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Conversation

あらためて言わせてもらって、よかですか? いま「日本も核武装すべきだ」と主張する国会議員の方が当選する時代になりました。 でも、私ははっきりと申し上げたい。 日本が核兵器を持つことは、法的にも、現実的にも、人道的にもできません。 それはなぜか? 少し長いですが、お時間のある方はぜひ読んでください。 ①まず、日本は「核拡散防止条約(NPT)」の加盟国です。これは、核兵器を世界に広げないための国際ルールで、190以上の国が参加しています。 NPTでは、「核兵器を保有できるのは米・露・英・仏・中の5カ国のみ」と定められており、それ以外の国(日本を含む)は「核を持たない・作らない・他国からもらわない」と条約で義務づけられています。 日本政府は1976年にこのNPTに正式加盟しました。 ②その代わりに、発電などの平和目的の原子力利用は認められていますが、日本国内の核関連施設はすべて、IAEA(国際原子力機関)の厳しい監視下にあります。 つまり、日本に存在する核物質は軍事転用できない仕組みになっており、核兵器をつくることは事実上、不可能です。 ③では、もし日本が「核を持ちたい」としてNPTを脱退したら、どうなるのか? •世界からの国際的信頼を一気に失い国際社会から孤立 •経済制裁などの深刻な圧力に直面する •周辺国との軍拡競争や緊張を招く •唯一の被爆国として築いてきた道義的立場を自ら壊す ということになります。 つまり、核兵器を持つことは、力を得ることではありません。 それは、孤立し、不信と不安を呼び込む道です。 核を持たない国として築いてきた日本の信頼と立場は、世界にとっての希望です。 私たちは、「核を持たないからこそ守れる平和」、「核に頼らない安全保障」を目指すしか道はありません。 だからこそ、唯一の被爆国である日本が核廃絶を訴え続けること。 その姿勢自体が、世界平和への強いメッセージになるのです。 日本が目指すべきは、核を持つことで安心を得るのではなく、核兵器に頼らない世界を実現する道を堅持すること。それこそが、日本に求められる本当の強さです。 終戦から80年。被爆80年を迎えるこの夏、広島と長崎の記憶を胸に、この国の進むべき道を、国会で大いに議論してもらいたいと思います☮️