ドラゴンボールad astra   作:マジカル☆さくやちゃんスター

145 / 176
第9話 乱戦

 悟空とカンバーの戦いは先程までと打ってかわり、悟空が圧倒的に優勢に進めていた。

 完成ブルーになった事でパワーの差が逆転したというのも大きいが、それ以上に悟空はカンバーの動きを見切っていた。

 カンバーは確かに強いのだが、それは力任せの野獣の強さであって戦士の強さではない。

 それはかつて戦ったブロリーを彷彿とさせるものだが、ブロリーは悟空にとって既に過去の敵だ。

 今更その二番煎じが出て来たところで脅威にはならない。

 

「ぬうううあああああ!」

 

 カンバーが豪腕を振り回すが、悟空にとっては駄々っ子の癇癪と変わらない。

 冷静にカンバーの攻撃を避け、がら空きの腹に右の蹴りを叩き込む。

 更に流れるように跳躍し、左脚の蹴りを側頭部へ。

 そのまま回転――カンバーに背を向けつつ廻り、今度は顔面に右脚でローリングソバット。

 カンバーはよろめきながら後ずさり、しかし体勢を崩しながらも気弾を放って悟空を牽制した。

 だが悟空は右へ左へとフットワークを踏み、気弾を紙一重で避けながら最短距離でカンバーとの間合いを詰めた。

 ならばとカンバーが右ストレートを放つが、それを読んでいたように悟空が跳び、空中で縦回転して踵落としをカンバーの脳天へめり込ませた。

 まだ終わらない。今度は着地と同時にカンバーの顎を蹴り上げ、サマーソルトキック。

 弧を描くように後方へ宙返りし、そのまま地面に落ちるよりも早くかめはめ波の構えへ移行した。

 

「波ああァーッ!」

 

 かめはめ波の青白い奔流がカンバーへ炸裂し、彼の巨体を後ろへと運んで爆発を起こした。

 それを確認して悟空も着地し、軽く息を吐く。

 これで仕留めたなどとは全く思わない。

 何せ、こちらは完成した超サイヤ人ブルーなのに対してあちらはまだ超サイヤ人にすらなっていないのだ。

 

「ぬおおおお……おのれえ!」

 

 かめはめ波で巻き上げた爆煙が全て吹き飛び、カンバーが姿を現した。

 その姿は先程までと異なり、黄金のオーラに包まれている。

 やはり超サイヤ人への変身は習得していたらしい。

 これで再びパワーは逆転し、単純な戦闘力ならば今のカンバーは悟空の倍近くに至っている。

 だが悟空は尚も不敵に笑みを深め、むしろカンバーのパワーアップを楽しんでいるようだった。

 

「オオオオオオオッ!!」

 

 カンバーが獣のように吠え、悟空へと迫る。

 戦闘力が上がれば、必然的にスピードも上昇する。先程と同じと思ってかかればすぐに負けてしまうだろう。

 だが悟空は落ち着いたもので、カンバーの拳を紙一重で避けていく。

 いくらパワーがあっても当たらなければ問題はない。

 悟空はカンバーの攻撃を掻い潜りながら顎に膝蹴りを放ち、更に顔面に気弾を放ってその反動で距離を取った。

 結果は……無傷。カンバーにはほとんどダメージが入っていない。

 戦闘力に倍の開きが生まれれば、ダメージを通す事も困難になる。

 仮に戦闘力2000にも届かない者が命を捨ててありったけの力で攻撃したとしても、戦闘力4000の相手にとっては『少し驚いた』程度で終わってしまう事もあるのだ。

 戦闘力とはそれほどに残酷で、どうしようもないものである。

 しかしそれは戦闘力が絶対とされてきたフリーザ軍やサイヤ人達の間での話……地球育ちである悟空にとっては戦闘力など物差しの一つでしかない。

 『物差しにすらならない』とまでは言わない。確かに優れた技術や身のこなしはパワーの差を覆せるが、しかし強靭なパワーが技術を捻じ伏せる事もある。

 その事実を無視して、パワーを軽視するのは技術に傾倒しすぎた危険な考えだと悟空は考えている。

 パワーも大事だし、技術も大事だ。そして無論、それらを制御する心も欠かせない。

 心・技・体……この三位一体を、悟空は特に意識せずに完成させつつあった。

 

