週末日記 2025年6月27日
金曜日:深夜、メガ出版社との会食で相当酩酊する。
カードや口座が作れず、与信が我々同等もしくはそれ以下だった元あっちの業界人の金融機関待遇を聞いて気持ちよくなりすぎてしまい、失礼な質問も連発していたらしい。
多分そのうちブン殴られるだろう。
元業界は、住信SBI銀行がすぐ口座を作ってくれて嬉しかった、と絶賛していた。銀行世界のマルイカードだ。わかる。私もそうだから。ただ最近は、三菱UFJ銀行がメイン口座になっている、と余裕のある表情で語っていた。
先生、私達を置いてかないでくれ。
深々夜、気がついたらかずお会長が年間200回×2せくろすしてる話をフィリピン人に説明しているのを横で3時間くらい聞いていた。マジでこの人なんの話をしてるんだろう。
銀座のホステスはみんな不倫したことがあるらしく、「いま思い返すとあの時の気持ちはなんだったんだろう」と口を揃えていっていた。わかんないんだ。私もわからないけど。感謝半分、ムカつきが半分らしい。
メガ出版社のスーパーえらい人が、安部譲二大先生が宴会で下手をうった舎弟に発狂してボコっていた現場の話をしてくれた事だけ完全に覚えてる。漢の星座だ。本を出版するとこういう話を聞けるんだな。
よくわからないラーメンを食べて帰る。お汁の濃さに負けて麺を残す。
月曜日:スーパーブローカーから届いた下北沢物件を見に行く。人通り、サイズ、道路付け、築年数すべてにおいて充実した物件だった。雑居ビル化していたが、整理すればそれなりに見栄えも良くなる。もちろん価格はすこぶる高い。中華系事業会社の出口だ。現在の賃料坪単価の平均は18,000円程度、リテナントや増賃すれば、それなりの利回りまで伸ばせる気がする。また建て替えができれば、単価は今の倍までいくだろう。早速、西川口長期信用銀行に資料をぶん投げた。郊外のレジの転売で15%程度の差益を取るよりも、こういう商業地の賃料にフォーカスしたテコ入れ物件等の方が条件成就時の利益も大きいし、事業としてのインパクトもあるので優先して取り組みする。
え、なに?俺は郊外のレジを買ってリテナントして利益100%強載せて売ってるって?
そうか。そうなんだ。爆発して。
火曜日:連絡がさっぱりこないテナントの現場担当者から電話が来る。代表者が出張で連絡取れないそうだ。なんでもいいんだけど、トラブル発生してから2ヶ月くらい経過してるのに、まだ何も決定してない。理由はレスポンスが遅いからだ。やりようがないタイプのカウンターだ。なお架電の内容は、トラブル回避のために、ここからはメールで対応してほしいとの要望だった。2ヶ月で俺達はまだそこにいるのか。もうこれ以上コミュニケーションするのは無理なので「出来ないなら出来ないでいいから社内で決をとってくれ、それならそれで後はこっちで考える」と伝えた。担当者はまだ状況を理解できてなかった。この会社のレポーティングラインどうなってんだ。他の階の同居テナントからもめちゃんこクレームが入ってる。皆いい感じの人柄なんだけど、とにかく世慣れてなくて些細な入口のコミュニケーションさえ滑らかに進まない。助けて。
水曜日:朝、唐突に思い立ったので運動しにいく。あんまりないんだけど、なんかそういうお気持ちに。45分で800回サンドバッグを蹴ってくる。
夕方、セゾンファンデックス銀行で金消する。そういえば、日中金利変更のお知らせがセ銀から5通ばかり届いていた。各40bpあがるらしい。元利均等なのでCFは変わらないし、寧ろ「経費でカバーできるから税効果ある」くらいに思っていた。
夜、エクイティのえらい人達と寿司いずみへ行く。いま卸し売りでウニが1キロじゅうごまんくらいするらしく、その単価でお店で出した場合一貫ろくせんえんくらいになるんじゃないか、と言っていた。
もうRCの建物が建てれない世界の延長線でウニが食べれない世界がくるのかもしれない。
