判決を前に大津地裁に入る原告の西山美香さんや弁護団ら(大津市)=17日午後1時29分

判決を前に大津地裁に入る原告の西山美香さんや弁護団ら(大津市)=17日午後1時29分

 滋賀県東近江市の湖東記念病院の患者死亡を巡り、再審無罪が確定した元看護助手西山美香さん(45)=彦根市=が捜査の違法性を訴え、滋賀県と国に約5400万円の損害賠償を求めた国賠訴訟で、大津地裁(池田聡介裁判長)は17日、県警の捜査の違法性を認める判決を言い渡した。検察の違法性は認めず、請求を退けた。

 湖東記念病院で2003年5月、入院中の男性患者=当時(72)=が死亡した。滋賀県警は04年7月、人工呼吸器を外したと自白した当時看護助手の西山美香さんを殺人容疑で逮捕した。西山さんは公判では否認に転じたが、懲役12年の判決が確定。服役後に再審を申し立て、20年3月に再審大津地裁が無罪とし、検察側が上訴権を放棄したため判決が確定した。西山さんは長期の身体拘束で精神的、経済的な損失を受けたとして、20年12月に国賠訴訟を起こしていた。

 訴訟で西山さん側は、県警が西山さんの好意や迎合的な態度を知りつつ利用し、患者を殺害した旨の供述調書を作り上げたと主張。ほかに県には証拠隠しや起訴後の捜査の違法性を、国には検察による起訴の違法などを訴えていた。