「私は決して医療関係団体の代弁者ではない」
厚生労働相に起用された武見敬三氏(71)は14日の就任会見で、自らこう切り出した。
父は、日本医師会(日医)の会長として権勢をふるった故武見太郎氏。自身も日医の政治団体から票やカネの支援を受けており、いわば医師会の「お抱え」議員だ。
日医は内閣改造があったその日のうちに、大臣就任への賛辞を公表。SNS上では「医師会そのものが大臣になったよう」。今年は診療報酬の改定協議が控えるだけに、医療費への影響を懸念する声が相次いでいる。(デジタル編集部)
◆武見氏の登用に喜ぶ医師会
岸田政権の内閣改造があった13日、日医は松本吉郎会長名で、「誠に喜ばしい限りです」と武見氏起用へのコメントをウェブサイトに公表した。
サイトでは、武見氏を「エビデンスに基づく冷静沈着な分析と、その一方でラガーマンとして培われた熱血漢としての側面を持ち合わせる稀有の存在と尊敬しています」と持ち上げる。
その上で「これまでの様々なご経験をもとに厚生労働行政においてその手腕を遺憾なく発揮されることと期待しております」とエールを送っていた。
武見氏は大学と大学院で政治学を専攻。テレビ朝日の「モーニングショー」のキャスターや東海大教授を経て、参院議員となった。
父の太郎氏は「けんか太郎」との異名を取り、25年にわたり日医の会長として、医療行政ににらみを利かせてきた。
本人は医師ではないものの医療界のサラブレッドという血筋から、日医の政治団体「日本医師連盟」の推薦候補として当選を重ねてきた。今は推薦候補ではないが支援は続いており、当選は5回を数える。18年には厚労副大臣を務めた。
◆岸田首相に次いで3番目の金額
政治資金収支報告書によると、日医連から武見氏への献金額は、21年だけで900万円に上る。国会議員の中では、日医連推薦候補の自見英子氏(今回、地方創生担当相に初入閣)、岸田文雄首相に次いで3番目に多い額だ。
21年は参院選挙の改選があり、武見氏陣営には、東京都医師会の尾崎治夫会長らが応援に駆け付けている。
日医は政治献金と集票力で政治に大きな影響力を及ぼしてきた。その日医にとって、今年は、診療報酬の改定の協議を控えた大事な年に当たる。
診療報酬とは、治療や検査、薬など保険医療の公的価格。原則2年に1度、年末の予算編成に合わせて政府が改定率を決め、2月に厚労省が診...
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