「グオオオオオオッ!」

 

 獣のように……というよりは獣そのものとしか思えない咆哮をあげ、カンバーが悟空へ迫る。

 その動きは直線的であるが故に余計なものがなく、最短距離を突っ走る。

 どんな攻撃を受けても微動だにしない圧倒的な生命力と防御力があるならば、回避も防御も考える必要がない。

 一切の保身を捨てた攻撃は、全ての力を攻撃へ転化している分脅威的だ。

 圧倒的な地力を持つカンバーが超サイヤ人になり、防御を捨てて攻撃のみに専念する。それは究極の暴力と呼んでいい。

 だがそんな暴力の化身を前に悟空は余裕も笑みも崩さない。

 決して舐めているわけでもなければ、脅威を感じていないわけでもない。その証拠に悟空の額には汗が光っている。

 だがそれ以上に強敵との戦いが楽しくて仕方がないだけだ。

 こんな事を考えてはいけないのだろうが……この場を用意してくれたフューに感謝したい気持ちだ。

 カンバーの拳が悟空を貫いたと思われたのは一瞬の事。すぐにそれが残像であると気付く。

 残像拳――高速で動く事でその場に残像を残して敵を惑わす亀仙流の初歩とも言える技だ。

 古い手ではあるが、常に気を感知し続けているような相手でもない限りは意外とこれに引っかかる。

 本物の悟空は残像よりも少し先の位置に立っており、拳を突き出した無防備なカンバーに足をひっかけた。

 そのまま己のパワーと勢いでカンバーが体勢を崩し、悟空はカンバーの後頭部へ回し蹴りを叩き込んで飛ばす。

 更に回転。両手に生成した気弾を遠心力に乗せて投げ、カンバーの背中で炸裂させた。

 

「ぬうう……小賢しい!」

 

 並の敵ならばここで終わっていただろうが、しかしカンバーは大地に足を突き刺すようにして踏みとどまった。

 カンバーのパワーとタフネスは常軌を逸脱し、フィジカルモンスターと呼んでいいレベルに到達している。

 彼は振り返る事なく右拳を高々と掲げ、力を集約させていく。

 すると腕が一回り太くなり、血管が浮き出した。

 

「ウウゥオオオオオオオッッ!!」

 

 ただ強く、何よりも強く!

 一切の小細工を捨てたフィジカルの怪物は己が最も信じる腕力から繰り出される渾身の一撃を監獄惑星の大地へと叩き込んだ。

 すると大地が砕け、割れ、監獄惑星全体が大きく揺れる。

 まるで地面全てが爆発したように爆ぜ、悟空の身体が宙へと放り出された。

 その隙を逃さずにカンバーが飛び、全力の一撃を悟空へ放つ。

 悟空も咄嗟に身を捩って直撃を避けつつ、更に腕でガードした。

 

「ぐっ!?」

 

 だが直撃を避けて尚、ガードして尚、そんなものは関係ないとばかりに衝撃が悟空の身体を貫き、吹き飛ばした。

 放たれた砲弾のように悟空が後方へ飛び、そこにあった岩山へ衝突して反対側から飛び出す。

 それでもまだ勢いは止まらず、いくつもの岩山を貫通した後に後方に回転して体勢を強引に立て直し、地面を掴むようにして勢いを削ぎにかかった。

 ガリガリと地面を削りながら悟空が後ろへ押しやられ、200Mほど移動した後にようやく勢いが止まった。

 

「……ったー! お~っ、イテテテ!」

 

 止まる為とはいえ地面との間で擦る形になってしまった掌は腫れ、悟空は息をフーフーとかけて冷ます。

 それから追いついてきたカンバーを見上げ、彼の強さを賞賛した。

 

「本当にやるなあ、おめえ……オラもワクワクしてきたぞ」

 

