ドラゴンボールad astra 作:マジカル☆さくやちゃんスター
いいですね? フリじゃないですよ、本当にこの3人は来ないで下さいね!」
ベジータ「ダニィ!? この俺が操られるわけがないだろう!
本当にそんなものが効くのが確かめてやるぜ! 今からそっちに行くぞ!」
リゼット「」
ピッコロ「へっ、操られると言われて『はいそうですか』と従う俺様だと思ったか?」
ターレス「むしろ逆だな。何が何でも戦いたくなったぜ」
リゼット「」
リゼットが呼びかけを行ってから数分後、もう少しゴネるかと思った悟空達は主力メンバー勢揃いで天界へと瞬間移動で現われた。
リゼットとしては、折角の天下一武道会が台無しになる事を惜しむかと思ったのだが全くそんな素振りはない。
邪心の持ち主は操られる可能性があるので来ないようにと言ったのに、むしろそれが逆効果になって『俺が操られるわけないだろう』とベジータ、ターレス、ピッコロまで来てしまったのは誤算だった。
意外だったのはベジータがそれほど残念がっている様子がない事だ。
よく考えればこれは当たり前の事で、この世界と原作は状況からして既に違う。
本来この時期では悟空は死んでおり、一日だけの復活だった為にベジータは再戦の機会を下らない事で奪われた事を怒り、苛々していた。
だがこの世界では悟空は存命なのだ。しかも悟空とベジータはこの7年の間に何度も手合わせを行っている。
つまりベジータは原作ほど、悟空との戦いに執着していない。
結果として天下一武道会に残ったのはクリリン、ヤムチャ、18号、悟天、トランクスの5人だけであり後は全員ここに集結してしまっていた。
「皆、すみません。せっかくの武道会なのに呼んでしまって」
「なあに、いいさ。神様がオラ達を呼ぶって事は相当なんだろ?」
第二に、悟空達の信頼度の違いがここに挙げられる。
本来の流れでは悟空達を誘うのは界王神になるわけだが、当然ながら悟空達からの信頼などそこにはない。
彼等からしてみればポッと出の偉いらしい人に誘われたというだけであり、しかも界王神は敵を探る為に悟飯を生贄にするような真似をしていたので心象もあまりよくなかったのだろう。
そして何より彼の気の少なさが問題だった。
悟空達にしてみれば原作の一連の流れは『何か弱い奴が騒いでるけど本当にやばい事態なのかいまいち分からない』というものでしかない。
実際魔人ブウが登場するまでベジータも悟空も、悟飯でさえも楽観視してしまっていた。
界王神にとっては脅威でも自分達なら問題ない、と考えてしまったのだ。
『界王神を一度でもすごいと思ったか?』とはベジータの台詞だったか。
だが呼び出したのがリゼットならば彼等の警戒度も変わる。
リゼットは最初期からずっと変わらず彼等の中でも最強クラスに位置している仲間であり、更に一時期は師事していた相手でもある。その実力は全員が認める所だ。
気の強大さでも超サイヤ人勢に匹敵し、戦闘技術と経験は疑いようもなくトップ。
加えてそこに超能力や神仙術、更に最近会得した魔法まで兼ね備えているのだ。
しかも彼女は、いつでも動かせる味方としてセルやMr.ポポ、兎人参化やゴッドガードンが神殿にいる。
つまり彼女ならば大抵の事は自力でどうにか出来てしまい、気付いたら勝手に解決していたという事も少なくない。
その彼女が悟空や悟飯の力を必要としたのだから、それは必然的にかなり厄介な事態が起きている、あるいは起きようとしていると悟空達も考えるわけだ。
「ええ。ですが説明の前にまず皆に紹介したい方がいます。
こちら、全宇宙の神である界王神様です」
リゼットが紹介をすると界王神はニコリと笑い、悟空達と向き合った。
とりあえずファーストコンタクトなので威厳を出そうとしているのだろう。
しかし悟空達は気が読めるので、実のところあまり意味がないわけだが。
「宇宙の神様? へえ~、すげえんだなあ。
もしかして、神様よりもすげえのか?」
「フフフ。いえいえ、それほどでもありませんよ」
いきなり悟空がハードルを爆上げしてしまったが、どうやら界王神本人は今のでハードルが成層圏を突き抜けていってしまった事に気付いていないようだ。
キビトは既に先ほどの戦闘でリゼット>界王神の力関係に気付いてしまっているので顔を青くしているが、界王神はまだそれに気付かない。
「もしかして、本気を出した時の神様よりも上なんでしょうか?」
「フフフ……さあ、どうでしょう」
今度は悟飯がハードルを天高く放り投げた。
彼の言う『本気』とは恐らく、ゼノバース発動時の事だろう。
既にハードルは太陽系を脱し、銀河の海を泳いでいるが界王神はまだ気付けていない。
「やっぱ超能力とかも使えるのか?」
「ええ。まあ、ほんの些細なものですけどね」
