夜道で、僕とすれ違う女性が、なぜか明らかにこちらを見た後に、反対側の歩道に渡っていく。
何度もあった。今夜もだった。
「危険を避けたい」「用心のため」と言われれば、それはもっともらしく聞こえる。
この行動には、攻撃性がないように見える。言葉もない。ただ歩道を渡るだけ。
けれど、その沈黙が強烈だ。
僕は何もしていない。ただ夜道を歩いているだけの存在だ。
でもその「存在」自体が、「避けられる」「脅威と見なされる」ことにより、
無言のメッセージを突きつけられる。
これは否応なく「加害者としての仮面」を被せられることに他ならない。
何もしていないのに、「していること」にされる。
「私は何もしていません」と言いながら、
そうした行動のなかには、能動的な「意思表示」が含まれている。
でも同時にそれは、こちらに「お前は怖がられる存在だ」と告げる、極めて強力な社会的サインでもある。
これを言うと、必ず「被害者ヅラするな」「女性の恐怖を想像しろ」という声が返ってくる。
わかってる。そういう反応が来ることも、承知で書いてる。
でも、それって「黙ってろ」と言ってるのと同じじゃないか。
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犯罪率が上がってる 女の後ろに女がやってきても距離取られるで 自分以外すべて敵の世になりつつある
老人だらけで犯罪率は下がりまくってますが
ヒント 川口