ドラゴンボールad astra   作:マジカル☆さくやちゃんスター

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_人人人人人_
> 復活のF <
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第七十八話 復活のフュージョン!!悟空とベジータ③~復活の『F』(3回目)~

 リゼットが潜在能力解放の為に老界王神のダンスを見せ続けられていた頃。

 かつて倒した敵が地球に蘇るという事態をリゼットから知らされた地球の戦士達は各地に散り、被害を未然に防ぐべく激闘を開始していた。

 凝りずに3度目の復活を果したフリーザが率いる地獄の戦士達の中を突っ切り、ピッコロがマントを翻して飛翔する。

 雑魚の群になど用はない。狙うは彼等を統括しているフリーザただ一人だ。

 

「くたばれ!」

 

 ピッコロの拳がフリーザの腹にめり込み、貫通して背中から突き出る。

 かつての強敵も今のピッコロから見ればどうという事はない。

 血を吐き出しながらフリーザが爆散し、それを見た雑魚が我先にと逃げようとする。

 だがそこを狙ったように光の戦乙女達が追撃し、一人一人丁寧に叩き落としていた。

 リゼットの気により生み出された彼女達は、一体どういう原理なのか自我を有し、会話すらも可能としている。

 そしてある程度の戦闘力すらも与えられ、100体全てが人造人間17号程度ならば倒せるだけの能力を持っていた。

 逃げる敵など無論相手になるわけもなく、折角復活してきたドクターウイローやバイオ戦士、ギニュー特戦隊などが次々と討ち取られていく様は時代の流れを感じてどこか虚しさすら感じられた。

 

「かったるいぜ。こうしちまえば簡単でいい」

 

 その隣でナッパが指を上に向け、周囲を丸ごと消し飛ばす大爆発を発生させた。

 これが空中だから地上の町に被害がないものの、少し思考の足りない男だ。

 彼の『ジャイアントストーム』により逃げていた悪人達が残らず消し炭となり、出番を横取りされてしまった乙女達が揃って頬を膨らませる。

 

「はははははっ! そうむくれるな、ちょっとした挨拶じゃねえか!」

「馬鹿が。この付近に人間の乗った報道ヘリや避難中の自家用機があったら今ので死者が出ていたぞ。貴様の下らん挨拶のせいでな」

「あ……す、すまねえピッコロ」

「フン。幸い今は誰もいなかったようだがな。次からはもう少し物を考えて動け」

 

 

 

「へえ、お前がコルド大王か。生身にしちゃやるじゃないか」

「地球人風情が……!」

 

 無人島の上で激しく攻防を繰り広げるのは人造人間17号とコルド大王だ。

 18号は19号と戦い、クウラ機甲戦隊を18号の夫であるクリリンが蹴散らしている。

 復活早々、生前の反省からかいきなり合体した超13号とは17号の救援に駆けつけたカプセルコーポレーションの誇るスーパー警備ロボット16号が戦い、掌を握り合って力比べを行っていた。

 久しぶりの人造人間トリオの結成だ。

 13号は完全なロボットタイプである為、魂などないはずなのだがあるいは邪悪な怨念でも宿っていたのかもしれない。

 だが既に戦いの勝敗は決まっていた。連携のまるで取れていない超13号、コルド、19号と違い17号達は一糸乱れぬ完全な連携を見せている。

 双子だからこそのコンビネーション、そしてクリリンと18号の夫婦故の息の合った戦い。

 更に16号もまた17号達の親友だ。背を預けるのに何ら問題はない。

 

「お、おのれ、出来損ない共が! またしても生みの親である儂に逆らうか!」

「はっ、ほざけよ爺。もう一度俺の手で地獄に送り返してやるぜ!」

 

 復活したドクター・ゲロは歯軋りをし、17号が挑発するように返す。

 生みの親気取りとは勘違いも甚だしい。平和に暮らしていた所を勝手に誘拐して勝手に改造した、ただの老害だろうが。

 そんな憎悪を滲ませながら17号と18号がゲロを睨み、狙いを彼へと変えた。

 17号が19号を蹴り、18号がコルドを投げる。

 クリリンが機甲戦隊全員をかめはめ波で巻き込み、16号が合体13号を20号へ向けて投げ飛ばした。

 そして腕を外し、照準をゲロへと定める。

 

「やれ、16号!」

「ま、待っ」

「ヘルズフラッシュ!!」

 