 悟空はカンバーの強さに対し、恐れるどころかむしろ喜びを感じていた。

 今となっては悟空と互角以上に戦える強豪など、そうはいない。悟空は宇宙規模で見ても強くなりすぎてしまった。

 だからこそ、こうして自分と戦える強敵というのは得難いもので、心を高揚させてくれる。

 

「フン、小賢しい……が、面白い! この俺とここまで渡り合える事を褒めてやろう。

さあ、もっと俺と戦え! 俺をもっと楽しませろ!」

「ああ……楽しもうぜ、カンバー!」

 

 カンバーもこの監獄惑星で巡り合えた強敵に歓喜し、更に戦意を高めていく。

 サイヤ人は戦闘種族だ。目の前に好敵手がいれば、とことんまでやり合いたくなる。

 そこだけは善悪関係なく共通しており、悟空とカンバーは共に好戦的な笑みを張り付けていた。

 

 しかし、これからが本番……というところで突如、悟空の変身が解けてしまった。

 悟空はこの事態に驚き、自分の両手をしげしげと眺める。

 

「おいカカロット、何をしてやがる! ふざけている場合じゃないだろう!」

「…………」

「おい!」

「……いや、違う。そうじゃねえ……変身出来ねえんだ……」

 

 まだ気を使い果たすには早すぎるはずだ。

 しかし悟空は何故かガス欠に陥り、ブルーを維持出来なくなっていた。

 まさか、と思いベジータ達へ向けて声を張り上げる。

 

「おいおめえら! おめえ等も気が減ってんじゃねえか!?」

「何? そんな事は……」

「いや待て……これは……」

 

 悟空に言われてベジータとミラの顔色が曇った。

 ベジータは試しに超サイヤ人になろうとしたが変身出来ず、ミラも若干のパワーダウンをしている。

 

「わ、私は特に何とも……」

 

 21号だけは異常がないが、これは彼女が人造人間だからだろう。

 あるいは、彼女の中の魔人ブウの細胞によって、滅多な事では気が減らない体質になっているのかもしれない。

 どちらにせよ異常事態だ。理由は分からないが、全員の気が知らぬままに失われている。

 そしてそれは悟空達だけではなく、カンバーにも言える事であった。

 

「ぬうう……小賢しい! 俺の戦いの邪魔をするのは何者だ! 姿を見せろ!」

 

 カンバーが叫び、周囲を睨みつける。

 するとそれに応えるように、岩の陰から一人の男が姿を現した。

 それは山羊面の、片方の角がない男だ。

 彼を見ると同時に悟空は確信する。

 この星に来る前から感じていた気持ちの悪い気は、こいつのものだったのだ、と。

 

「ふふふ……すまんな。お前達のエネルギーがあまりに大きいから、つい頂いてしまった。

おかげで俺の力も大分取り戻す事が出来た……感謝するぞ」

 

 『星喰いのモロ』は星を、そしてそこに住む生物のエネルギーを喰う事で自らの力へ変える事が出来る。

 老いて残りの寿命が少なくなっていた彼にとって、悟空やカンバーのエネルギーはまさにご馳走だ。

 直接吸い取ったわけでもないのに老いていた身体は若返り、生気が蘇って来る。

 トランクスとの戦闘で消耗した彼は、まず自らの力を回復させる為にこの監獄惑星の気を吸い上げた。

 しかしその途中で、星よりも巨大なエネルギーがぶつかっている事に気付き、より多く奪う為にこうして近くまで来ていたのだ。

 触れずとも相手のエネルギーを吸収してしまえるモロだが、それでもやはり直に触れた方が吸収効率はいい。

 それと同じ事で、相手との距離が近い方がより簡単に気を頂く事が出来る。

 

「それに……」

 

 モロは薄ら笑いを浮かべ、指を動かした。

 すると悟空達の持っていたドラゴンボールが瞬間移動したように消え、モロの手元に収まった。

 彼はそれを、悟空達が取り返す暇もなく飲み込んでしまう。

 

「あっ! この野郎!」

「ククク……俺にドラゴンボールまでくれて、本当に感謝する」

「ちっ!」

 

