旧日本海軍の戦闘機「紫電改」 重要航空遺産に認定

およそ50年前に愛媛県沖から引き揚げられた旧日本海軍の戦闘機、「紫電改」が歴史的に価値の高い航空機などを認定する「重要航空遺産」に選ばれました。

紫電改は、太平洋戦争末期に開発された旧日本海軍の戦闘機で、昭和54年に愛媛県最南端の愛南町沖の海底から引き揚げられた機体が町内にある県の施設で保存・展示されています。

この機体が、日本航空協会が歴史的に価値の高い航空機などを認定する「重要航空遺産」に選ばれ、25日、展示施設で認定証の授与式が行われました。

式では日本航空協会の植木義晴会長から愛媛県の中村知事に認定証と認定プレートが渡されました。

重要航空遺産の認定は全国で13件目で、中国・四国地方では初めてです。

国内で唯一、当時の形で現存して展示されているほか、長年、海中にあったことで損傷はしているもののオリジナルの部分を残すような形で修復されていて文化財的価値が高いことが認定の理由だということです。

中村知事は「戦後80年の月日が流れ語り部が少なくなっている中で語り部に次ぐメッセージを持っているのが戦争を振り返られる遺産であり、認定は本当によいタイミングだと思う。紫電改を通じて戦争の悲惨さや平和について考えてほしい」と話していました。

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