【医療事故】0歳児の気管支損傷 5000人に1人の先天性の病抱える女児の手術で 兵庫県立こども病院
23日午後、兵庫県が会見を開き、県立こども病院に入院していた0歳の女の子の手術で、誤って気管支を損傷する事故があったと明らかにしました。女の子は「先天性食道閉鎖症」を患っていて、事故は食道と気管を切り離す手術中に起きたということです。
「先天性食道閉鎖症」は、5000人に1人ほどの割合で発症するとされています。女の子は生まれながらにして食道が途中で途切れ、一部が気管と繋がっていて、ことし2月、食道と気管とを切り離し、胃と直結させる手術を受ける予定でした。
その手術中、医師は“食道と気管との結合部”で医療用バルーンを膨らませ、空気が漏れ出さないよう蓋をする想定で処置を進めていましたが、誤って“別の気管と気管支との結合部”でバルーンを膨らませてしまったということです。食道であればバルーンが膨らむのに応じて膨張しますが、気管支は膨張することができないため、女の子は気管支を損傷。予定していた手術はいったん中止されたということです。
その後、自然治癒により女の子は回復。予定していた手術は約3か月遅れで行われ、女の子はことし6月に退院したということです。
事故を受け、県の病院事業管理者は、「県立病院として、安全な医療の提供に努める中で、このような事案が発生したことについて、大変申し訳なく思っております。安心できる県立病院の実現のため、今後より一層、医療安全対策の取り組みを進め、再発防止に努めてまいります」としています。
また県は、ことし4月、県立尼崎総合医療センターでも医療事故があったことを公表しました。60代女性への抗がん剤治療を行う際に血管内に薬を投与できるようカテーテルのついた器具を設置しましたが、この器具の設置が適切に行われておらず、投与した薬剤が血管外に漏れ出る状態になってしまっていたということです。手術後、女性が胸の痛みなどを訴えたことから確認したところ、胸の中で重度の炎症が発覚し、不適切な処置があったことに気が付いたということです。
この事故で、女性は2か月程度の追加入院が必要となり、現在も痛みは残っていて治療が続いているということですが、重症化には至っていないということです。
2つの医療事故について、兵庫県は、それぞれの院内に事故調査委員会を設置し、執刀医への聞き取り調査を実施。過失については認定したものの、処分などは行っていないということです。