 制止の声も聞かずに16号の最大兵器が発射された。

 腕から放たれた大火力が19号、コルド、合体13号、20号を纏めて飲み込み焼却してしまう。

 その一撃で再び地獄の住人は地獄へと帰る事となり、17号は「二度と復活するなよ」と忌々しそうに吐き捨てた。

 

 

 

「また復活か! 凝りねえな、玉無しさんよ!」

「ほざけえ!」

 

 海の上でぶつかり合うのはボージャックとターレスの二人だ。

 今回復活した中でも間違いなくトップ3の中に入るだろうボージャックだが、最早今のターレスの敵ではない。

 軽々と攻撃をいなされ、面白いようにターレスの攻撃が命中する。

 膝蹴りで腹を抉られ、アッパーで空へ飛ばされる。と思えば先回りしたターレスに蹴り落とされ、海へと沈められた。

 すぐに海から飛び出してターレスの頬へ拳を叩き込むも、ターレスは口の端から僅かな血を流しただけで不敵に笑っていた。

 

「ば、馬鹿な……」

「クックック……その程度のパワーじゃ今の俺の相手にはなれないぜ」

 

 ターレスが早くも勝利宣言をし、全身をスパークが覆う。

 超サイヤ人のままでも勝てるが、あえての超サイヤ人2へのギアチェンジだ。

 力の差を前に戦意を喪失してしまったボージャックが震え、だがターレスは容赦しない。

 目にも止まらぬ速度で膝蹴りを叩き込み、肘打ちで頭を強打してボージャックを海へ落とした。

 更に気によって一時的に海の水を吹き飛ばし、自らも海底へと降りてボージャックの背を踏み付けた。

 

「死ねえーーーッ!!」

 

 その体勢から回避不能の気弾連射!

 無慈悲の攻撃にボージャックの身体が焼け、絶叫が木霊する。

 そして10秒後。攻撃が終わったターレスの足元にボージャックはおらず、代わりに元が何であったのかすらも不明な肉片だけが残されていた。

 海の水が戻り、ターレスは再び空へと浮上する。

 

「お見事でした、ターレス様」

「! お、お前達は」

 

 空に戻ったターレスを待っていたのは、かつての彼の配下であるクラッシャー軍団――アモンド、ダイーズ、カカオ、レズン、ラカセイの5人であった。

 彼等は空中で跪くという器用な芸当を行い、ターレスへ頭を垂れる。

 

「我等クラッシャー軍団、再びターレス様にお仕えすべく地獄より復活して参りました。さあ、ご命令を」

「へっ、いいのか? この件が片付けばお前等はまた地獄に逆戻りなんだぜ?」

「構いません。我等の主はターレス様だけです。

俺達は貴方にのみ従いましょう。例え地獄に落ちようとも」

「……最高だぜ、テメエ等」

 

 ターレスがニヤリと笑い、クラッシャー軍団の5人も同種の笑みを浮べた。

 正義か悪か、ではない。

 誰に仕え、誰と戦うか。それが彼等にとって何より大事なものだ。

 実力差は開きすぎてしまったが、それでもターレスの胸には久しぶりに再会した戦友がいるというだけで高揚が生まれ、力が高まっていくような錯覚さえ覚える。

 

「よし! ついてこいテメエ等! 一日だけのクラッシャー軍団再結成だ!

地獄の連中にお前達の恐ろしさを見せ付けてやれ!」

「はっ!」

 

 ターレスが意気揚々と飛び、クラッシャー軍団が後に続く。

 かつては地球の脅威であった彼等も、今この時だけは頼もしい地球の守護者であった。

 

 

 

「ブロリーーー!」

「カカロットォォォ!」

 

 水晶に囲まれた湖の上では超サイヤ人3の孫悟空と伝説の超サイヤ人ブロリーが二度目の衝突を果たしていた。

 悟空の拳がブロリーの頬を殴り、ブロリーの豪腕が悟空を殴る。

 悟空は技と経験で。ブロリーはそれらを無視したパワーで、互いの強みを活かして互角に渡り合う。

 気の強大さは今でも尚、ブロリーが勝っている。

 あれから7年間も経ったというのに、まだ悟空はブロリーに届いていない。

 それが悟空にとっては悔しい事であり、同時に嬉しい事であった。

 今が不味い事態だという事は分かっている。

 それでも、サイヤ人は強敵に会うのが嬉しいのだ。

 その人智を超えた戦いを悟飯、悟天、トランクス、ビーデルの4人は呆然と眺めている。

 

「お、お父さん! もう限界です、僕も……」

「悟飯! 手を出すな!」

 