せめて鰻だけはいなくならないうちに沢山成敗しておこう。
木曜日:昼、0.6%銀行が来る。
ゆうてんじ底地でもいけると言うのでバラックの資料も持たせた。路線価だとどこも半分くらいしかでないけど、いくら貸せる?と聞いたら売買代金までいけます!、と雄叫びをあげていた。工事費も別途貸してくれるそうだ。
10年借り切った場合の総金利でごせんななひゃくまんえん支払う計算書を見せてくれた。
完全に麻痺してるのかもしれないけど、私のゴーストがそれでも収支が合う、と囁いている。
「うちで借りてからセゾン銀行に借り換えればいいじゃないですか!」と一方的な提案してくる0.6%銀行。
なんでそんな笑顔なんだよ。おかしいだろ。
夜:全宅ツイのボードメンバーで日本酒酒場へ行く。
東カレに出てくる男女しかいない店にもかかわらず、あいも変わらず漏水と明け渡しの話をしている。
どエンドくんは最近朝九時飲酒倶楽部を開催してるそうだ。離脱症状が出ていたパイセンと同じ飲酒スケジュール感だ。
グルの御曹司は深夜25時まで自発的に英語の勉強をしているらしい。かずお会長が、これでグルの御曹司が弁護士になれば我々の明け渡しは非弁行為にならない、と叫んでいた。どう言うロジックなんだろう。将来国益に貢献するであろう人材にそんな賤業の片棒担がせていいわけない。そもそも御曹司が成人するまでに我々が爆発していないという保証が1ミリもない事にそろそろ気づいた方がよい。
「結局、節税目的の不動産を開発してる業者は、代表者が税制や政治に俺の正義が囁く不動産税務論を叫んだとしても、国庫に入る税河川に用水路つなげて納税水パクっとだけやんけ」とグルが叫んでいた。
レオパレスがしんでも、大東建託が倒れたとしても、今後も第二、第三のケミカルアパートデベロッパーが現れるのだ、と。
グルはそういう事をSNSで発信しなくて奥ゆかしい所がある。
ついて行きます、一生。
三軒茶屋、下北沢の間を結ぶ茶沢通りの賑わいが際立っている話をする。世田谷区で今一番強い通りだ。以前検討していたサミットそばの中一本入ったあたりのバラックも坪30,000円弱でテナントがついたらしい。
いや、そんなにしなかった気もする。
さっぱり覚えていない。
風呂に入った記憶がなく深夜に起きて二度目の風呂に入る。
金曜日:スラブに穴を開けたワインセラー物件の理事長と面談する。
私物がドンキのように縦型陳列してるエアコンの無い一坪程度の管理人室で竣工図書と重要事項の質疑を行う。
そんなタコ部屋に4人も入っているせいか汗が止まらない。このおじいちゃん理事長暑くないのかな、1ミリも汗かいてないんだけど。
雑談が好きそうだが、過去棟内で起きたトラブルの解決ケーススタディに何度も強面弁護士名を持ち出すタイプの理事長だった。まあ当該物件の所有者は構造床に穴開けてるし、そう言いだしたくなるのも仕方ない。
物件自体は媒介を送付する段取りまで進んだ。
昼、ようやく意識が戻ってくる。
炎天下の中、歩いて物件を回ったので汗が出たからかもしれない。まだ30℃を超える日中でも出歩かないといけないのか。運転手が欲しい。
最重要顧客群から次々にお中元が届いたらしく、キンキンに冷えたクラフトビールと高級スナックの写真付きメッセージが社内Slackで飛び交っていた。飲酒を許可せざるえないシチュエーションだ。来年会社なくなる。
ピロスのように正確に陳列されたメガさくらんぼも届いた。一箱にまんえんくらいするらしい。意味はわかるが、高すぎないですか。
この一粒一粒が今この事務所で働いているどの人間よりも貴重な存在なのかもしれない。
15%銀行から届いた冷えた海の幸ゼリーはヤマワケした。なぜなら私達は山賊なのだから。
みなさま本当にありがとうございます。
私はそろそろ移転先候補のビルを見に行ってきます。
それでは良い週末を。
コメント