 ベジータがすぐにモロを敵と判断して気弾を発射した。

 しかしそれはあまりに短慮というものだ。

 モロは迫る気弾を前に逃げる素振りも見せずに、それどころか歓迎するように口を開けた。

 すると彼の口の中に気弾が吸い込まれてしまい、モロの身体が更に若々しくなった。

 

「なっ、なんだと!?」

「ふふふ……美味い。こんな上質のエネルギーは初めてだ。

俺を歓迎してくれるのか? クククク……」

 

 モロは直接触れずともエネルギーを吸い取る事が出来る。

 だがやはり、直接飲み込むエネルギーは格別だ。

 残念ながらベジータの攻撃は彼の言う通りに歓迎にしかなっていなかった。

 

「さて……他にまだ隠しているドラゴンボールはないか? あれば今すぐ寄越せ」

 

 モロが勝ち誇った顔で、まだ隠しているドラゴンボールがあるなら差し出すように要求した。

 悟空達は変身すら出来なくなり、カンバーも多少パワーダウンしてしまっている。

 この状況からならば己の優位は揺らがないと思っているのだろう。

 絶対に勝てる自信があるから、モロはこうして姿を現しているのだ。

 

「ドラゴンボールを使ってこの惑星から脱出する気か」

「そんな事は自力で出来る。俺の願いは魔力の復活だ」

 

 ベジータの問いに、勝利を確信しているモロは上機嫌で己の目的を話した。

 悟空達の力を吸い上げて若返った今、モロが欲しいのはかつて大界王神に封じられてしまった全盛期の魔力だ。

 この監獄惑星からの脱出も当然目的の一つではあるのだが、そちらはドラゴンボールを使うまでもない。

 モロの言葉を肯定するように突如地面が罅割れ、上空の鎖に亀裂が走った。

 

「こんな星はエネルギーを吸い尽くせば自然と自壊する。そうなった後で悠々と脱出すればいい」

 

 星喰いの名は伊達ではない。

 どんな惑星だろうがモロにとっては餌に過ぎず、エネルギーを吸い尽くされた星は滅びるだけだ。

 しかしモロのこの行動は、意図せずしてこの星の管理者の逆鱗に触れた。

 

「……おい……星を壊すなよ。誰もそこまでやれとは言っていない……!」

 

 モロが監獄惑星に手を出したことで、怒りの形相で管理者――フューが姿を現した。

 フューにとってこの監獄惑星は一生懸命作った大事な実験場で遊技場だ。

 それをモルモットに壊されるのは、とても我慢出来る事ではない。

 しかしフューの怒りを受けてもモロは何処吹く風だ。

 

「フッ……手を出した相手が悪かったな、フューよ」

 

 モロの後ろから現れたのは、モロと一緒に銀河パトロールから脱走したコルド大王だった。

 リゼットの破壊光から間一髪で救われたのはモロだけではない。

 コルドもまた救われていたのだ。

 そういう意味ではフューはコルドとモロにとって命の恩人に当たるわけだが、それを感謝するような心はこの二人にはなかった。

 

「……こりゃあちょっと不味いな」

 

 一方、悟空達にとってこの状況はかなり不味いものであった。

 思わず悟空が弱音を吐くのも無理はないだろう。

 21号以外は全員パワーダウンし、その上で敵に取り囲まれてしまっている。

 フュー、モロとコルド、そしてカンバーはそれぞれ敵対しているので必ずしも全員が悟空達へ向かって来るとは言い切れないが、それでもこれはかなり厳しい。

  

「悟空さん。あのモロという男とは、私が戦います。

私はどうやら、あの男の能力が効かないみたいですから」

 

 悟空達を庇うように21号が前へ踏み出した。

 現状ではモロのエネルギー吸収が通じていない彼女だけがモロに対抗出来る存在だ。

 しかし悟空は21号の戦闘を見た事がない。

 ……というより、21号はつい先日に起動したばかりでそもそも戦闘経験そのものがないのだ。

 人造人間なので最初からそうしたものはインプットされているのだろうが、それでも実際の経験とそれはやはり別物だろう。

 性能を言えば、少し前まで戦友として肩を並べていたあのセルに別の人造人間を融合させて強化したものなのだから、単純に考えてセルの上位互換と考えていい。実力は保証されている。

