「TOEIC」試験会場で組織的カンニングに利用か 押収品にマニュアル動画、小型マイクやイヤホンも
英語能力テスト「TOEIC」の試験会場で組織的にカンニングをしたとみられる事件で、押収品の中にはカンニングのマニュアル動画とみられるものもありました。
◇
「ペンダントを首にかけないと音が聞こえない可能性があります」
中国語で説明されているのは、「カンニング用機材のマニュアル」として、警視庁が押収した動画。40秒ほどの短い動画です。
入試や就職に影響する英語能力テスト「TOEIC」での組織的なカンニングに使われたとみられます。
関与が疑われているのは、22日に再逮捕された京都大学大学院生で中国籍の王立坤容疑者(27)。
警視庁によると今年3月、東京・練馬区の試験会場で替え玉受験をするためにニセの受験票を作成し、提出した疑いがもたれています。
押収品の王容疑者のマスク。中に入っていたのは、小型マイクです。
王容疑者はこうした機器を使って、他の受験者に解答を教えていたとみられています。
他にも、ペンダント型の中継器。直径3ミリほどの小さな球体が、不正が疑われる中国籍の受験者から押収されています。
この球は何に使うのか。マニュアル動画では、「小型イヤホン」だといいます。
「一粒の金属ビーズを取って首を傾けて耳に入れる。耳の奥に入れてトンという音がしたら装着完了です」
耳の中に装着し、外からは見えづらいイヤホン。中継器を通じて音が聞こえるといいます。取り出す時は、棒磁石を使います。
「TOEIC」運営団体は再発防止策として、電波検知器の設置などを検討しているということです。
他の試験会場でも偽名を使うなどしたとして、これまでに3回逮捕されている王容疑者。警視庁の調べに対し「黙秘します」と言っているといいます。
「TOEIC」の運営団体によると、王容疑者と同一またはほとんど同じ住所で申し込んだ受験者は、約2年間で803人。
事情聴取された中には、業者に4~5万円払ったという受験者もいるということで、警視庁は実態解明を進めています。