国民民主党の岡野純子衆院議員が参院選比例候補に交付される「標旗」を千葉選挙区の街頭演説に流用した問題は、岡野氏が県連代表代行を、天野行雄県議が県連幹事長を辞任する事態に発展した。千葉選挙区で当選した国民・小林さやか氏は22日、「全く知らないところで起きていた」と記者団に説明した。
岡野氏は12日、街頭で「参議院比例代表選出議員選挙 小林さやか」と記載した標旗を立てて活動する様子を写した画像をX(ツイッター)に投稿した。投稿はその日のうちに削除され、県連はウェブサイトで「混同し、誤って使用してしまった」と謝罪した。
標旗は選挙区候補者に一つ、比例候補者には六つ交付される。そのため、標旗を掲げる必要がある選挙区候補者のための街頭演説は1カ所でしかできない。比例候補の標旗の流用は、2カ所で街頭演説できるようにする「2馬力選挙」に当たり、公選法違反の可能性があると一部報道で指摘されていた。
竹詰仁県連代表は選挙後の21日に記者会見し、混同して旗を使用したもので「2馬力」を狙ったものではないとしつつ、「なぜ旗に名前があったかは分からない」と述べた。国民民主党の玉木雄一郎代表は22日の記者会見で、岡野氏と天野氏を厳重注意処分にしたと明らかにした。
小林氏は22日、報道陣から見解を問われ、自身が関わっていないことを強調し、「あってはならないことだ。党や県連が関わる全ての選挙でしっかり法令を順守していけるよう気を引き締めたい」と話した。【平塚雄太】
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