「そんな事言って、本当は色々出来るんだろ?」
「フフ、想像にお任せしますよ」
ターレスの言う超能力とは念動力や金縛り、読心や物質創造は当たり前として亜空間移動や亜空間創造。時間停止に気の形状変化、魔法なども含んでいる。
遂にハードルは銀河を越え、星の海へと旅立った。もう二度と帰って来る事はないだろう。
全ての事情を知っているセルはリゼットの後ろで愉快そうに笑っており、リゼットはリゼットで何だか申し訳ない気持ちで一杯になっていた。
何と言うか、とりあえず御免なさいと謝りたい。
悟空達に事情を説明し、リゼット達はバビディの宇宙船へと向かう事を決めた。
界王神は場所が分からないので部下を見付けて泳がせましょうなどと言っていたが、そこはリゼットが既に場所を掴んでいるので必要ない。
向かうメンバーはリゼット、セル、悟空、悟飯、ベジータ、ターレス、ピッコロ、ナッパ、界王神、キビトの10人だ。
リゼットとしては界王神とキビトは足手纏いなので神殿に残したかったのだが、流石に最高神にそんな事は言えない。
ベジータへのバビディの洗脳魔術に関しては……まあ、こちらも魔法でどうにか対抗するしかないだろう。
うまくすれば相殺出来るはずだ。
「さあ、行きましょう」
リゼットがゲートを開き、全員がその中へと入る。
もはや亜空間移動も慣れたものだ。
界王神とキビトだけが唖然としているが、害はないと判断したのか恐る恐るといった様子でゲートを通る。
そうすればもうバビディの宇宙船が見える位置にまで到着し、リゼット達はこれからどうするかを話し合う事にした。
といっても取れる手段は二つに一つだ。
「さて、皆の意見を聞きましょう。
私達が取れる方法は二つ。先制攻撃にて宇宙船を破壊して中にいる敵を一網打尽にするか。内部に乗り込んで戦うかです。
前者は手早く終わりますが、魔人ブウ復活の危険があり、後者は敵の陣地に入り込むわけですから何が起こるか解りません」
「そりゃあ、選ぶまでもねえ。宇宙船の破壊だろ。
何でわざわざ敵の有利なフィールドに入る必要がある。戦いってのは敵の嫌がる事をするのが定石だぜ」
リゼットの問いに対し、まずターレスが宇宙船の破壊に同意を示した。
彼の言っている事は至極真っ当だ。反論の余地はない。
「俺もそれでいい。何なら俺が挨拶してやろうか?」
「構わん。さっさとやってしまえ」
ナッパとベジータも宇宙船破壊に賛同した。
魔人ブウの復活? なるほど、確かに脅威だ。リゼットが味方を集めるくらいなのだから強いのだろうと分かる。
だが、ならばこそ不完全な状態で留めるべきだ。
完全復活など、決してさせるべきではない。
悟空と悟飯も頷き、ピッコロも反論しない。
セルもまたそれが最善だ、と頷いている。
ここに地球勢の意見は一致し、しかし界王神だけが反論を口にした。
「だ、駄目です! どちらもなりません!」
「……しかしですね界王神様。現状、そのどちらかを選ばなくてはならないわけでして……。
何らかの魔術防御を施しているのか、内部への転移攻撃も出来ませんし」
バビディの宇宙船内部へのゲートを使った遠隔攻撃は残念ながら出来ない。
既に試しているのだが、あの宇宙船の中は空間が滅茶苦茶になっており上手く繋げられないのだ。
悟空も瞬間移動は出来ないらしく、肩をすくめている。
まあ、瞬間移動が可能ならばそれこそ原作で直接バビディを叩きに行っただろうし、これは予想出来る事であった。
「おいおい界王神さんよ。攻撃も駄目、突入も駄目って、そりゃあ無理だぜ。どうしろってんだ」
「チャンスを待つのです。必ずチャンスは訪れます」
「チャンス? 随分暇な事言ってるなあ。あんたの言うチャンスってのはまさか、バビディがノコノコと宇宙船の外に一人で出るのを待つつもりか?」
「一人で、とは言いません。側近はいるでしょう。
しかし私達でかかれば倒せるだけの側近と共に外に出る時が必ずあります。その時を待つのです」
ターレスは界王神の度を越した慎重さに顔をしかめる。
そしてリゼットへと顔を向けて視線で問いかけた。『こいつ本当に強いのか?』と。
リゼットはあえてその問いには答えない。『さあ何の事でしょう?』としらばっくれて視線を逸らすだけだ。
だがその態度こそが答え。この瞬間、ターレスを初めとする全員が界王神の実力に疑問を抱いた。
「ふっ、人が悪いぞリゼットよ。本当はとっくに対策を考えているんだろう?」
「あ、バレました?」
もうそろそろ遊びはいいだろう、とセルが告げてリゼットへのネタ晴らしを求める。
するとリゼットもまた微笑み、軽く返答を返した。
破壊も駄目、突入も駄目。なるほど、ならば要はこの二つと違う道を選べばいいわけだ。
宇宙船内部への転移は確かに出来ない。
ならば話は簡単――宇宙船そのものを転移させてしまえばいい。