 しかしそれでも不安は残る。

 

「……わかった。けど、あんま無理はすんじゃねえぞ」

「大丈夫です。私は、皆さんを守る為に造られたんですから……こういう時こそ、お役に立たないと」

 

 21号は地球やリゼット達を守る為に、セルの後任として造り出された人造人間だ。

 それは、あの未来のセルが果たしたくても果たせなかった事でもある。

 セルが起動した時には既に全てが終わっており、守ると誓ったものを守る為の戦いが出来なかった。

 故にこそ、己の後任である21号にその夢を託したのだろう。

 21号もそれが分かっているからこそ、今こそ戦う時だと気を引き締める。

 

「お前のような小娘が俺と戦うだと? 笑わせるな」

「若く見てもらえて嬉しいですけど……見た目で判断すると怪我じゃすみませんよ」

 

 モロの嘲笑を浴びながら、何とか強気な姿勢を保って構えた。

 しかし緊張しているのがバレバレであり、腰が引けてしまっている。

 加えて緊張で唇が渇いたのか、舌で潤すという『私は緊張してます』という分かりやすいサインまで出してしまっていた。

 しかし何故だろうか。モロには一瞬、21号のその行為が――美味しいスイーツを前にして舌なめずりしているように見えてしまった。

 どうかしている、と自分で自分を笑う。

 数多の星を捕食してきた自分が、あんな女を捕食者に見間違えるなど。

 

「おやあ? 僕を放って勝手に戦闘開始かい?

まあいいや。それじゃ僕は戻るけど……もう星を壊すなよ!」

 

 モロを叱る為に来たのに、肝心のモロが21号との交戦に入ったのでフューはやる事がなくなってしまっていた。

 なので仕方なく帰ろうとしたのだが、そのフューの前に一人の男が立ち塞がる。

 

「……なあに、僕に何か用? 父さん」

「ああ……お前を、止めに来た」

 

 フューの前に立ちはだかったのは、遺伝子上は彼の父であるミラだ。

 フューがこのような歪んだ人格に育ってしまったのは、自分とトワに原因があるとミラは考える。

 次代の暗黒魔界の王となるべくトワはミラを造り、更にそのミラの改良型として自身とミラの細胞からフューを造った。

 しかしロクな教育をせず、愛も注がず、赤子のフューを置いて二人は暗黒魔界復活の為に過去へ飛び、そして様々な時代で戦いを繰り広げていた。

 いわば育児放棄だ。フューは両親から何も与えられていないし、何も教わっていない。

 ただ、異常なまでの力だけを残されてしまった。

 力と全能感だけを与えられた、育児放棄された子供……そんな存在が歪まないはずがないのだ。

 だからこそ……今までの自分が間違えていたと悟った今だからこそ、ミラは己の責任としてフューを止める決意を固めた。

 

「はははっ……今更だよねぇ。僕の事なんか放って過去に行って好き放題してたくせに、やっと楽しくなってきた今になって邪魔をするっていうの?」

 

 フューは飄々とした声で、しかし僅かな苛立ちを込めながら言う。

 それにミラは返す言葉を持たなかった。

 何故なら全て事実だから。あの時の自分はフューの事など一切考えず、ただ強い奴と戦う事しか考えていなかった。

 だから言葉は無粋だ。無言で変身し、気を高めた。

 

「いいよ、わかったよ。そんなにやりたいっていうんなら……望み通り、相手してあげるよ」

 

 そしてフューもまた、腰の鞘から静かに刀を抜いて構えを取った。




【戦闘力】
超フュー:50兆
超サイヤ人4の悟空:ゼノとベジータ:ゼノを同時に相手にしたり合体戦士ともそこそこ戦えたりするやばい奴。ふざけた態度とは裏腹に滅茶苦茶強い。

【フュー育児放棄】
あくまでこのSSの解釈。もっともヒーローズでも時空の穴にベイビーのフューを投げ込んでフューが荒野で独りで育っていた描写があったが……。
ゼノバースⅡの方のフューがまだマシだったのは、ダーブラ叔父さんが一応面倒を見てくれたおかげなのかもしれない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。