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チームみらいと過ごした 3 ヶ月間

はじめに

最近、友人から「なんでそんなに熱くなってるの?」と聞かれることが多くなりました。

確かに、この 3 ヶ月間は自分でも驚くほど熱くなっていました。
本業の会社を経営しながら、夜な夜なミーティングに参加し、週末は開発に没頭していました。

それが「チームみらい」という政党の活動でした。

なぜそこまで熱くなれたのか。書きながら整理してみようと思います。
この 3 ヶ月間で自分の中の何かが変わったような気がします。

きっかけはウェブサイト製作のお手伝いから

4 月中旬、知り合いから「チームみらいの公式サイト製作を手伝ってくれない?」と声をかけてもらいました。

安野さんの活動に興味をもっていた自分としてはまたとないチャンスなので、快諾しました。

正直、最初は AI 使えば簡単に作れるだろうと軽く考えていましたが、当時の AI をもってしても UI の細部を作り込むことは難しかった。
結局、ほぼ手書きで 3 日間ぐらいの急ピッチで製作することになりました。

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公式ウェブサイト

その後、寄付サイトも作ることに。Stripe の審査が直前まで通らず、ヒヤヒヤしましたが、なんとか間に合いました。

この頃から、候補者の山根さんや小林さんと連日夜遅くまでやりとりする日々が始まりました。
久々のスタートアップ感を味わえたのは本当に楽しかったです。

アクションボード開発の PM に

5 月中旬、今度は「アクションボード」という Web アプリの開発が始まりました。

これは、チームみらいのサポーターがどんな活動をしているかを可視化するプラットフォームです。
自分は過去に Progate の開発でゲーミフィケーションをやっていた経験もあり、興味を持ちました。

安野さんが v0 でモックを作ってくれていて、それをコンセプトとして開発を進めることになりました。

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「PM 誰がやります?」という話になった時、自分に任せてくれたのですが、意思決定があまりに速いこと、そのうえで任せ方として完全に委任してくれるのが驚きました。
お互いを信頼し、失敗を恐れずに前に進む。そんな環境でした。

その後安野さんや他のメンバーと打ち合わせしながら、コンセプト設計や技術選定を固めていきました。

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ユーザーストーリーマップ


5 月 22 日頃からは、サポーターの方々もジョインしてくれました。

自分としては初めてのオープンソース開発で戸惑いながらも、なんとか前に進めました。

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開発初期のSlack
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開発初期のSlack

みんな本業がありながら、平日や土日を使って開発を進めてくれて、本当にありがたかったです。

ファーストリリースは 6 月 1 日に。実質 10 日ぐらいでプロトタイプをリリースできました。
みんなでやりきった達成感は大きかったです。

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初期バージョンのアクションボード

みんなのアクションが見えるようになった

リリース後、みんなのアクションが可視化されるようになりました。
ポスティング一つとっても、コミットしてくださっている方々が見える化されました。

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ポスティングのランキング

そして 7 月 3 日、ポスターマップをリリース!

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東京都のマップ
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各選挙区の進捗

これは本当にサポーターの方々の多大な苦労のもと実現されています。
各自治体でバラバラのフォーマットで来るポスター情報を、OCR や Google ストリートビューを駆使して緯度経度を起こしていくという超ハードタスクを、サポーターの方々がやりきってくださいました。

そしてポスター貼りも、トップの方々は本当にすごいです。

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ポスター張りのランキング

10 枚で少なくとも 1 時間はかかるはずなので、860 枚ともなると...!
本当に頭が下がります。

開発に関しては、マイルストーンを切って、毎週リリースを続けました。

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Githubのマイルストーン

デザイナーの方々の協力もあり、UI もどんどんかわいくなっていきました。

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リニューアル後トップ
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ミッションがかわいくなった


チームみらいの気合がすごい

この 3 ヶ月間、チームみらいの気合のすごさを肌で感じました。

例えば、ミーティングは 21 時以降がデフォルトです。
ときには 24 時過ぎても白熱した議論をしています。
ピーク時は週 4 ぐらいで 21 時以降ミーティングをしていました。

みんな本業をばりばりやって、しかも本業以外でもいろいろな分野で活躍している多忙な人たちです。
そんな人たちが政党を立ち上げています。

候補者など前に出ている人以外で、裏方で運営をしてくださっている方々も本当に素敵な人たちです。
みなさん謙虚で、ポジティブなエネルギーを持った人たちばかり。

こういう人たちが日本を変えるのか、と感心するとともに、自分が生きてきた世界がいかに狭かったのを思い知りました。

効率性の呪縛から解放された

また、自分の中で心からこの活動を楽しんでいることに気が付きました。

今まで仕事では「効率性」ばかりを追求していました。最短時間で最大の成果を出すことばかり考えていました。

でも、このプロジェクトでは違いました。

はたから見たらブラックとも言えるぐらいの活動をしているのに、なぜか楽しんでいる自分。
徹夜しても苦になりませんでした。
むしろ、久々に「何かを創る」ことの純粋な楽しさを思い出していました。

チームみらいの仲間の人たちと一緒に追い込んでリリースまで持っていくプロセスにおいては、辛さみたいなものよりも、純粋に楽しい気持ちが大きかった。

最近改めて思うのは、何をやるかより、誰とどのようにやるか、それが大きくやりがいに関わるということです。
同じ作業でも、信頼できる仲間と一緒にやるのと、そうでないのとでは、全く違う体験になります。

また、ボランティアなので基本的に強制されるような仕事はなく、
自発的に自分がやるべきだと感じたことは自分から積極的に提案していって、常に制約なく仕事を自分で作っている感じでした。

