を後世に 鯨漁の舟で速さを競う大会 高知 室戸
江戸時代に鯨漁で使われた手こぎの舟、「勢子舟(せこぶね)」の速さを競う大会が、高知県室戸市で開かれました。
「土佐室戸鯨舟競漕大会」は、かつて盛んだった室戸市の捕鯨文化を伝えようと、市の観光協会が毎年開いています。
今年も、地元のほか県内外から合わせて18チーム、およそ400人が参加しました。
会場の室戸岬漁港では、小学生たちが漁のあとの宴会で漁師たちが歌っていた「鯨舟の唄」を披露しました。
続いて、港の中に設けられた往復600メートルのコースでレースが行われ、手こぎの「勢子舟」を再現した船に15人から20人が乗り込み、掛け声に合わせながら「ろ」や「かい」をこいでゴールを目指していました。
港の岸壁には地元の人などが多く詰めかけ、盛んに声援を送っていました。
レースに出場した男性は「ふだんからチーム一丸となって頑張っていることが速さの要因です」と話していました。