「持ち込みが違反である大きなカバンを開票所に連れてきている」
22日にあった東京都議選の開票作業の公正性を疑問視する投稿が、交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)で拡散した。開票作業の様子だとする写真も添えられていた。投稿内容は事実なのか、確かめた。
◆初当選新人のポストに返信、不正匂わせ?
投稿は、投開票日翌日の23日午前6時半ごろにあった。千代田区選挙区で当選した無所属新人の佐藤沙織里さん(35)が22日夜、同区の開票所でのトラブルを報告した投稿への返信だった。
「有効な票が、カバンから出てきて、不都合な票は、カバンへ」との記述とともに、ショルダーバッグなどを身に着けた人たちが開票作業する様子が写っていた。
投稿は24日午後2時時点で2400回以上リポスト(見た人による再投稿)され、表示回数は151万回超。投稿には、この写真を千代田区開票所の様子と認識し、区選管で不正があったと捉える返信が相次いだ。
だが、区選管の担当者は取材に「明らかに千代田区の開票所の写真ではない」と断言。写真は体育館のような場所で上から撮影されているが、区は区役所会議室で開票しており、写真のような画角からの撮影はできない(※千代田区はウェブサイトで開票所の場所を公表している)。
開票スタッフの腕章も写真では緑色だが、区選管は白色を使う。床の色も違うほか、写り込んでいる棚も使用していないという。
◆2016年参院選時、「前回の参院選では…」と投稿
この写真はいつどこで撮影されたのか。
画像検索サービス「グーグルレンズ」で調べると、同一の写真が2016年7月のXの別アカウントの投稿で使われていた。
参院選が実施された時期で、投稿では「前回の参議院選挙では作業をしてる人がカバンを持ち込んでる姿が沢山(たくさん)」と記述。この投稿は、八王子市の名を挙げ、持ち込まないよう市選管に「進言」したとも書いてあった。市選管の担当者に取材すると「この画像だけでは市の開票所かどうかは分からない」と答えた。
使われた写真は、少なくとも2016年参院選以前のものとみられる。今回の投稿で千代田区選管の開票所の写真とは明記していないが、誤解を招く恐れが強い「ミスリード」な内容だ。(松島京太)
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