ドラゴンボールad astra 作:マジカル☆さくやちゃんスター
「下がれ、オレン、カミン。ヒットとは俺がやる」
突如第6宇宙に現れた襲撃者達……コアエリアの戦士達を統括するハーツがゆっくりと下降して地上へ着地した。
それと同時にヒットにかけられていた重力が解除されて自由を取り戻す。
ヒットはすぐに起き上がって構えを取るが、その顔には疑問がありありと浮かんでいた。
一体この男は何者なのか? 何故重力を解除したのか?
これほどの強豪が今までだれにも知られていなかったという不自然さや、力の大会にいなかった理由……果たしてどこの宇宙の出身なのか。
それらの疑問を、しかしヒットは口に出さずに飲み込んだ。
どんな相手にだって背景があり事情があり、歩んできた物語がある。
それを一々聞いていてはキリがないし、能力に関しては質問する事自体が愚かだ。
『お前はどんな能力で何故解除した?』などと……試合ではないのだから、丁寧に答えるはずがない。
ここは戦場で、今やっているのは殺し合いだ。ならばやる事はいつもと変わらない。
相手が何であろうがどんな力を持っていようが、ただ仕事を遂行する……それだけだ。
「いいねえ。多くの修羅場を潜り抜け、勝利してきた男の洗練された心の動きだ。
経験の多さ故に君は俺の能力を警戒し、今この瞬間も考察している。
何故解除したのか? 発動中は自らが動けなくなるのか、それとも何らかの制約があるのか……と。
だが一方で、考えるばかりではなく時には大胆に飛び込む方が効果的な事もあると、また経験で知っていて間合いを詰めるタイミングを計っているな。
多くの戦いを知る男の、美しい心の動きだ」
「…………」
「気付いたか。そうさ、俺は君の心を読んでいる。
だがその事実に気付いて僅か0.02秒で動揺する心を律したな。流石――」
ハーツが話している最中にヒットが一瞬で彼の前へ、拳を振りかぶった姿勢で現れた。
時飛ばしによる不意打ちに、ハーツは笑みを崩さずに最初から分かっていたように首を動かして拳を回避した。
ヒットもそれを分かっていたように拳打の弾幕を放つ。
「心を読まれているならば読まれていても避け切れない速度と手数で……か。正解だ。
だが残念だったなヒット。俺は心を読まなくても……強いんだよ!」
ほとんど『壁』と言っていいヒットの拳の雨をハーツは軽々と避け続けてみせる。
そればかりかヒットの腹に蹴りを入れ、彼を間合いの外に弾き出した。
ヒットもすぐに着地し、拳を上げてボクシングのピーカブースタイルのような構えを取る。
そこに今度はハーツが飛び込み、蹴りを放った。
これをヒットは堅牢なガードで防ぐも、蹴りの衝撃で僅かに立ち位置をずらされる。
だがヒットの視線は刃の鋭さでハーツに固定されていた。
そうして観察している。ハーツの動きを見切るべく、百発百中の瞳が彼の動きを学んでいる。
「ふむ、堅実なんだな。
一見すると能力頼りのトリッキーな戦士に見えるが、それらの力を十全に使いこなせるのは積み上げた基礎があってこそ。
次は……ほう? なかなかいい方法を思いつくじゃないか」
「……随分お喋りだな」
ヒットは上空に手を向け、気弾を雨あられと発射した。
それは空で曲がり、地上へ向けて落下を始める。
どの気弾がどこに落ちるのかはヒットも知らない。何故なら狙っていないからだ。
そう、この攻撃は完全ランダムだ。ヒット自身にも当たる危険がある、思考停止の広範囲攻撃。
これならばハーツに読まれる事はない。
ヒットは落ちて来る気弾を避けながら右へ左へステップを踏み、残影を残しつつもハーツへ接近してワン・ツーを放つ。
ハーツはこれを手の甲で弾き、ヒットの腹へボディブローを放った。
ヒットはこれをバックステップで避け……落ちて来る気弾の音だけで位置を判断して横へ避けた。
ハーツも気弾に当たる事なく位置を変え、まるで読めているかのように気弾を避ける。
「ふふふ……観察眼がありすぎるのも考えものだな、ヒット」
「何……?」
「君はこの気弾の雨を完全にランダムで撃ったから自分でも分からないと思っている。
そして実際にランダムなんだろうが……君、気付いているかい?
