「国へ帰れ帰化すればよいの大合唱」に韓国籍の芥川賞作家「私の人生は私のもの、私の選択です」
芥川賞作家、柳美里さん(57)が15日までにX(旧ツイッター)を更新。参院選の争点にもなっている外国人をめぐる問題について、自身に寄せられた声を紹介した上で思いをつづった。 【写真】芥川賞作家の柳美里さん 参院選(20日投開票)で外国人政策が争点の1つとなる中、SNS上でも議論が繰り広げられている。柳さんは12日にXを通じ「『外国人は日本から出て行け!』の声がかつてないほど大きくなっている」と書き出した上で「おおやけに、外国人排斥を叫んで良いことになり、それによって多くの支持を集めている」と指摘した。 続けて「日本で生まれ育った外国人は、いったいどこへ出て行けばいいんでしょうかね?」と疑問を投げかけ、在日韓国人として「わたしは外国人です。もちろん、投票券は届きません。選挙期間中は、様々な情勢を至近距離から遠目に眺めている」と複雑な思いをつづった。 柳さんは自身に寄せられた言葉を一部紹介する形で14日に再びポスト。「国(韓国)へ帰れ (日本国籍に)帰化すればよい の大合唱がわんわんと押し寄せているが、それは、他人に言われる筋合いのことではない」と書き出した上で「私の人生は私のものです。国籍の変更や、居住地は、私の選択です」とつづった。 韓国籍の柳さんは94年に小説家デビュー。97年に「家族シネマ」で芥川賞受賞。現在は福島県南相馬市在住。