モーターサイクルのフロント
ブレーキレバーは「握る」の
ではなく「引く」。
しかも、現代車両においては
ブレーキの利きが悪かったワ
イヤー式ドラムブレーキ時代
のような指4本掛けはしない。
もうすぐ還暦で引退していた
白バイ隊員を後進たちの指導
者として特別隊員として復活
させた佐賀県警。
全員が間もなく還暦組の50代
末期の警察官だ。
指4本掛けなどしていない。
これは現代車両のセオリーだ。
指は2本乃至3本を使う。
ピアノを弾いたりキーボード
を任意に超速打ち込みする時
には指4本で叩くような事で
は繊細で迅速な演奏や打ち込
みはできない。
現代二輪のフロントブレーキ
レバーの扱いもそれと同じ。
繊細で任意のタッチで制動を
実現させるには4本握りのワシ
掴みなどでは実現不可能だ。
教習所で今でも強制している
時代錯誤の「嘘教え」の一つ
でもある。非現実的かつ非実
用的で、公道での実践走行に
は4本指掛けは、任意レバー
調整の引き代と力の加え方の
実現困難、現代車では指4本
では軽く握っただけですぐに
フルロックしてしまう、指4
本掛けはハンドルを親指と人
差し指のつけ根を当てている
だけの不安定な保持となる、
という3点において、極めて
危険なやり方だ。
ロックを避けるABSが装着さ
れていても、あの装置は制動
を断続的に解除するシステム
なので、二輪車の場合には別
要素として危険因子が発生す
る。
いずれにせよ、現代二輪の
前輪ブレーキは、指2本の野
球ボールの握り形式か指3本
のOKマーク形式かのどちら
かを使用したほうが安全か
つ円滑な二輪操縦操作が実
現できる。
ただし、教習所やセンターで
二輪免許を取得する場合には
前輪ブレーキレバーは指4本
掛けでないと不合格にされる。
教習所等は適正運転を教える
場所ではなく、「決まり事を
守れる人かどうか」を試験
する場所だからだ。
なので、時代にそぐわない危
険な操作操縦方法も多く教え
る事を実行しているのが現実
だ。
免許を取得するためには、教
習所の言う通り、まったく教
官の写し物のような運転をし
ないと免許は取得できない。
私は二輪の審査試験の時には
見かけ上は指4本をレバーに
載せるように掛けて、実際に
は中指と薬指だけでレバーを
引いて操作していた。免許取
得のためだけに考え出したや
り方。目的の為に手段を選ん
だ方法で、本来の教習所や
センター審査の教えや基準
には背いている。
だが、危険運転に繋がる二輪
の操作をする気は全く無いの
で、形式上の合格を得る為に
そのような方法を考え出した。
なお、ステップも私は爪先
寄りで掴んでいた。
これは完全なレーサー乗りの
爪先側までもっていかない、
一見したら教習所やセンター
の言う通り「土踏まずを載せ
る」という形に見えるような
位置でステップを足裏で掴ん
でいた。
だが、フットブレーキからは
爪先は離れているので、凝視
すれば爪先寄り乗りと判別が
つくのだが、パッと見はそれ
とは悟られないような絶妙な
位置取りでステップ操作をし
て合格している。
オフ車ではないのだから、ロ
ードモデルにドテッと土踏ま
ずを載せたままで二輪の操縦
などは本当の真実は不能なの
だ。
ステップは自転車のペダルを
こぐのと同じ足裏の位置で
踏むのだ。
しかも、それが固着ではなく、
状況により踏みかえて位置を
替える。それが本当の実践的
な二輪のステップ操作だ。
MTシフトバイクの二輪車の
ステップはスクーターのよう
な足置きフロアではない。
足裏でステップを掴むように
操作操縦するのである。
ただし、公道に出てからは、
それらの教習所やセンターや
世間に蔓延する嘘教えスクー
ルの嘘を嘘ときちんと見抜い
て、正しい操作と操縦と運転
で自分の身と他者の身を守る
事が極めて重要だ。
「嘘を嘘と見抜く力」。
これは二輪乗りにとって、極
めて大切な資質の一つでもあ
る。
状況判断力と適切な操作が合
体しないと、二輪などはただ
でさえ身体むき出しで危ない
乗り物なのに、さらに危険度
が加速度的に増す事になる。
二輪乗りは、人間力の資質が
問われる、自分に投げかけら
れる乗り物だ。
それは、神が人間に与えた試
練のように。
ただし、正しく乗れば、この
上ない人類が考え出した素晴
らしい乗り物である姿を人間
に伝えて来る。
それが二輪だ。