これらを受け、ついに7月13日、僧籍を剥奪された。米ハフィントン・ポストによると、不正に蓄財された資産は約10億バーツ(約32億円)にもなるという。
同17日にはタイ法務省特別犯罪捜査局(DSI)が、少女に対する強姦、横領、詐欺容疑で逮捕状を請求するに至った。疑惑が発覚した当時はフランスにいたウィラポン容疑者は、身の危険を感じたのか、米国に逃亡した。
高級車70台… 一部は賄賂に
ハフィントン・ポストによると、ウィラポン容疑者の日頃の行状はとても僧侶とは思えない。贅沢(ぜいたく)僧侶というより、悪徳僧侶だ。
貧困地区で出身で、10歳代で宗教の道に入ったウィラポン容疑者は、実は担当の宗教区では名声を得ていた。なぜか。空を飛び、水の上を歩き、そして神と話すことができるという噂が広まったからだ。
そして、名前も「ナンカム」と変え、裕福な支援者と親交を保ち、金集めに奔走した。
説法も地域では知られるようになった。ハフィントン・ポストによると、説教を聞いたことがある女性は「彼の声は美しく、魅惑的だった。そこにいたすべての人間を魅了した」。説教の最後にサフラン色のかばんを差し出すと、数百人の人たちがこぞって寄付を申し出た。容疑者はこう言った。
「心配しないで。あなたたちの最後の寄付が終わるまで、ここにいますから」
当局側が把握している限りでは、同容疑者は41の預金口座を持ち、そのうちのいくつかには2億バーツが絶えず預けられていた。