【徹底解説】牛肉VS豚肉、太るのはどっち?「それって実際どうなの会」検証結果から見えた真実
はじめに
「牛肉と豚肉、どちらが太りやすいのだろう?」
この素朴な疑問を持ったことがある人は多いのではないでしょうか。健康志向が高まる現代社会において、食事選びは私たちの体型や健康に直結する重要な問題です。2025年5月21日放送のTBS系列「それって実際どうなの会」では、この長年の疑問に双子芸人のザ・たっちが体を張って挑みました。
本記事では、番組で行われた牛肉と豚肉の太りやすさに関する検証内容と結果を詳しく解説するとともに、それぞれの肉の栄養価や健康効果についても掘り下げていきます。
専門家の見解は真っ二つ
検証に先立ち、番組では専門家の意見を聞きました。興味深いことに、医師の間でも見解は真っ二つに分かれていました。
牛肉派の意見(江戸川病院・明星智洋医師)
「牛肉には豚肉よりもL-カルニチンが多く含まれています。これは脂肪燃焼効果のある物質なので、牛肉の方が太りにくいと考えられます」
豚肉派の意見(東京むさしのクリニック・橋本将吉医師)
「豚肉にはビタミンB1が多く含まれており、これが脂肪の燃焼効果や代謝に働きかけます。さらに、豚肉には不飽和脂肪酸が多く含まれ、便通にもプラスに働くので、絶対に豚肉の方が太りにくいです」
このように専門家の間でも意見が分かれる中、番組では双子芸人のザ・たっちが実際に検証に挑むことになりました。
検証方法:双子だからこそ可能な比較実験
ザ・たっちの双子である「たくや」と「かずや」が、それぞれ豚肉と牛肉だけを3日間食べ続けるという検証が行われました。
検証ルール
- たくやは豚肉を使った料理だけ、かずやは牛肉を使った料理だけを食べる
- 2人とも全く同じ「量」(カロリー差あり)を食べる
- 調味料や定食に付いてくるご飯の量は同じ
- 3日間の検証で体重がどう変化するかを計測
検証前の体重は、豚肉担当のたくやが76.8kg、牛肉担当のかずやも76.8kgと全く同じスタートラインからのスタートとなりました。
検証1日目:同じメニューでも肉が違えば?
朝食:肉じゃが
1日目の朝食は「肉じゃが」でした。見た目はほぼ同じですが、使用している肉が異なります。豚肉版と牛肉版、どちらも同じ量を摂取しました。
昼食:たん定食
昼食は「たん定食」。牛肉担当のかずやは牛タン、豚肉担当のたくやは豚タンを食べました。タンは部位としては同じでも、動物が違えば味わいも栄養価も異なります。
夕食:かつ定食
夕食は「かつ定食」。牛肉担当のかずやは牛カツ、豚肉担当のたくやは豚カツを食べました。揚げ物ということで、カロリーは両方とも高めですが、脂質の質に違いがあります。
1日目終了時点の体重変化
- たくや(豚肉):76.7kg(-0.1kg)
- かずや(牛肉):76.7kg(-0.1kg)
1日目は両者とも0.1kgの減少で変化なしという結果でした。
検証2日目:継続する実験、現れる違い
朝食:肉じゃが
2日目も朝食は「肉じゃが」でした。継続して同じメニューを食べることで、肉の違いによる影響をより明確に観察できます。
昼食:たん定食
昼食も1日目と同じ「たん定食」。牛タンと豚タンを食べ続けることで、それぞれの肉の特性が体に与える影響を検証します。
夕食:かつ定食
夕食も引き続き「かつ定食」。2日連続で揚げ物を食べることになりますが、牛カツと豚カツの違いが体重に影響するのでしょうか。
2日目終了時点の体重変化
- たくや(豚肉):76.6kg(-0.2kg)
- かずや(牛肉):76.6kg(-0.2kg)
2日目も両者同じく0.1kgの減少で、累計では0.2kgの減少となりました。依然として差は出ていません。
検証3日目:最終日の結果は?
