「#石破辞めるな」運動、共産・田村智子委員長が条件容認「排外主義は許さない」

共産党の田村智子委員長=25日午前、国会内(春名中撮影)
共産党の田村智子委員長=25日午前、国会内(春名中撮影)

SNS(交流サイト)上で広がる石破茂首相(自民党総裁)の続投を求める「#石破辞めるな」運動を巡り、共産党の田村智子委員長は25日、「極右的な潮流が台頭することに対する危惧から起きている」と分析した。国会内で記者団の質問に答えた。

共産は退陣論が浮上する首相について、同日付の機関紙「しんぶん赤旗」で「石破政権居座りは許されません」と論評。田村氏も参院選の結果を踏まえ、「やはり自民党政治をいかにして終わらせるかに真剣に向き合っていかなければならない」と強調した。

共産にも運動は浸透しつつある。左派勢力は首相が退陣した場合、自民内の右傾化が加速するとみる。「日本人ファースト」を掲げた参政党は保守層の支持を得て躍進しており、参政への対抗で自民が右にかじを切るとの懸念が拭えない。「極右的」流れを阻止するとして、共産党員や党所属の地方議員らの間にも運動に賛同する声が広がっている。

田村氏は記者団から党員らによる運動への賛同と「自民党政治を終わらせる」との党方針の矛盾を問われると、「自民党政治を終わらせるところにわが党は注力すべきだ」と原則論を述べた。一拍置いて、「同時に排外主義の台頭を許さないということは認めていきたい」とも語った。

運動を巡っては同日夜、首相官邸前で激励デモ「#石破辞めるな 官邸前激励0725」が行われた。「抗議でもほめ殺しでもなく、激励」するのが目的で、首相を激励するプラカードが所狭しと林立した。ただ、折角の「激励」を受けたにも関わらず、肝心の首相は官邸不在だった。

「#石破辞めるな」官邸前でデモ

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