大リーグ 大谷翔平「特別なオールスターだった」【一問一答】

ことしのオールスターゲームは15日、ブレーブスの本拠地アトランタで行われ、ナショナルリーグのファン投票1位で選出された大谷選手は1番・指名打者で先発出場し、先制点につながるヒットを打ちました。
試合は史上初めてのホームラン競争での決着にもつれ、ナショナルリーグの勝利でした。

記事後半では報道関係者の取材に応じた大谷選手の一問一答などもお伝えしています。

大谷翔平 第1打席にヒット

大谷選手は1回、昨シーズン、サイ・ヤング賞を受賞し、今シーズンすでに10勝をあげているタイガースの左腕、スクーバル投手と対戦しました。

レギュラーシーズンでこれまで9打数1安打と苦手にしていた相手でしたが、アウトコース低めのスライダーにうまくタイミングを合わせ、センター前にヒットを打ちました。

このあと大谷選手はタイムリーツーベースヒットで先制のホームを踏みました。

第2打席はファーストゴロ

大谷選手の第2打席は2回2アウト二塁のチャンスでここまで10勝をあげているヤンキースの左腕、ロドン投手の4球目のスライダーをフルスイングしました。

この打球はライトポール際のスタンドまで飛びましたがわずかにポールの外でファウルとなり、スタジアムのファンが沸くなか大谷選手は苦笑いを見せました。

続く5球目を打ってファーストゴロに倒れました。

アウトになった際には頭を抱えるしぐさを見せて笑顔でベンチに下がりました。

大谷は2打席で交代 2打数1安打1得点

大谷選手は5回にフィリーズのシュワーバー選手が代打に送られ、2打席で交代しました。

ことしは第1打席にタイガースのスクーバル投手からセンター前ヒットを打ち、第2打席はファーストゴロで2打数1安打、1得点の成績でした。

オールスターゲームの通算成績は8打数3安打で、打率は3割7分5厘となりました。

初のホームラン競争で決着

試合はナショナルリーグが6対4とリードして9回を迎えましたが、アメリカンリーグが2点を挙げて同点に追いつき、そのまま決着がつかず史上初めてホームラン競争での決着にもつれ込みました。

ホームラン競争は両リーグからそれぞれ3人ずつが選ばれて1人3スイングずつで争い、ナショナルリーグの2人目で登場したフィリーズのシュワーバー選手が3スイング連続でホームランを打って逆転しました。

アメリカンリーグは3人目の選手がホームランを打てず、後攻のナショナルリーグがひとりを残して4対3でアメリカンリーグを上回り、午後11時45分まで及んだ熱戦を制しました。

MVP=最優秀選手にはシュワーバー選手が選ばれ、試合では2打数ノーヒットでしたがホームラン競争での活躍が評価されました。

MVPのシュワーバー「ライナー打つ意識だった」

オールスターゲームのMVPを受賞したシュワーバー選手は「いつもどおり、ホームランを狙うのではなくライナーを打つ意識だった。最初のスイングでホームランを打てたのが一番のポイントだった。この賞にふさわしい選手はもっといるが、とても光栄だ」と喜びを話しました。

同点の場合にホームラン競争に出ることは前日にナショナルリーグを率いたドジャースのロバーツ監督から打診されたということで「『もし同点になったらやるか?』と聞かれて『もちろんやる』と答えたが、まさか本当にそうなるとは思っていなかった」笑顔で振り返りました。

そして「私はいつも『この瞬間が本当に特別だと気づくのはキャリアが終わってからだ』と思っている。今こうして経験していることはあとになってからすごく貴重だったとわかると思う」と話していました。

ホームラン競争に大谷不在の理由は

史上初めてホームラン競争での決着となったオールスターゲームですが、最後のホームラン競争にはリーグを代表するホームランバッターの大谷選手やジャッジ選手の姿はありませんでした。

大リーグのオールスターゲームでは、選手たちが家族との時間を持てるように試合中でも出番を終えれば帰宅できるため、午後11時を過ぎていた9回の終了時には大谷選手やジャッジ選手もすでに球場をあとにしていたとみられます。

