📘 【まだ“義務でレントゲン”受けてますか?──欧米では違法レベルの話です】

― 科学も倫理も超えて、昭和のルールだけが生き残っている日本 ―

 

🔹「健康な人に毎年X線」…って、おかしくない?

 

日本の職場健診では、40歳以上は原則施行。40歳未満でも節目年齢で胸部X線がほぼルーティン*。

 

ところが EU も米国も「無症状者への年次X線」は推奨外。むしろ 医師が正当化できない撮影は許可されません

(独 Strahlenschutzgesetz、仏 Code de la santé publique)。

 

🌍 欧米の常識では「無症状者のルーチンX線は推奨されない」

 

たとえば:

 

 🇺🇸 米国予防サービス作業部会(USPSTF)

肺がんスクリーニングは、50歳以上で一定の喫煙歴がある人に限定。「全員に毎年X線を」なんてガイドラインは存在しません。

ただし、アスベスト作業員など限定業務では法令で逆に“必須”になります。

 

 🇩🇪 ドイツでは法律で「医学的適応」が明記

医師が「明確な利益がある」と判断した場合にのみX線実施が許され、非適応への実施は違法**とされる場合もあります。

 

 🇫🇷 フランスでは“レントゲン=薬?”と同じ感覚

「リスクがある以上、不要なら使ってはいけない」が大原則。

検査依頼書がなければ放射線技師も実施しませんし、

「企業健診でとりあえず撮っといて」は完全NGです。

 

🔥 それなのに日本は?

 

🔹 法的には「労働安全衛生規則 第44条」に基づき、

「常時使用する従業員」に年1回の胸部X線が義務化。

これ、1972年の制度がそのまま残ってるだけ。


 目的は“結核の早期発見”のはずだった。

でも実際には、多くの人が「肺がんや心臓病を見つける検査」と思い込んでいます。

 

しかし――

 

🔸 肺がんは胸部X線では早期発見が非常に困難***。

(特に小さな陰影や心臓の裏側は写りにくく、CTでないと見逃されがち)

アメリカでは、LDCT(低線量CT)に切り替え、早期発見率が大幅改善****しました。

 

🔸 心疾患は胸部X線では基本的に“見えません”。

(心肥大などは例外ですが、診断的価値は低く、心電図やエコーが主役)

 

にもかかわらず、日本では制度として、

「全員に年1回レントゲン」が義務化*され続けているのです。

 

🤔 本当にそれ、医療ですか?それとも慣習ですか?

 

☑️ 医師は「異常なし」と分かっていても、制度だからスルー

☑️ 患者は「受けないと怒られる」と思っている

☑️ 被ばく線量の蓄積や記録は、ほとんど管理されていない

 

これ、本当に「健康のため」なんでしょうか?

 

💣 しかも前にも指摘したように、まだバリウム検査とか、やってる国……

もうこれは、負の遺産レベル。

 

欧州では:

 

☑️ 胃がんリスクが低い人へのバリウム検査は推奨されません

☑️ 被ばくを伴う検査は、「精密検査としての位置づけ」が原則

☑️ “スクリーニング用途での放射線検査”は慎重論が多数派

 

にもかかわらず、日本では:

 

💥 「はい次の方~」で、ゲップを我慢しながら、

💥 繰り返される、バリウム+X線+無言の強制感

 

これが「健康診断」と呼ばれてる。

 

✊ 私はこう言いたい。

 

「放射線は薬と同じ。必要なときに、必要な量だけ、専門家が判断して『施行』すべきものです。

症状もない人に対して、毎年一律に“被ばく”****させるような制度は、もはや医学というよりも、“行政儀式”です。」

 

🔸 おわりに:もう変えませんか?

 

厚労省がいまだに検討すらしていないこの制度。

けれど、世界の常識は明らかに変わっている。

 

“予防”の名のもとに、誰かが健康を削ってはいけない。

制度を見直すのは、政治の仕事です。

 

この放射線健診のあり方を、国家の最高中枢は再検証すべきです。

 

<脚注>

*労働安全衛生規則は2010年の改正で、40歳未満(20・25・30・35歳を除く)の胸部X線は医師の判断で省略可能となったが、実際には多くの事業場で“全員撮影”が慣例化している。

 

**ドイツ:正当化なしは放射線防護法違反(違反金・行政処分)

 

***胸部X線で肺がんを取りこぼす率:約20%

 

****胸部X線:0.05~0.1 mSv/回。年1回×40年で最大4 mSv。

個人線量記録の義務は放射線作業従事者のみ(一般健診対象外)。