参政党候補のさや氏「核武装は安上がり」 入党前には徴兵制に言及
参院選東京選挙区に立候補している参政党の新顔、さや氏は3日配信のネット番組で、「核武装が最も安上がりだ」として日本の核保有を主張した。2年前に出演したユーチューブ番組では徴兵制を肯定的に捉える発言もしており、SNSなどではさや氏の一連の言動に批判の声が上がっている。
さや氏は、日本テレビが公示日の3日に配信した番組で、司会者から核保有や日米同盟について問われ、「あの北朝鮮ですらも核兵器を保有すると、国際社会の中でトランプ大統領と話ができるぐらいまでにはいく」と主張。個人的な考えとして「核武装が最も安上がりで、最も安全を強化する策の一つ」と述べた。
しかし、日本は核不拡散条約(NPT)を批准しており、核保有にはその枠組みから離脱する必要がある。
また、2023年に配信された番組「皇統を守る会チャンネル」では、「徴兵制が担ってきた教育的な役割、学校教育では教えられないことが、兵役の中では教えること、体験することができる」と発言。「日本であれば『益荒男(ますらお)(強く勇ましい男子)』の部分を体感することができる」などと主張した。一方、「早急な復活」については否定的な見解を示した。
同党の神谷宗幣代表は17日、神戸市で記者団の取材に応じ、「核武装は検討すべきだ。でもすぐに保有するといった考えはない。議論は避けてはいけない」と語った。徴兵制については「それは(さや氏が)参政党に入る前の話だ」とし、報道陣に対し「そんなのをほじくり返してどうするのか」と述べた。
さや氏をめぐっては12日、飲食の提供と引き換えに、自身や同党への投票を呼びかけたと受け取れるX(旧ツイッター)上の第三者の投稿に「感謝でいっぱいです」などとリプライ(返信)し、党が公式アカウントで「不適切な内容」だったとして陳謝した。また、さや氏が14日にロシアの国営通信社「スプートニク」に出演したことを受け、「勝手に許可を出した」(神谷氏)として、党職員が辞職を勧告されている。
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