ホームラン競争にもつれた場合には、出場する選手を事前に登録しておく必要があるため、試合に先発出場した選手を登録するのは難しく、この日出場した6人はいずれも途中出場の選手たちでした。

このうち、アメリカンリーグの3人目は、ここまでホームラン11本でリーグ53位のレイズのアランダ選手でした。アランダ選手は懸命にフルスイングしたもののホームランは打てず、アメリカンリーグが敗れる形となりましたが、真夜中まで及んだ真夏の祭典を大いに盛り上げました。

大谷「特別なオールスターだった」

大谷選手は2打席で退いたあと、チームメートのフリーマン選手とともに会見に臨みました。
フリーマン選手はユニフォーム姿でしたが、大谷選手は試合前のレッドカーペットショーでも着用していたスーツ姿で会見場に現れ、質問に笑顔も見せながら答えました。

大谷選手は第1打席にスクーバル投手のアウトコース低めのスライダーを打ったヒットについて「なんとかバットに当てていいヒットだったと思うが、自分の中では三振かホームランくらいの気持ちで行こうと思っていた。渋いヒットにはなったがよかった」と話しました。

また第2打席で打ったもう少しでホームランという大きなファウルについては「最初はホームランの軌道だったが、切れていくのが見えた」と冷静に振り返りました。

一方、ことしはレッドカーペットを一緒に歩いた妻の真美子さんだけでなく、ことし生まれた長女と愛犬のデコピンも一緒にアトランタを訪れたということです。

大谷選手は「家族と一緒に来られたのもそうですし、カーショー投手も投げました。フリーマン選手ももともと所属していたチームの本拠地での試合で、かつてのチームメートと一緒に出ましたし、特別なオールスターだったと思います」と5年連続となったオールスターゲームに充実した表情を見せていました。

【一問一答】大谷翔平 5回目の球宴を終えて

Q.ことしはどんなオールスターになったか。

A.家族と一緒に来られたのもそうですし。きょうカーショー投手も投げましたし、フレディー(フリーマン選手)ももともと所属していたチーム(ブレーブス)で、そういうチームメートと一緒に出られたというのも特別なオールスターだったと思います。

Q.特大のファウルボールはホームランだと思った?

A.いやまあ、だいぶフックしていたので。最初はホームランのあれ(軌道)でしたけど、切れていくのが見えたので。ファウルかなと思いました。

Q.去年はフィリーズのハーパー選手と打席の構えについて話したと言っていたが、ことしは練習が参考になった選手などはいたか。

A.いろんな人としゃべれたのは、まず(よかった)。練習とかっていうよりかは、画面でしか見ていなかった選手たちと交流することによって、この人はこういう性格なんだと把握できたのは、単純にいい時間を過ごせたなと思います。

Q.あすから2日間休みだが、どう過ごすか。

A.(うなずきながら)僕は家でゆっくりしようかなと思います(笑)。

Q.第1打席、スクーバル投手から追い込まれて外のスライダーをヒットにしたが、感触は。

A.まあなんとかバットに当てていいヒットだったなとは思いますけど、三振かホームランくらいの、自分の中の気持ちとしてはそのくらいの気持ちでいこうと思っていたので。まあ、渋いヒットにはなりましたけど、よかったかなと思います。

【解説】若い選手から敬意や憧れ 大谷の存在感増すオールスター

ことしの大リーグのオールスターゲームでは、20代の若い選手たちから大谷翔平選手への敬意や憧れのことばが相次ぎ「選手に目標とされる選手」という大谷選手の存在感の大きさを改めて実感させられる2日間となりました。

大谷選手はオールスターゲーム前日の会見で「自分より下の世代の人たちのプレーを見るのが楽しみ」と話し、前日のホームラン競争や試合前の練習時間の合間など、比較的自由に過ごせる時間には後輩の選手たちと気さくにことばを交わす姿が見られました。

このうち大リーグ4年目、27歳で初出場となったマーリンズのストワーズ選手はホームラン競争の前の練習中に会話をしたということで「たぶん僕がじっと見ていたから、彼が気づいてくれた。自己紹介をしたのと『ピッチャーとしてもう100マイルを超えるボールを投げたの?』と聞いたら、彼は僕を見て『そうだよ』と答えてくれたんだ」とうれしそうに話していました。