「!」
落ちて来る気弾を、二人はまるで存在していないかのように滑らかに避ける。
位置の確認などせず、視線も向けず。
ヒットは積み上げた経験と予測と勘で……その優れた観察能力で自ら放ったランダム爆撃を避け、ハーツはそんなヒットの心を読む事で気弾を避けていた。
そうして気弾を避けながら二人は高速の打撃戦を交わし、数秒の後にヒットが押し負けて殴り飛ばされた。
「ぐっ……」
空中で回転して着地し、再び両腕を上げて構える。
そして時を飛ばし、ハーツの背後へ回り込んだ。
読まれている事など承知している。
だが読まれていようが背後への迎撃は体勢の問題で、どうしても手数が限られる。
そう読んで背中目掛けて拳を打ち込むも、ハーツは跳躍する事で避けて後方に回転……更に身を捻って向きを変えてからヒットの拳に手を置いて片手で逆立ちをした。
そのままヒットと目を合わせて笑い、彼の頭へオーバーヘッドキックを放つ。
だがヒットはこれを空いている手で防ぎ、腕を薙ぐ事でハーツを振り払う。
ハーツはこれに逆らう事なく空中で回転してから着地するが、その瞬間に時を飛ばしたヒットが目の前へ接近していた。
「しっ!」
ヒットの拳が大砲のように唸りを上げ、ハーツの頬スレスレを通過した。
射線上にあった瓦礫が拳圧で吹き飛び、砕け散る。
「そらあっ!」
今度はハーツが刃のような手刀を放った。
ヒットはこれを屈んで避けるが、射線上にあった瓦礫がバターのように切断されてしまう。
そのまま二人は足を止め、超至近距離で拳の交換を開始した。
ヒットが打ち込み、ハーツが避け、ハーツが打ってヒットが避ける。
当たってもおかしくないどころか、当たらない方がおかしい距離だ。なのに当たらずに戦えているのは二人の並外れた技量故だろう。
拳が衝突し、反動で二人は距離を空けた。
「なるほど……思考を読まれるとは厄介だな。だがお前の殺し方は決まった」
そう宣言し、ヒットが静かに構える。
しかしその構えは今までと何か特別違った部分は見えない。
やや重心を落としているようにも見えるが、それだけだ。
しかしハーツは、ヒットの内面にこそ変化があると察していた。
「おかしいな、ヒット。あれだけ先を予測し続けていた君の心の声がなくなった。
何も考えていないな? 無心というわけか。
残念だよヒット。確かに俺に心を読まれないという点では対策になっているかもしれないが、そんな愚かな手段を選ぶとは」
「…………」
「すぐに過ちを悟らせてやろう」
ハーツが余裕を含ませた笑みを浮かべ、ヒットへ接近した。
正面――と見せかけて横に回り込み、隙だらけのヒットへ拳を放つ。
だが直後、ヒットの拳が逆にハーツの顔面にめり込んでサングラスに罅が入った。
「な……に!?」
「…………」
ヒットが無表情のまま更に畳みかける。
腕を捩じって真っすぐに心臓目掛けて拳を放ち、ハーツは咄嗟にヒットの腕を蹴り上げた。
そのまま更に、素早く足を戻して無防備なヒットの腹へ前蹴りを打つ。
だがヒットはこれを時飛ばしで回避し、ハーツの背後へ回り込んだ。
後ろから放たれる右ストレート――これをハーツは危ういところで首を動かす事で避け、後ろに思い切り体勢を逸らす事でヒットの顔に後頭部を叩き付けた。
よろめくヒットに向き直り、距離を詰める。
それと同時にヒットもすぐに体勢を立て直し、迎撃に移った。
(なんて奴だ、ヒット!
こいつ……ほとんど反射だけで戦っている!
だというのにこの正確さはどうだ! まるで、殺人機械!)
