男を見限らないでください。
東京在住の女性A様から「人とぶつかるのが苦手だから、坂爪さんとプロレスをしたい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。人といると無意識に笑顔になってしまって、一人になるとどっと疲れる。本音を話すと涙が出る。優等生をやめたい。いい子ではなく悪い子になりたい。坂爪さんは言いたい放題生きているのに、みんなから愛されててムカつく。不良はちょっといいことをしただけで褒められるのに、優等生はちょっと悪いことをしただけで幻滅される。私は怒りを抱えている。A様は、そのようなことを言った。
私は「それなら俺を殴ってくれ」と言った。A様は「なんだか悪いと思うからできません」と言った。私は「なんだそれ」と言った。A様は「パンチは怖いけどキックならできるかもしれません」と言った。私は「それなら俺を蹴ってくれ」と言った。誤解されると困るが、私はマゾではない。A様の願いを叶えるために、我が身を献上しただけだ。A様は思い切り私を蹴り上げた。蹴り上げ方が独特で、一度左足を大きく振り上げた後、右足でサッカー選手の如く私の脛を蹴り上げた。常軌を逸する痛みに襲われた私は、泣き、叫び、呻き、喚き、生きとし生けるものに呪詛を吐いた。A様は「ごめんなさい!!」と言って顔を覆ったが、瞳孔は乱暴狼藉を働いた興奮で輝いていた。
A様は「父親が怒鳴り散らかす人で、常に機嫌を伺う必要があった。男の人に苦手意識があり、職場で一緒に働くくらいなら大丈夫だが、一緒に暮らすのはあり得ないと思ってしまう」と言った。私は「俺も男だけど大丈夫ですか?」と言った。A様は「坂爪さんは大丈夫です」と言った。プロレスをしていた時はいきいきとしていたが、カフェの席に座った途端、A様は礼儀正しさの塊になった。私は「いい子をやめると言ったのに、いい子をやっているじゃないか」と突っ込んだ。A様は、涙を流しながら「いい子のやめ方がわかりません!!」と言った。私は「言葉でもプロレスをすればいいのだ」と言った。嫌われないようにとか、相手の失礼にならないようにとか、思い遣りに見せかけた保身を捨てて、自分を賭けるのだ。
はっきり言う。自称いい子の諸君。お前たちは、たいしていい子ではない。真のいい子とは、人の言うことを聞く子ではなく、自分の声を聞く子である。人の言うことを聞けば、褒められたり、認められる。故に、いい子は人の言うことを聞く。これがどれだけ卑劣なことか。いい子を演ることで、相手をコントロールしていることに気付け。その手には乗らねえ。俺はお前を褒めやしねえ。お前の蹴りはよかった。それは褒める。だが「こう言う時はこうしておけばいいんでしょ」的な言動は許さない。人間をなめるな。俺の野生が火を噴いて、礼儀正しさのよそよそしさをぶち壊す。その、誰かに認められようとするのやめなよ。認められたいと思うと同時に、認められてたまるかと思うのが人間なんだよ。理解されたいと思いながら、理解された途端に「それだけじゃない」と反旗を翻したくなるのが、俺たち人間なんだよ。
男を見限りたくなる気持ちはわかる。だが、この世には異性からしか受け取れない喜びがある。異性を諦めることは、世界の半分を諦めることだ。昼はあるけど夜はない世界。夜はあるけど昼はない世界。これがどれだけ貧相なことか。太陽の輝きを知らずに生きるのか。星々の煌めきを知らずに生きるのか。快楽を諦めると貧相になる。快楽を受け入れると女性ホルモンが活性化してグラマラスになる。社会貢献とか考えないでいいから、グラマラスになってくれ。それが一番の社会貢献だ。玄米ばかり食うな。男を食え。サプリばかり飲むな。グッドルッキングガイの生き血を飲め。面倒臭さを避けるだけでは、人生が展開しない。不快を避けるだけではなく、快楽を追えよ。女が男を見捨てたら、いよいよこの国はダメになる。男を見捨てないでください。あなたの魔力で、男を鍛えてあげてください。男の脛を蹴り上げろ。いい子になることではなく、あなたの蹴りで、あなたの美貌で、男をコントロールしてください。
おおまかな予定
7月26日(土)静岡県熱海市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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