 我慢出来ずに父の援護に向かおうとした悟飯を悟空の怒声が止め、その隙を突いてブロリーの拳が悟空の横面を殴った。

 だが悟空は殴られた勢いをそのままに身体を横回転させ、遠心力を加えてブロリーの顔を蹴り飛ばす。

 蹴られた箇所に雷光が発生し、更に悟空のストレートが追撃で彼の顔に入った。

 

「お前は悟天達を連れて逃げろ! そいつ等を守るのが今のおめえの戦いだ!」

 

 更に突き出した拳にブロリーの突きが交差し、両者の頬に拳がめり込む。

 だが怯むのは一瞬だ。

 二人は互いに相手の掌を掴み、密着状態から膝蹴りを何度も繰り出す。

 膝と膝がぶつかる度に衝撃波と雷光が迸り、湖の水が吹き飛んだ。

 

「……っ、……行こう、悟天、トランクス。ビーデルさん」

「で、でも兄ちゃん!」

「大丈夫だ悟天。僕達の父さんは負けない……絶対だ」

 

 ブロリーの相手は父に任せた。

 ならば自分は自分に出来る事をするだけだ。

 この混乱しきった地球で、ビーデルの側を離れるわけにはいかない。

 悟天とトランクスも年齢を考えれば超天才と言っていいが、それでも子供だ。地獄から復活してきた強敵と出会ってしまえば身を守る事は出来ないだろう。

 ならばこの三人を守るのが今の自分の戦いであり、役割だ。

 そう決めた悟飯はビーデルの手を握り、自分の側から離れないように告げる。

 ビーデルはその台詞と普段は滅多に見ない悟飯の戦士としての横顔に頬を赤らめているが悟飯にそれを気付く余裕はなかった。

 何故なら、彼の前には地獄から戻ってきたドクター・ライチーとその他大量の有象無象達が湧き出て彼等を包囲していたからだ。

 

「サイヤ人よ……今度こそ皆殺しにしてやろう」

「お前が誰だかは知らないが、地球を巻き込むというなら許してはおけない」

 

 ドクター・ライチーがバリアを纏ったまま突進し、悟飯はビーデルを抱えて飛ぶ。

 そして無防備な怨念の科学者の背へ、気功波を叩きこんだ。

 

 

 

「地球に移住しましても一生懸命に……」

「ビッグバンアタック!」

「うっ、う、うわああぁぁぁああああ!!」

 

 全く見覚えのない敵を気弾で消し飛ばし、ベジータはつまらなそうに残りの敵を見る。

 ヘラー一族にフリーザ軍、スラッグ配下の魔族にガーリック親子。そしてレッドリボン軍にパラガス、宇宙のならず者達。

 ついでに、過去の地球の圧政者と思われる軍人達とピッコロ大魔王の生み出したタンバリンにシンバル、ピアノとドラム。

 どうやら完全に外れを引いてしまったらしい。ものの見事に雑魚しかいない。

 ベジータは舌打ちをし、苛立ち紛れに両手を広げる。

 こんな雑魚共など相手するだけで面倒だ。さっさと始末してもっと強力な敵を探すべきだろう。

 

「消えろ雑魚共! ファイナルフラーッシュ!」

 

 地獄から蘇ろうが雑魚は雑魚だ。今のベジータと戦えるわけもない。

 折角舞い戻ってきた懐かしの面々は抵抗すら出来ずにベジータの放った気功波に飲み込まれて呆気なく消滅を迎えた。

 それを見届け、ベジータは一際巨大な気の方向へと視線を向ける。

 

「この気は……カカロットとブロリーか。

丁度いい。あの時の屈辱を返してやるぜ」

 

 

 

「ぶるわあああ!」

「滅せよ!」

 

 神殿上空で二人の人外が目まぐるしく攻防を繰り広げる。

 それは神殿を守りながら各地の援護をしていたセルと、神殿を強襲した怨念装置ハッチヒャックの二人だ。

 かつてはリゼットに消し飛ばされてしまったハッチヒャックだが、その強さは今のセルとも戦いが成立するレベルだ。

 思いがけぬ素晴らしい敵の出現にセルは自然と頬が緩み、ハッチヒャックの猛攻を楽しそうに受け流していた。

 

「サイヤ人は皆殺しだ!」

「ふん、私の中のサイヤ人の細胞に反応しているようだな」

 

 ハッチヒャックの猛攻を全て避け、左右に身体を振りながら軽快に拳を見切る。

 隙を突いて蹴りを放ち、飛んでいくハッチヒャックへ追いついて拳と蹴りの連打!