ハーツは既に、何が起こっているのかを凡そ理解していた。
ヒットは思考を捨てている。それは間違いない。
だが優れた達人は時に、意識を失っても身体に覚え込ませた動きだけで無意識に戦闘を続行する事がある。
ヒットはそれを、任意で出来るのだ。
身勝手の極意ではない。残念ながらヒットはまだそこまでの境地には届いていない。
だが届いていないというだけで、彼もまた技巧の極致に限りなく近い位置にいる。
積み上げた経験が。彼の長い人生が。
奪ってきた命と積み重ねてきた罪が。星の数ほどこなした仕事が。
……只人では到底想像も出来ない戦歴が。全てが彼の拳に刻まれている。
その果てに、彼の肉体は自然とその動きを意識せずとも行えるまでに至っていた。
『身体に覚えさせる』。言ってしまえばそれだけの事だ。
だがこれは、どんな競技や技にも通じる基礎であり奥義である。
自転車の乗り方を覚えた者が、一々足の動かし方や重心の取り方など意識しないのと同じように、身体の方が覚えていてくれる。そして実行してくれる。
身勝手へと通ずる永く果てのない路……その道中に確かにヒットは立っていた。
そして歩いている。一歩一歩、踏みしめるように。
その先にいる――
「ぐ……こいつ……」
ハーツは余裕を若干なくし、顔を険しくする。
先程まで互角だった戦いは、次第にヒットが圧倒しつつあった。
思考を放棄した事でヒットの動きは機械的になり、よく見ればパターン化されたその動きを見切る事も不可能ではない。
仮にここにいたのがリゼットだったならば、思考停止したその動きの中にある決まった動作や正確さ故の隙を見抜いて痛烈なカウンターを叩き込んでいた事だろう。
無論ヒットもその程度は簡単に予測出来るので、そもそもリゼットの前で思考停止などしないだろうし、所詮これは絶対に実現しない『仮』の話でしかない。
だがそのヒットが実行に移したという事は、ハーツになら通じると確信したという事である。
そして実際効いている。
心を読む能力は強力だが、便利すぎる能力も時には考えものだ。
なまじ普段から読心に頼っているハーツは、ヒットやリゼットに比べて先を読むという事に慣れていない。
無論ハーツもまた超一流の使い手である事は疑いようもなく、十分な先読みの練度は備えている。
だがこの戦いは超一流の領域すらとうに飛び越えた神レベルの戦闘だ。
技の練度という点において、ハーツはヒットに及ばない。
その差がそのまま、攻防の優劣として現れている。
「ふふふ……いいぞヒット。こうでなくちゃあ面白くない。
もっと魅せてくれ、君の力を! 人の輝きを!」
しかし追い詰められながらも、ハーツは笑った。
決して強がりなどではなく、心底から嬉しそうな笑みをみせる。
一体どういう心理をしているのか。ハーツがヒットに向ける視線には決して嫌悪や敵意はなかった。
ただ、期待するかのような輝きと……あろうことか、慈しむような感情だけがあった。
驚くべき事に殺し合いの最中にありながら、ハーツの中にはヒットへの好意しかなかったのだ。
だがヒットは動じない。
長い戦歴の中で仕留めてきた多くのターゲットの中には変わり者などいくらでもいたし、常人では理解出来ない思考の持ち主などいくらでも葬ってきた。
だから変わらない。ただ、仕事を完遂するだけだ。
ヒットとハーツの拳が幾度も交差し、打撃音が響き続ける。
その攻防の中、拳打を出したハーツが不意に何かに気付いて拳を止めようとした。
今まで無言を守っていたヒットの心の声が聞こえたのだ。
そして、その狙いもハッキリと聞き取る事が出来た。
だがヒットは更に一歩踏み出してハーツの拳をあえて腹で受けながら前進する。
そうしてボクシングのクリンチのようにハーツの首に右腕を回して拘束し……その姿勢のまま残る左拳はハーツの腹へあてがう。
「捕えたぞ」
「しまっ……」
ヒットの拳が必中のタイミングでハーツに炸裂した。
拳の衝撃で吹き飛ぶハーツを見ながらヒットは静かに告げる。
「この一撃が必要だった……この一撃が、お前を時間の牢獄へ縛り付ける……!」
ハーツの全身が紫色の輝きに包まれ、動きが目に見えて遅くなる。
ヒットの能力は時飛ばしである事は言うまでもないが、彼はその時飛ばしをハーツに連続でかける事で彼の時間を切り離した。
結果、本来の時間から切り離されたハーツは時間の牢獄へ閉じ込められてしまい、思うように動けなくなったのだ。
「む……こ、この程度……」
ハーツは何とか動こうとするが、その彼の前にヒットが接近した。
そして拳打を放ち、ハーツの顔を打ち抜く。
「がっ……!」
右、左、右!
