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カルトに嵌るとなぜ「謝れない」のか

カルト的と言われている集団のトップが、自治体からの指摘に対して、謝罪を拒否したことがニュースになっています。

一般論として、カルト的なコミュニティに強く依存している人は、たとえ自らの行為に法的なリスクや社会的制裁が伴ったとしても、謝罪や過ちの認知を拒絶し、最後まで争い抜く傾向があります。その根本原因は、「コミュニティ内での自分の価値・評価」が、現実社会での立場や損失よりも遥かに重視されるという心理構造にあります。ベースとなる認知が歪んでいるんですね。

外部社会よりも「内集団」での序列・評価が最重要

カルト化した集団の特徴として、外部社会(国・地域・職場)との接触や価値観の共有が希薄になります。外部はしばしば「敵」や「異物」と認識され、自分の居場所や存在認知は、自分から見えやすい半径10m以内=カルト内部での評価・地位・仲間からの承認が最優先になります。この「内集団バイアス」が極端に働くことで、外の社会的善悪や合理的アドバイス(例:「謝罪した方が損害が少なく済む」等)はほとんど意味を持たなくなります。

たとえば裁判の和解条件が「損害賠償はなしでもいいから、公然と謝罪と訂正をしてほしい」という、加害者に極端に有利なものですら、跳ねられてしまうことが少なくないです。

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本人による訂正・謝罪だけは断固拒否

謝罪は「裏切り」「弱さ」とみなされる構造

このような閉鎖的集団では、「外部からの批判や指摘に謝罪で応じること」は、仲間やイデオロギーへの裏切り行為と解釈されやすいです。そのため、

謝罪=「敵(外部)の圧力に屈した敗北者」「裏切り者」
不謝罪=「信念を貫く英雄」「圧力に負けない強い自分」

という分かりやすい構図が成立します。合理的デメリットよりも、コミュニティ内での英雄願望や自己承認欲求が優先されるため、本人は謝罪を選び(べ)ません。

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社会からの制裁を受けてでも、コミュニティー内の英雄でありつづけることを望む

懲罰や社会的敗北が「殉教」に転化する

仮に法的責任や社会的ペナルティを実際に受けたとしても、カルト内部では「敵社会に殉じた英雄=殉教者」として祭り上げられ、逆に評価や結束が強まる現象が起こります。社会的な死を迎えても、仲間からの承認で精神的勝利が得られた状態です。匿名SNSの場合は、一部は面白がって焚きつけてるだけの人かもしれないんですけどね。

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無茶しやがって・・・AA略

ましてや教祖的立ち位置にある人は、信者的立ち位置の人たちからの賞賛を失うことを、なによりも恐れるわけで。

社会との断絶と「負のスパイラル」

こうして現実との距離が広がることで、「やはり外は敵」「自分たちだけが正しい」という集団幻想や被害妄想が強化されます。認知的不協和の解消やグループシンク(集団の中で批判的思考が機能しなくなり浅慮化する現象)などの心理現象によって、ますます外部からの是正が効きにくくなる負のスパイラルに嵌ります。

まとめ

・人は、外部より内部での序列・評価に最大の価値を置きがち
・謝罪は「裏切り」と捉えられがち
・法的制裁や社会的敗北でさえ、内部では「殉教」に昇華される

結果、カルト構造がますます強固になる

この現象は宗教だけでなく、閉鎖的なイデオロギー集団、ブラック企業、極端な信奉組織など様々な人間集団でも再現されるものです。
「なぜ加害者は最後まで認めないのか」「どうして判決が出てすら被害者叩きが起きるのか」の背景を理解するうえでの一助となれば幸いです。

おまけ

じゃあ裁判には意味が無く、むしろ悪化させるだけなのか、というとそんなことはなく。

まずはオーディエンスのうち、カルトに嵌りかけているライト層の目を覚まし、カルトとの距離を取らせたり、怪訝な目で見てもらえるようになる効果があります。また、本人も大きな社会的損害(高額賠償など)を食らえば、ショックを受けて呆然とし、外部の支えを受けながら、カルトからの足抜けができる可能性もちょっとはあります。・・・普通に行ったら殉教者ルートだけど。

なので、もし昔からの友人などがカルトに嵌って疎遠となっていても、大きな判決が出たときなど本人の揺らぎが生じたとき、すかさず複数人で本人に寄り添い、温かい声掛けをしたら、目が覚めて戻ってこれる可能性もあるんじゃないか?と思う次第です。

カルトに嵌る人は、たいていは「承認欲求の飢餓」を起こしており、それを与えてくれるカルトに嵌っていきます。だから、そもそも承認欲求の飢餓を起こす人を減らすのが予防になるし、また、戻りたいときに戻れるように温かく迎えることも、とても重要だと思うんですよね。

というわけで、今、日本が極右化するなかで、最近のニュースなどを見て抜けられそうな気配のある人が身近で出た場合、馬鹿にしてぶん殴るのはマジでやめようね、と思うのでした。

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