 ガードの上から体力を削り、背後に回って背中へ気弾を直撃させた。

 

「ぬうう……!」

 

 ハッチヒャックが腕をクロスさせ、気を急激に高める。

 彼の最大技であるリベンジャーカノンの構えだ。

 絶大な威力こそ有しているが発射までに15秒の時間を要し、タイミングさえ分かれば避け易いという致命的な弱点を抱えた技でもある。

 だがセルはあえてその弱点を突かなかった。

 むしろ与えられた15秒の時間を己の気を高める事に使い、正面からの迎撃を選択したのだ。

 両手を組み合わせて気を圧縮し、充分な気の練りを経て太陽系ごと消し飛ばす程の一撃へと昇華させる。

 更に本来は欠陥変身であるはずの筋肉の誇大化を行い、この瞬間のみと限定してパワーのみを急増させた。

 

「リベンジャーカノン!」

「MAXパワーかめはめ波!」

 

 二つの超エネルギーが成層圏で衝突し、空間すらも歪めながら押し合いを続ける。

 だがセルは不敵に笑うと、敵であるハッチヒャックへと称賛と賛辞の言葉を贈った。

 

「ふふふ。正直、ここまで楽しめるとは思わなかったぞ。

実に素晴らしい戦いだった……礼を言おう」

 

 セルのかめはめ波が勢いを増し、リベンジャーカノンを押し返す。

 ハッチヒャックも何とか堪えようとするが悲しいかな、機械の限界だ。

 今ある戦力以上のものは発揮出来ない。

 

「さらばだ! 微塵に砕けろぉぉ!」

「ば、馬鹿なぁぁぁ!!」

 

 青白い光の奔流がリベンジャーカノンごとハッチヒャックを飲み込み、宇宙へと飛んだ。

 そしてそれが終わった時には、封印によって暗くなった空があるのみであり、セルは満足そうな顔で神殿へと戻って行った。

 

「お前等、食べちゃお」

「ひいいい!」

「た、助け……」

「ケーキになっちゃえ!」

 

 神殿には何人か魔族が乗り込んできていた。

 何らかの方法で神殿のバリアを突破してきたのだろう彼等は、しかしその先にこそ地獄が待ち構えている事を知らなかった。

 ほとんどの者は魔人ブウのおやつ光線の餌食となり、逃げようとする者はゴッドガードンやポポ、人参化によって次々と始末されている。

 この神殿に乗り込んだ時点で彼らに許された道はたったの二つ。

 魔人ブウに食べられて死ぬか、他の誰かに殺されて死ぬかだ。

 司令塔であるこの場所を叩けば何とかなるとでも思ったのだろうか?

 とんでもない話だ。宇宙随一の魔境である地球において、その司令塔である神殿が安全であるはずがない。

 ここもまた魔境……地獄から蘇った悪党共に逃げ場など存在しないのだ。




・書く事がないので、知らない人の為にアニオリのキャラ紹介でもしておきます。

【パイクーハン】
アニメオリジナルキャラクター。
あの世一武道会編で初登場し、セルをたったの2発でKOして視聴者の度肝を抜いた。
普段は重装備を付けており、悟空には「ピッコロみてえな奴」と言われた
しかし重装備ありの状態でセルを瞬殺した割に、それより弱いはずの当時の悟空相手に重装備を脱いだり、その挙句に負けたりと強さの振れ幅が大きすぎる男。
ヤムチャに負けたオリブーと互角だった時もあり、今日の運勢のように強さがコロコロと変わる。
必殺技のサンダーフラッシュは隙のない技と言われているが、撃つ前にダンスのような無駄な動き(直立→しゃがんで右膝の前に左腕を置く→立ち上がり、今度は左膝の前に右腕を置く→そこから右手で地面を薙ぐようにしつつゆっくり立ち、腕を後ろに回したアバンストラッシュのような構えを取る)を入れつつポーズを取り、溜めの後に腕をクロスし、両手を突き出して両拳をぶつけてサンダーフラッシュと叫びながらを出すという矛盾塊のような技。

【オリブー】
あの世一武道会でパイクーハン相手に善戦をした男。
セルを瞬殺したパイクーハン相手に善戦をした事からセル以上と言われるが、一方でヤムチャに圧倒されたりと強さにムラがありすぎる。
もしかしたら、ヤムチャと戦っていたのはオリブーの双子の弟のオリプーだったのかもしれない。
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