先程までと異なり、ヒットの拳が面白いようにハーツの顔に命中していく。
形勢逆転だ。切り札を見事に当て、戦いの主導権は完全にヒットが握った。
しかし一方的に攻めながらもヒットの気は恐ろしい速度で減り続けていた。
本来であれば時飛ばしは連続して行うものではない。
それを連続してかけ続け、更に攻撃まで行うのはヒットにとっても消耗の大きい戦い方なのだ。
あのグルドも時間を止めながらの攻撃は消耗が大きすぎると言っていた。
時間の操作と攻撃の両立とはそんなに簡単なものではない。
それは、攻撃と停止の両立を可能としたリゼットの時間停止が僅か一秒しか持続しない事からも分かる事だ。
ヒットに残された時間はそれほど多くない。
ハーツを時間の牢獄に縛り付けている間にこの勝負を終わらせなくてはならない。
「これで……終わりだ!」
一際大きく拳を引き、踏み込みと同時に全ての気を振り絞って拳に乗せた。
必殺の意を込め、狙うは心臓ただ一つ。
この一撃でハーツを仕留める!
幾度もターゲットを葬ってきた百発百中の拳が、重い音を立ててハーツの胸にめり込んだ。
「が……は……ッ」
肺の中の空気を全て押し出されたような掠れた声が響いた。
ポタポタと地面に血の斑点が落ち、受けたダメージの深さを物語っている。
胸にめり込んだ拳が抉るように捻じ込まれ、肋骨を砕くと更に吐き出す血の量が増えた。
「第6宇宙のヒット……ここまでとは」
ハーツの口からヒットを称える言葉が吐き出された。
だがヒットはそれに答えない。
……いや……答える事が出来ない。
何故ならハーツの拳が彼の胸にめり込み、致命傷を与えているからだ。
「いや本当に驚いたよ。まさか俺が本気を出すところまで追いつめられるとは思わなかった。
君を侮った非礼をどうか許してくれ、ヒット」
勝ち誇るハーツの姿は先程までとは違っていた。
まるで超サイヤ人のように髪が逆立ち、赤黒いオーラが全身を包み込んでいる。
更に彼の周囲を守るようにキューブ状の気弾がいくつも浮かび、そのうちの一つがハーツとヒットの間に入ってヒットの拳を防いでしまっていた。
逆にハーツは力づくで強引に時間の牢獄を脱し、ヒットに決定打を加えている。
そう。最後の戦いを制したのはヒットではない。
勝利したのはハーツの方だったのだ。
ハーツの前で第6宇宙の伝説が膝を折り、崩れ落ちた。
それを見届けてハーツが浮遊し、その後にオレンが続く。
「ねえハーツ、僕も姉さんもまだやれたよ! 僕らは負けてない!」
「勿論分かっているさオレン。君達は本気になればいつでもヒットに勝てた……だが、ただ遊んでいただけだろう?」
「そ、そうさ!」
「オレン、君の獲物を横取りしてすまなかった。
つい心配になって出て来てしまったんだ……。
これも君達を大事に思うからこその事。どうか愚かな俺を許してくれ」
憤慨するオレンに、ハーツが気取ったような口調で謝罪を口にした。
するとオレンは腕を組み、仕方ないというポーズを取る。
「いいよ……ハーツの事だし、許してあげる。でも次は僕等の邪魔をしないでよ」
「ああ、分かったよ」
オレンを手のかかる子供のようにあやし、ハーツは大仰に両手を広げる。
すると彼の後ろに控えていた水晶体――『宇宙の種』が不気味な脈動を開始した。
この宇宙の種は文字通り、宇宙を一つ生み出すほどのエネルギーを秘めている。
それは宇宙を消し去ってしまう全王と対になる力で、それ故に凄まじく強い。