これが「働く」ことの本来の姿なのかもしれないと気づきました。
誰かに指示されるのではなく、自分で課題を見つけて、自分で解決策を考えて、自分で実行する。

そして、チームみらいは失敗を恐れない文化です。
常に意思決定にはリスクとの兼ね合いがあります。
ネガティブな反応がくるのか、はたまた好意的に受け止められるのか、やってみないとわからないことは多いです。

そういった難しい意思決定のときに、安野さんはアグレッシブにいこう、という風に背中を押してくれていたので、チャレンジしやすい土壌がありました。

ボランティアっていいな

この 3 ヶ月間で一番感じたのは「ボランティアっていいな」ということです。

一切報酬がない中で、ここまでやれるのか。
起業してから、経済合理的な意思決定をすることしかできてなかった自分には衝撃でした。

無償でやるからこそ、ピュアに楽しめました。
心から尊敬できる人たちにたくさん出会えました。

どうしても仕事だけだと関わる人が偏ってしまいます。
損得勘定なしでこんなに熱くなれるのって、大人になるとめったにありません。

「ボランティア」という言葉には、どこか「慈善活動」のような響きがあります。
でも、実際は「自己実現」に近い活動だなと感じています。

本質的に「純粋なモチベーション」である、というところです。
誰からも強制されない。それでも、本当に意義を感じているからこそ苦労も気にせず頑張れました。

あと、金銭的な報酬がないのもむしろいいです。
損得勘定ではなくて、純粋に誰かのためにこれだけ自分が頑張れる、というのが自信になるのかなと。
自分も捨てたものじゃないかもと思えたりします。

自分のスキルや経験を活かして、社会に貢献する。
そして、その過程で自分も成長する。

お金のためだけではない。誰かのため、社会のため、そして自分の成長のため。そんな多層的な価値があります。

また、本業とボランティアを並行してみたうえで、こうやって複数の取り組みをすることは思った以上に精神衛生にいいなと思いました。
今までは本業だけで自己実現を満たそうとしていましたが、ボランティア含めて、本業以外の活動も組み合わせることで、自分の中の多様な欲求を満たすことにつながるなと思います。

ボランティア開発の難しさ、面白さ

ボランティア開発には難しい面もありました。

誰でも手を挙げれば開発可能です。普段仕事ではごく限定的な人たちとやるのが普通なので、スキルや経験、業界もバラバラです。

自分の至らなさも大いにあり、コミュニケーションの齟齬が起きることもありました。

でも、結果的に 50 人以上の方が開発に参加してくださって、本当に頼もしかったです。
いろんな視点、いろんな経験、いろんな価値観。それが集まることで、一人では絶対に思いつかないアイデアが生まれます。

色んなバックグラウンドの人がいるので、自分では思いつかないようなユーザー体験を作ってくださったり、それを爆速で数時間ぐらいでプルリク出してくれたりします。
自分の想定以上のユーザー体験ができることもありました。

自分じゃ選挙でられないよ

自分もこれまで政治に対して思うところはたくさんありました。
でも、自分では変えられないと諦めていました。

そこで安野さんが政党を作ってくれた。
安野さんは行動力がすごい。ファーストペンギン。

人からネガティブなことを言われるし、平気で叩かれる。
自分のメンタルでは無理です。

でも安野さんがやってくれる。
リスクしかない中で。
安野さん、黒岩さん、他候補者のみなさん、リスクを承知の上で前に出てくださることに本当に感謝しています。

チームみらいに期待すること

チームみらいは永田町エンジニアチームを作ろうとしています。

昨今、AI でエンジニアの生産性が猛烈に上がっています。
10 人の選りすぐりのエンジニアがいれば、従来の 100 人レベルのエンジニア組織以上の成果を出せるかもしれません。

アクションボードの開発もAIで相当高速になりました。
AI エージェントがなければ、こんな短期間でボランティアでこのクオリティのプロダクトをつくることはまず無理でした。

チームみらいなら今後も手を動かして、テクノロジーを駆使しながら次々と成果を生んでいってくれるだろうと思います!

感謝

まず、サポーターの方々の協力がなければ絶対今のチームみらいはありません。本当にありがとうございます。

家族や本業の会社のメンバーの支えがなければこんな風に全力でコミットすることはできませんでした。
本当にありがとう。

この 3 ヶ月間は、Progate の創業期と同じぐらいコミットした感じがあって、そんな感覚は10 年ぶりぐらいでした。

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Progate初期

ここまで熱くなれる機会を与えてくださったことに本当に感謝しています。

この 3 ヶ月間で、自分の中で変化がいくつかありました。

まず、尊敬できる人たちと働くことは何事にも替えがたい、ということを強く実感しました。
あと、安野さんのようにとにかく行動を起こしていくことが本当に重要だなと強く思うようになりました。
自分もこのコミュニティで働けたことは必ず財産になると思いますし、今後の自分の生き方には大きな影響がありそうです。
熱い仲間と本当に意義あることに取り組むことにコミットしたいなと改めて思えました。

この 3 ヶ月間で、大切なものを得ることができたと思います。
本当にありがとうございました。

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コメント

2
せい
せい

お疲れさまでした。
通常のプロジェクトなら言えることもボランティアの活動が中心のため言えないこともたくさんあったと思います。
このチームみらいの躍進は村井さんなしではなし得なかったことだと思います。

とっち
とっち

お疲れ様でした。
途中からの参加でしたが貴重な経験をさせていただき感謝です🙏
たくさんレビューしていただきありがとうございました🙇‍♂️
(余談ですが、Progate 使わせていただいていました。まさか村井さんが作られていたとは、!)

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株式会社Anycloud代表取締役 / 元Progate共同創業者 & CTO
チームみらいと過ごした 3 ヶ月間|muraikenta
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