朝食:納豆チーズトースト
3日目の朝食は「納豆チーズトースト」と「サラダ」でした。ただし、サラダのドレッシングには、たくやは豚肉エキス、かずやは牛肉エキスが使用されています。
昼食:カレーライス
昼食は「カレーライス」。たくやは豚肉カレー、かずやは牛肉カレーを食べました。カレーに使われる肉の違いが体重に影響するのか、注目です。
夕食:すき焼き
最終日の夕食は「すき焼き」。たくやは豚肉のすき焼き、かずやは牛肉のすき焼きを食べました。脂の乗り具合や肉質の違いが最も出やすいメニューです。
3日間の最終結果
- たくや(豚肉):76.5kg(初日から-0.3kg)
- かずや(牛肉):76.4kg(初日から-0.4kg)
3日間の検証を終えて、豚肉を食べ続けたたくやは0.3kg減少、牛肉を食べ続けたかずやは0.4kg減少という結果になりました。わずか0.1kgの差ではありますが、牛肉の方がやや太りにくいという結果が出たのです。
専門家による結果分析
番組では、この結果について専門家が分析しました。
「わずか0.1kgの差ですが、3日間という短期間でこの差が出たことは注目すべきです。牛肉に含まれるL-カルニチンの脂肪燃焼効果が表れた可能性があります。ただし、個人差や調理法、食べる量によっても結果は変わってくるでしょう」
また、別の専門家からは「豚肉も牛肉も、どちらも良質なタンパク源であり、適切な量を摂取すれば健康的な食生活の一部となります。太りやすさだけでなく、栄養バランスを考えた食事選びが重要です」というコメントもありました。
牛肉と豚肉の栄養価を比較
検証結果を踏まえ、牛肉と豚肉の栄養価を詳しく比較してみましょう。
カロリーと脂質
同じ部位(例えば赤身)で比較すると:
- 牛モモ肉: 100gあたり127kcal、脂質10.7g
- 豚モモ肉: 100gあたり143kcal、脂質4-5g
カロリーだけを見ると豚肉の方がやや高いケースもありますが、脂質は牛肉の方が多い傾向にあります。ただし、これは部位によって大きく変わります。
特徴的な栄養素
牛肉の特徴的な栄養素
- L-カルニチン:脂肪燃焼を促進
- 鉄分:特に赤身肉に豊富で、貧血予防に効果的
- ビタミンB12:神経機能の維持に重要
- 亜鉛:免疫機能や細胞の成長に必要
豚肉の特徴的な栄養素
- ビタミンB1:糖質の代謝を助け、疲労回復に効果的
- 不飽和脂肪酸:血液をサラサラにする効果
- ビタミンB6:タンパク質の代謝を助ける
- セレン:抗酸化作用がある
太りにくい肉の食べ方のポイント
番組の検証結果から、牛肉がわずかに太りにくい傾向が示されましたが、どちらの肉も適切に食べれば健康的な食生活に取り入れることができます。以下に、太りにくい肉の食べ方のポイントをまとめました。
- 部位を選ぶ:脂身の少ない部位(モモ、ヒレなど)を選ぶ
- 調理法を工夫する:揚げるよりも焼く、蒸す、煮るなどの調理法を選ぶ
- 量をコントロールする:一回の食事で適量(70〜100g程度)を心がける
- 野菜と組み合わせる:肉だけでなく、食物繊維豊富な野菜と一緒に食べる
- 脂身を取り除く:目に見える脂身は可能な限り取り除く
まとめ:牛肉VS豚肉、太るのはどっち?
「それって実際どうなの会」の検証結果では、3日間の実験で牛肉を食べ続けたかずやの方が0.1kg多く体重が減少し、わずかながら牛肉の方が太りにくいという結果になりました。
しかし、この結果はあくまで短期間の検証であり、個人差や調理法、食べる量によっても変わってくる可能性があります。また、0.1kgという差は誤差の範囲とも言えるでしょう。
重要なのは、牛肉と豚肉のどちらが太りやすいかという二択ではなく、それぞれの肉が持つ栄養価を理解し、バランスよく食事に取り入れることです。牛肉はL-カルニチンや鉄分が豊富で、豚肉はビタミンB1が豊富です。これらの特性を活かしながら、自分の体質や目的に合わせて選ぶことが大切です。
健康的な食生活は、特定の食材だけに頼るのではなく、多様な食材をバランスよく摂取することから始まります。牛肉も豚肉も、適切な量と調理法で食べれば、健康的な食生活の一部となるでしょう。
参考情報
- 放送日:2025年5月21日
- 番組名:巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会
- 放送局:TBSテレビ系列
- 出演者:生瀬勝久(MC)、満島真之介、大島美幸、出口夏希、ザ・たっち、チャンカワイ、狩野英孝、大島てる、槙野智章、村上佳菜子
※本記事の内容は2025年5月21日放送の「それって実際どうなの会」の内容に基づいています。個人の体質や生活習慣によって結果は異なる場合がありますので、ご自身の健康管理については医師や栄養士にご相談ください。