この宇宙の種は戦いのエネルギーを吸収する性質を持ち、この種の近くで戦う事でエネルギーを捧げる事が出来る。
ハーツが今回第6宇宙を襲撃したのも、この種を育てる為であった。
「第6宇宙のエネルギーはもう十分だ。次の宇宙へ向かおう」
ハーツの言葉通り、第6宇宙はもう宇宙の種に捧げるエネルギーがほとんど残されていない。
星々は砕け、荒廃し、ほとんど壊滅状態に陥ってしまっている。
だからもうここに用はない。
次の宇宙へ行き、また新鮮なエネルギーを貰うだけだ。
侵略者達が去った後に残されたのは、この宇宙の為に戦った四人の戦士だけだった。
キャベ、カリフラ、ケール……そしてヒット。
この宇宙でも間違いなく上位に数えられる強戦士達は起き上がる事も出来ず、第6宇宙の敗北を象徴するかのように、崩壊していく地球の大地にただ倒れ伏していた。
★
「ふわああぁぁ……! 困った……これは困った……」
第6宇宙の界王神界では、太っているけど温和で優しい界王神フワが水晶の前で狼狽していた。
水晶には地球が映し出されており、その大地の上で第6宇宙が誇る精鋭が倒れている。
第6宇宙がハーツ達の襲撃を受けた際、素早くヒットへ接触して仕事の依頼をした彼はこれで第6宇宙は救われると確信していた。
何故ならヒットは伝説で、今までに仕事を仕損じた事など孫悟空暗殺の一件以外になかったからだ。
だがそのヒットが負けてしまった。
シャンパが全王に呼ばれて不在の今、ヒットを超える戦士はこの宇宙には存在しない。
いや、ヒットのみならずカリフラやケール、キャベだって下界の人間でありながら界王神を超えているという規格外の超戦士なのだ。
この四人で駄目ならばもうどうしようもない。仮に他の力の大会の戦士……サオネルやピリナ、マゲッタやボタモ、そしてフロストがいても結果は変わらなかっただろう。
エネルギーを奪われた第6宇宙はほぼ壊滅してしまい、侵略者達は次の宇宙へ向かった。
これは第6宇宙のみならず、全ての宇宙の危機だ。
もしもこのまま全ての宇宙からエネルギーが奪われてしまえば当然人間レベルは一気に落ち……そうなった宇宙を全王がどうするかなど、考えるのも恐ろしい。
間違いなく失望され、そして価値を見出されなくなるだろう。
そうなれば待っているのは消滅だけだ。
「す、すぐに他の宇宙へ伝えなければ……この危機を!」
フワは侵略者達を止める術がない。
だが第6宇宙は駄目でも他の宇宙ならばまだ可能性はある。
第3宇宙のアニラーザならば。第11宇宙のディスポとトッポ、ジレンならば。
そして第7宇宙の選手達ならば、あの恐るべき敵だってきっと倒してくれるはずだ。
フワはその可能性に縋り、すぐに他の宇宙へ連絡を飛ばした。
【他の第6宇宙力の大会メンバー何してたん?】
・ボタモ
別に治安維持部隊でも何でもないのでそもそも宇宙の危機に気付いていなかった。
宇宙やべえと気付いた時はもう手遅れ。
・マゲッタ
ボタモと同様。
・サオネル&ピリナ
同じく気付いてない。
・フロスト
気付いていて、どっちに味方した方が甘い汁を吸えるかと計算してる間に全部終わった。
・ドクターロタ
宇宙の危機に気付き、宇宙船で近くまで来ていた。
「今度こそ私が何故ドクターと呼ばれているか教えてやろう!」と張り切っていたものの結局間に合わず、宇宙の種のエネルギー吸収を近くで喰らって失神した。