そして「投打であれだけのことができるのは信じられない。彼の準備の様子、試合に向けての取り組みを見ていてすごいと思った」と大谷選手の野球への姿勢から学んだ様子でした。

また、大リーグ3年目でこちらも初出場の23歳、カブスのクローアームストロング選手は「大谷選手はグラウンドでは、子どもの中にひとりだけいる大人のように別格の選手だ。これまで見た中で、野球の楽しさを最も体現している選手の1人だと思う。それなのに、ベンチに戻るとすごくおどけた感じで場を明るくしてくれる」と大谷選手の人となりを話してくれました。

その上で「これだけの注目の中での日々の野球への取り組み方や他の選手へのリスペクトの示し方をとても尊敬している」と大谷選手への敬意を口にしました。

大谷選手は前日の会見で「今までプレーしてきた方々を見て、僕はここに来ている。逆にこれから先の子たちの目標になれるプレーをできればうれしい」とも話していました。

大リーグの舞台で戦う若いスター選手でさえも、大谷選手との交流を子どものように喜び刺激を受けている様子から「目標とされる選手」という目標を体現している大谷選手の存在感の大きさを改めて実感させられるオールスターとなりました。

相手投手も大谷との対戦楽しむ

昨シーズン、サイ・ヤング賞を受賞したアメリカンリーグの先発、タイガースのスクーバル投手は、先頭バッターの大谷選手にアウトコースのスライダーをセンター前に運ばれました。

この場面を振り返り「彼はすばらしい選手だ、あのボールはかなりよかったが、いいスイングだった」と話しました。

その上で「彼は球界の大使のような存在だと思う。世界一の選手で、このリーグにいてくれていることに感謝している」と大谷選手に敬意を表していました。

また、ヤンキースのロドン投手は大谷選手の第2打席に対戦し、4球目にあわやホームランという大きなファウルをライトに打たれましたが、結果的にファーストゴロに抑えました。

ロドン投手はファウルについて「打った瞬間、少し目で追ってしまった。うまく打たれたけど、結局ファウルだったからラッキーだった」と笑顔で振り返り、大谷選手との対戦を楽しんだ様子でした。

山本由伸 雨で記念撮影を逃す

山本投手は直前に登板があったため試合への出場はありませんでしたが、初めてのオールスターゲームをベンチから見守りました。

山本投手は「すごい盛り上がりで本当に貴重な経験ができた。きのうから2日間、同じ場所で過ごし、すごくいい時間になった。また頑張ろうと思った」と充実した表情で話し「とても楽しかったので、登板できたらもっと楽しめるかなと思う」と次回以降のオールスターゲームでの登板を熱望しました。

山本投手は、試合前の練習には参加せず、ナショナルリーグの記念撮影にも姿はありませんでした。

その理由について「一度ホテルに戻って、撮影に合わせてホテルから出発するくらいのときに予定が変わったと連絡が来た。失礼しました」と雨によるスケジュールの変更で間に合わなかったと説明しました。

その上で「次はチームフォトに参加できるように頑張りたい」と苦笑いでした。

また、山本投手は試合中にNHKの中継インタビューにも応じ、ベンチの様子について「出ていない選手はリラックスして楽しく過ごしている。パドレスのマチャード選手は時計の話で話しかけてくれて、みんな優しくしてくれました」と話し、オールスターゲームならではの雰囲気を楽しんだ様子でした。

菊池雄星「ユニフォームに全員のサインもらった」

エンジェルスの菊池投手は試合中にNHKの中継インタビューに応じ「今回2度目だが、非常に楽しい。以前、所属していたアストロズの選手やブルージェイズのゲレーロJr.選手ともたくさんの思い出話ができた。レッドカーペットも、今回は息子の記憶に残ると思う。家族と戦っているので非常にいい時間になった」と満足そうに話しました。

スター選手がそろうオールスターゲームでは選手どうしでサインの交換などを行うことも恒例ですが、思い出の品は手に入れたかと聞かれると「僕のユニフォームに全員のサインをもらった」と笑顔で答えていました。

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