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【報告】『若年女性を対象とした支援の在り方に関する研究成果報告会-Colaboとつながった若年女性に着目して』調査報告書と当日の様子を公開しました。

2022年、女性支援法が成立し、性搾取に取り込まれやすい若年女性に対する支援が法律に盛り込まれました。しかしその後も、全国から家出した少女が歌舞伎町に集まり、彼女たちを狙った性売買業者の活動は活発化しています。家出や性搾取の問題が、少女の「非行問題」として語られることも続いています。支援の必要性が認識されても、具体的な支援の在り方が理解されないまま、形だけの支援が広がりつつあることに危機感を覚えています。

Colaboは若年女性たちと「共にある」ことを大切にしていますが、それはどういうことなのか、どのようなかかわりを持ち、どのように活動しているのかを伝えるため、2020年、調査研究チームを立ち上げ、若年女性たちとのかかわりの記録から、必要な支援の在り方を分析し言語化を試みました。

2025年6月14日、「若年女性を対象とした支援の在り方に関する研究成果報告会」を開催し、調査の成果を報告するとともに、韓国で性売買女性を支える活動をおこなってきたチョン・キョンスク氏を招き、若年女性に対する支援の在り方について考えました。

研究者の方々からは、少女たちの置かれた状況と背景にある問題、福祉や既存の制度の在り方を検討するとともに、若年女性が経験する困難や傷つき、回復や「自立」に至るまでに必要な時間や経験、関わりやつながりについて、Colaboの実践から言葉にしていただきました。

性売買を経験した日韓の当事者たちからの発言や、韓国からのゲストのチョン氏とのクロストーク等でも、女性支援のあり方や、「性売買が労働になりうるのか?」等について議論しています。

調査研究報告書と、当日の報告会動画を公開します。ぜひ、ご覧ください。

 

■調査研究報告書(無料ダウンロード)

若年女性を対象とした支援の在り方に関する研究-Colaboとつながった若年女性に着目して

本調査は、日本財団「孤立・困窮する若年女性に対する相談対応および居場所支援」の助成により実施しました。

■研究成果報告会の様子

■プログラム
第一部:若年女性を対象とした支援の在り方に関する研究 成果報告
・日本の若年女性の現状や取り組みの実際・課題 報告:仁藤夢乃(Colabo代表)
・若年女性が経験する困難と支援課題 報告:岡部茜(大谷大学)
・Colaboの若年女性とのかかわり 報告:阿比留久美(早稲田大学)
・かかわりによる若年女性への影響と支援のあり方に関する提案 報告:阪東美智子

第二部:日韓の実践から考える女性支援
「韓国の性売買サバイバーとともに歩んだ経験から~支援において大切なこと」
ゲスト:チョン・キョンスク氏

韓国釜山の女性人権支援センター「サルリム」初代所長。二十代の頃は生きる道を探して迷い続けたが、二十代後半に女性学に出会い、釜山で性暴力、DV、性売買の分野で現場活動家として働くようになり、性売買女性を支援する「サルリム」を立ち上げた。性売買の現場に飛び込み、性売買女性の信頼を得ながら支援する活動に全力を注ぎ、その軌跡が「玩月洞の女たち 韓国の性売買サバイバーとともに歩んだ女性連帯の記録」(現代人分社)として日本でも翻訳出版された。

釜山女性団体連合代表、釜山地方裁判所青少年和解勧告委員としても活動するかたわら、大学で女性学および社会福祉学を講義するなど、多方面にわたって活躍。現在、釜山広域市女性暴力防止総合支援センターセンター長、釜山国際映画祭非常任理事を務めている。

■当日、Colaboの新たなプロジェクトについて発表を行いました。

性搾取と女性差別に抗う女性たちの活動拠点を作る 「女性人権センター」建設プロジェクト

こちらで詳しくご覧いただけます。応援、よろしくお願いいたします!

■寄付サイト:https://congrant.com/project/colabo/17660

■ご寄付のお願いチラシ:ダウンロード


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