Post

Conversation

【ケーススタディ】言語理解、知覚推理はある程度高いので、潜在能力としては高そう。一方で、ワーキングメモリや処理速度が低めなので、能力がアウトプットに結びつかない所があり、つらい思いをしていることが推察される。本人の得意な部分、言語力や視覚的な理解力が表に現れる機会があれば、積極的にほめてあげる、周りが積極的に本人のできている部分を探す、本人にとってやりやすいアウトプットの仕方を模索するといったかかわりが重要になると思います。 最も得意なのは言語理解(平均の上~高い)で、年齢相応か上位の言語力がある。読書や作文(物語やセリフを考えることなど)、何かの説明をすることなど、言葉を使った活動が得意な可能性がある。 次に得意なのは知覚推理(平均〜高い)で、視覚情報の理解や論理的な思考力が年相応以上にある可能性がある。勉強では、思考力を問う問題や図形などが得意かもしれない。 いずれも、勉強だけでなく、遊びも含めて、特に上記の能力に関連した得意なこと、好きなことを存分に行うことで、更に能力が高まることが期待される。 ワーキングメモリは「平均~平均」で、年齢相応。ワーキングメモリとは、短期記憶で、特にWISCで測っているのは聴覚的な記憶力です。ディスカッションをしたり、グループワークで他の人の意見を聞きながら作業を進めたり、学校生活の場面で、何か自分のやりたいことをしつつ、先生の指示を聞いたりという場面で必要になります。話を聞きながら何か別のことをする、もしくは何か別のことをしながら話を聞くというのは、本人の中では苦手な方ですね。しかし、年齢相当の範囲内ではあるので、能力が低いわけではありません。短期的な記憶力や、物事を同時に進める力について、本人が苦手意識を持っているようであれば、それを認めつつ、ただ、年相応ではあるはずだと励ますのがいいと思います。書面でのやり取りよりは、口頭でのやり取りの方が向いている可能性があります。 最も苦手なのは、処理速度(低い~平均の下)です。ワーキングメモリが口頭でのアウトプットに関連するのに対して、処理速度は筆記によるアウトプットに関連します。こちらの点数は、年齢相当よりも低い位置にあるので、他の子と比べても不得意と本人も感じているし、はたから見てもそのように見えるかもしれません。ただ、検査当日眠かったようなので、その影響で点数が下がっている部分もある可能性があります。 処理速度に関連した問題としては、板書が代表的ですが、筆記試験への回答など全般的に影響しますね。対策としては、IT機器の導入が一番で、それ以外では、書き写す対象を手元にプリントとして持っておくなどです。あとは、どうして処理速度の課題の点数が下がるかですね。知覚推理が高いので、視覚的に情報を探索する力はあると思うのですが、視覚的なワーキングメモリが弱いのか、単純作業で集中力が続かないか、視覚と手の動きの協応が苦手なのかといった可能性が考えられます。 書き写すのではなくて、IT機材を使って、問題を解くことで理解力を高められるといいと思います。ゲーム感覚で勉強が進められると、集中力も続きやすいはずです。検査の所見にもあった通り、時間的切迫感があると筆記のミスも増えるので、急かすのはあまり効果的ではありません。