「では作戦を説明します。これより私の能力を使い、宇宙船をどこか遠くの恒星の地表へ転移させ、焼き尽くします。
いかに魔人ブウでもエネルギーが足りていない状態で、封印されたまま恒星に放り込まれては消滅するしかないでしょうし仮に復活出来ても復活と同時に消滅します」
「そ、そのような事が可能なのですか!?」
「ええ。他には私の創った封印空間に閉じ込めるといった方法や精神と時の部屋に閉じ込めてから宇宙船を破壊するといった手段もありますが、これが最善と考えました」
唖然とする界王神に軽い補足を入れ、それから更にリゼットは説明を続けた。
「しかし、恐らく今回の事態を招いた魔族……ミラとトワだけは脱出してこちらへ仕掛けてくるはずです」
「時間を越えて現われるっていう奴等だな。神様とセルでも苦戦したっていう」
「ええ、そうです悟空君。本当はこの二人も一緒に焼き尽くす事が出来れば一番いいのですが、まず間違いなく脱出されるでしょう。ですので、この二人を迎え撃つのが皆の役割です」
リゼットはもうこれ以上、あの二人との戦いを続ける気はなかった。
今日、ここで。
これ以上奴等が舞台を引っ掻き回す前に決着を付けてみせる。
その為に悟空達をここへ呼んだのだ。
「あまり好ましい戦い方ではありませんが、遠慮はしません。
逃げる間を与えずに一気に倒し切ります」
「ああ、わかった。一気に決めっぞ」
間を与えればすぐに逃げる。ならば間を与えなければいい。
子供でも分かる簡単な理屈だ。
バビディ達と魔人ブウは恒星の熱にてこの世から消し去る。
ミラとトワは総力で叩き潰す。
そうすればこの戦いはここで終わりだ。
否、終わらせてみせる。
その決意をした直後。
リゼット達が仕掛けるよりも早く、突然宇宙船が木っ端微塵に爆散した。
「……え?」
リゼットが呆け、皆を見る。
だが勿論、この場の誰も攻撃などしていない。全員が違う、と首を横に振った。
一体何が起こったのかが分からない。まだ誰も何もしていないのに勝手に宇宙船が吹っ飛んだ。
いや、問題はそこではない。
注目するべきは気……先ほどまで確かに感じられた宇宙船内の気が一斉に消失し、バビディの気までもが消え去った。
代わりに現われたのは巨大にして捉えどころのない不可思議な魔人の気だ。
界王神はワナワナと震えており、「そんな馬鹿な」と呟いている。
それを見てリゼットは察した。
理由はさっぱり分からない。何が起こったのかも分からない。
だが魔人ブウが復活してしまった、という事実だけはかろうじて理解する事が出来た。
それも……気の大きさから考えて、恐らくは完全な状態で。
【戦闘力】
・魔人ブウ:1000億
・魔界の王ダーブラ:250億
・ヤコン(死亡):40億(800キリ)
・プイプイ(死亡):1億
※キリに関して
キリはVジャンプでは超サイヤ人悟空=1億5千万という前提の上で3千で割って1キリ=5万としています。
しかし、それではあまりにも少なすぎるのでこのSSでは桁を二つ足して1キリ=500万とします。フリーザ戦から成長してないとか有り得ないです。
記事を書いた人が前提にしている悟空:フリーザ編で初めて変身した時の悟空
実際に3000キリと判定された悟空:上記の悟空がヤードラット星で修行して地球に帰還した後に三年後に現れる人造人間に備えて修行をし、その後精神と時の部屋で一年修行し、更にあの世で七年間修業した後のブウ編悟空
なので1キリ=500万とし、原作の超サイヤ人悟空は3000キリ=150億とします。
超サイヤ人3だと1200億です。
まずはこれを基準にし、ここから原作の描写や発言を参考にしてブウなどの戦闘力を出しています。
ちなみにこのSSの悟空は超サイヤ人で6500キリです。
ライバルに恵まれた結果、何か強くなってしまいました。
魔人ブウはその原作悟空の超3以下なので適当に1000億としました。
(再生能力があるので互角だと悟空に勝ち目はないが、原作で実は倒せた発言があるので確実に超3悟空未満。
本音を言うとあの不死身性を突破するには倍くらいの差はないときついと思うので600億くらいにしてしまいたかったが、それだと流石にブウが弱すぎるので1000億で妥協)
ダーブラは3000キリを叩き出した悟空の強さを見ても勝てる気で出撃したので150億以上は確定。
しかし悟空から「今となっては大した相手じゃない」と言われたので超2悟空(300億)未満確定。
後に「思ったより強い」と評価に上方修正が入るのでオマケして250億にしました。
このSSだと今の超サイヤ人2悟飯と互角くらいです。
プイプイはよく分からないので適当に1億にしました。
Q、ラディッツをキリで測るとどうなるの?
A、戦闘力たったの0.0003キリか……。