(声)日本社会支える外国人と、共存を

 主婦 福山啓子(千葉県 74)

 栃木県の鬼怒川温泉へ6月に行った。ホテルで、ベトナム人のスタッフが作ったチーズオムレツを頂いた。ファミレスにはフィリピン人のグループがランチに来ていた。鬼怒川ライン下りの船頭さんはネパール人だった。流暢(りゅうちょう)な日本語で冗談を交えてガイドしてくれた。町は外国人の労働者や観光客でいっぱいで、海外旅行をしているかのようだった。

 労働力を担う外国人が地方にもたくさんいることを目の当たりにしただけに、今回の参院選での外国人政策をめぐる論争には心が揺れた。

 私は2020年ごろ、当時の外国人技能実習生に介護について講義していた。ベトナムやミャンマーなどから来た彼らは日本語をよどみなく話し、「北国の春」などの演歌はもちろん、朝ドラの名曲を得意げに歌った。明るく優しい彼らの目的は、結婚資金や仕送り、開店資金、学費など、日本の若者と変わりがなかった。その後、日本で働き、いい思い出をおみやげに出来ただろうか。

 希望に輝いていた彼らの顔が忘れられない。今回、参院選で排外的な主張が目立つ政党が議席を増やしたことには不安を感じる。多様な各国の人が共存できる世界を望みたい。

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